IT導入補助金のデジタル化基盤導入枠は、2023年度まで実施された企業のDX推進をサポートする申請枠です。IT導入補助金を検討する中で、デジタル化基盤導入枠での申請を検討していた企業も多いでしょう。
デジタル化基盤導入枠は、2024年度から「インボイス枠・複数社連携IT導入枠」に変わっています。補助対象経費など制度の中身は大きく変わっておらず、デジタル化基盤導入枠の概要を把握すれば今後の申請にも活かせるでしょう。
今回は、IT導入補助金のデジタル化基盤導入枠について通常枠との違い・採択率も紹介します。本記事を読めば、デジタル化基盤導入枠について理解してIT導入補助金の申請をスムーズに行えます。IT導入補助金を活用し、自社のデジタル化をスムーズに推し進めて競争力強化を図りましょう。
2024年度からはデジタル化基盤導入枠が廃止されてインボイス枠・複数社連携IT導入枠が新設される
2024年度から、中小企業・小規模事業者向けのIT導入補助金制度に大きな変更があります。今まで存在していた「デジタル化基盤導入枠」が廃止され、新たに「インボイス枠」と「複数社連携IT導入枠」が設けられました。具体的な変更点は、以下表の通りです。
変更前(IT導入補助金2023) | 変更後(IT導入補助金2024) |
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) | インボイス枠(インボイス対応類型) |
デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) | インボイス枠(電子取引類型) |
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型) | 複数社連携IT導入枠 |
デジタル化基盤導入類型がインボイス対応類型に、商流一括インボイス対応類型が電子取引類型に変更されています。また、複数社連携IT導入類型は、独立する申請枠として新設されているのも変更点です。
インボイス枠は、2023年10月から始まったインボイス制度に対応するためのIT導入を支援します。一方、複数社連携IT導入枠は複数の中小企業が連携してITツールを導入する際の支援が目的です。
基本的な制度内容は同じですが、申請枠・類型の変更で補助率などに変更が加えられています。2024年にIT導入補助金を申請する方は、最新の公募要領を確認しておきましょう。
経済産業省が提供するIT導入補助金のデジタル化基盤導入枠とは
経済産業省が提供するIT導入補助金のデジタル化基盤導入枠は、中小企業・小規模事業者のDXを促進する支援制度です。デジタル化基盤導入枠は、基礎的なITツールの導入から高度なデジタル化まで幅広い支援を目的としています。デジタル化基盤導入枠は、支援する分野によって以下3つの申請類型にわかれているのが特徴です。
申請類型 | 概要 |
デジタル化基盤導入類型 | 労働生産性向上とともに、インボイス制度も見据えたデジタル化を進めるためのITツール導入費用の一部を補助 |
商流一括インボイス対応類型 | 発注者がインボイス制度対応の受発注ソフトを導入し、受注者に対して当該ITツールを供与する場合に導入費用の一部を支援 |
複数社連携IT導入類型 | 複数の事業者が連携してITツールを導入し、DX化の実現・生産性の向上を図る取り組みにかかる費用の一部を補助 |
会計ソフト・POSシステム・受発注システムなど幅広いITツールに対して補助が行われ、中小企業のデジタル化の第一歩を後押ししています。また、条件を満たせばPC・タブレット等のハードウェアも補助対象となっており、包括的なIT環境の整備を支援しています。
通常枠とデジタル化基盤導入枠との違い
IT導入補助金の通常枠とデジタル化基盤導入枠には、いくつかの違いがあります。まず、補助率・補助上限額が異なります。通常枠の補助率は1/2以内で、補助上限額は450万円です。
一方、デジタル化基盤導入枠では3/4以内の補助率が適用され、補助上限額も350万円で設定されています。くわえて、PC・タブレット等の購入費用も補助対象で、補助率は1/2・補助上限額は20万円です。
次に、対象となるITツールの範囲が異なります。通常枠は、業務効率化・売上向上に関わる幅広いITツールが対象です。一方で、デジタル化基盤導入枠は会計・受発注・決済・ECなどの業務システムを主な補助対象としています。
また、デジタル化基盤導入枠は複数社連携IT導入類型を除き、ITツールの導入とあわせてインボイス制度への対応が必須です。2023年10月から開始されたインボイス制度への対応を促進する狙いがあります。
デジタル化基盤導入枠は、インボイス対応を中心としたIT環境の整備に焦点を当てています。通常枠よりも高い補助率で中小企業のデジタル化を支援する枠組みである点も大きな特徴です。
デジタル化基盤導入枠の採択率
デジタル化基盤導入枠の採択結果は、直近の公募回で以下の数値が公表されています。
申請類型 | 交付決定日 | 公募回 | 申請数 | 交付決定数 | 採択率 |
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) | 2024年3月8日 | 17次締め切り分 | 8,878 | 6,314 | 71.1% |
デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型) | 2024年3月8日 | 7次締め切り分 | 0 | 0 | - |
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型) | 2024年3月8日 | 5次締め切り分 | 1 | 1 | 100% |
引用:交付決定事業者一覧および交付申請件数2023(後期事務局)|IT導入補助金2024
商流一括インボイス対応類型・複数社連携IT導入類型は、年間を通して採択件数が2〜3件程度です。母数が少ないため、正確な採択率を出しにくいのが現状です。
デジタル化基盤導入類型は、上記の通り70%程度で推移しています。通常枠も同様の水準となっており、多くの事業者が補助金を受給できている状況です。
ただし、30%近くの事業者が不採択となっているため、油断は禁物です。採択されるためには、要件を満たした上で申請書類を入念に準備する必要があります。
デジタル化基盤導入枠は3つの種類にわかれる
IT導入補助金のデジタル化基盤導入枠は、中小企業・小規模事業者のニーズに応じて以下3つの類型にわかれています。
- デジタル化基盤導入類型
- 商流一括インボイス対応類型
- 複数社連携IT導入類型
デジタル化の目的に合わせて、最適な支援を受けられる点が特徴です。企業のデジタル化戦略へ柔軟に対応できる仕様となっています。
デジタル化基盤導入類型
デジタル化基盤導入類型は、中小企業・小規模事業者のインボイス対応を前提としたIT環境の整備を支援する枠組みです。デジタル化基盤導入類型では、会計・受発注・決済・EC機能をもつITツールの導入を対象としています。
ITツールの導入費用に対して、補助率は3/4以内・補助上限額は350万円です。さらに、PC・タブレット等のハードウェア購入費用に対しても補助率1/2以内・上限額20万円の補助が受けられます。企業は、比較的低コストで基本的なIT環境を整備できます。
特に、デジタル化基盤導入類型では2023年10月から開始されたインボイス制度への対応を促進している点が特徴です。よって、補助金申請の要件としてインボイス制度への対応が必須となっています。対象となるITツールも会計ソフト・受発注システムなど、インボイス制度対応を前提としたものがメインです。
デジタル化基盤導入類型は、DXの初期段階にある・基礎的なIT環境の刷新を検討している企業にとって有効な支援策です。
商流一括インボイス対応類型
商流一括インボイス対応類型は、受発注者の商取引のデジタル化やインボイス制度への一括対応を支援する枠組みです。具体的には、発注者がインボイス制度対応の受発注システムを導入し、受注者に供与する場合に費用の一部を補助してくれます。
受発注業務・請求書の発行・決済など一連の業務をデジタル化し、複数取引先とのやり取りを一元管理できるシステム導入を支援します。紙の請求書・FAXでの発注などアナログな業務プロセスをデジタル化し、大幅な効率化を図れるのがメリットです。
補助率は2/3以内・補助上限額は350万円と設定されています。商流一括インボイス対応類型の特徴は、単一の企業だけでなく取引先を含めた商流全体のデジタル化を促進する点です。
インボイス制度への対応だけでなく、取引全体の効率化・ペーパーレス化を同時に実現できます。中小企業にとっては自社のデジタル化だけでなく、取引先とのスムーズな業務連携を構築する絶好の機会です。
複数社連携IT導入類型
複数社連携IT導入類型は、複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツールを導入する際の支援を目的とした枠組みです。サプライチェーンを構成する事業者グループなど、複数の企業が協力してITシステムを導入する取り組みを支援します。
補助率は3/4以内で補助上限額は3,000万円と、他の類型と比べて大きな金額が設定されています。複数企業での共同導入により、より高度で大規模なITシステムの導入を想定しているためです。
複数社連携IT導入類型の大きな特徴は、単独では導入が困難な高度なITシステムを複数企業で共同利用できる点です。例えば、サプライチェーンを構成する企業群で統合管理が可能な生産管理システムを導入するなどの施策が行えます。
また、企業間のデータ連携・プロセス標準化も促進されるため、業界全体の効率化・競争力強化にもつながる可能性があります。中小企業にとっては、単独では難しいデジタル化の取り組みを他社と協力して実現できる貴重な機会です。
デジタル化基盤導入枠の対象事業者
デジタル化基盤導入枠の対象事業者は、各類型によって異なります。各申請類型の対象事業者は、以下表の通りです。
類型 | 対象事業者 |
デジタル化基盤導入類型 | 中小企業・小規模事業者 |
商流一括インボイス対応類型 | 取引先を含めて受発注システムの導入を行う中小企業・小規模事業者の発注者 |
複数社連携IT導入類型 | 補助事業グループおよび代表事業者・参画事業者 |
なお、上記の中小企業・小規模事業者として認定される条件は、以下表の通りとなります。
【中小企業の認定条件】
業種分類 | 定義 |
①製造業・建設業・運輸業 | 下記のいずれかに該当する事業者
|
②卸売業 | 下記のいずれかに該当する事業者
|
③サービス業(ソフトウェア業または情報処理サービス業、旅館業を除く) | 下記のいずれかに該当する事業者
|
④小売業 | 下記のいずれかに該当する事業者
|
⑤ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤおよびチューブ製造業並びに工場用ベルト製造業を除く) | 下記のいずれかに該当する事業者
|
⑥ソフトウェア業または情報処理サービス業 | 下記のいずれかに該当する事業者
|
⑦旅館業 | 下記のいずれかに該当する事業者
|
⑧その他業種(上記以外) | 下記のいずれかに該当する事業者
|
⑨医療法人、社会福祉法人 | 常時使用する従業員の数が300人以下の事業者 |
⑩学校法人 | 常時使用する従業員の数が300人以下の事業者 |
⑪商工会・都道府県連合会および商工会議所 | 常時使用する従業員の数が100人以下の事業者 |
⑫中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 | 上記①~⑧の業種分類に基づき、主たる業種に記載の従業員規模以下の事業者 |
⑬特別の法律によって設立された組合またはその連合会 | 上記①~⑧の業種分類に基づき、主たる業種に記載の従業員規模以下の事業者 |
⑭財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) | 上記①~⑧の業種分類に基づき、主たる業種に記載の従業員規模以下の事業者 |
⑮特定非営利活動法人 | 上記①~⑧の業種分類に基づき、主たる業種に記載の従業員規模以下の事業者 |
引用:公募要領デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|IT導入補助金2023
【小規模事業者の認定条件】
業種分類 | 定義 |
①商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数が5人以下の会社および個人事業主 |
②サービス業の内、宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数が20人以下の会社および個人事業主 |
③製造業その他 | 常時使用する従業員の数が20人以下の会社および個人事業主 |
引用:公募要領デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|IT導入補助金2023
デジタル化基盤導入枠の対象経費
デジタル化基盤導入枠の対象経費は、各類型によって異なります。各類型の対象経費は、以下表の通りです。
類型 | 対象経費 |
デジタル化基盤導入類型 |
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商流一括インボイス対応類型 | インボイス制度に対応した受発注の機能があるソフトウェア購入費 |
複数社連携IT導入類型 |
|
なお、各ソフトウェアに関してはクラウドサービス利用料も補助対象です。最大1〜2年分の利用料に対して、指定割合の補助金を受け取れます。適用される年数は導入するクラウドサービスによって異なるため、詳しくは公募要領を確認しましょう。
消費動向等分析経費は、異業種間の連携・地域における人流分析などに利用できるITツールの購入費用を指します。具体的な補助対象となるITツールの例は、以下の通りです。
【ソフトウェア対象例】
- 消費動向分析システム
- 経営分析システム
- 需要予測システム
- 電子地域通貨システム
- キャッシュレスシステム
- 生体認証決済システム
【ハードウェア対象例】
- AIカメラ
- ビーコン
- デジタルサイネージ
デジタル化基盤導入枠の補助額・補助率
デジタル化基盤導入枠の補助額と補助率は、以下表のように各類型によって異なります。
【デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)】
補助率 | 2/3以内~3/4以内
※ハードウェア購入費の補助率は1/2以内 |
補助下限額・上限額 |
|
引用:公募要領デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)|IT導入補助金2023
【デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)】
補助率 |
|
補助下限額・上限額 | クラウド利用費:下限なし~350万円 |
引用:公募要領デジタル化基盤導入枠(商流一括インボイス対応類型)|IT導入補助金2023
【デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)】
種類 | 複数社連携IT導入類型 | |||
補助額 | デジタル化基盤導入類型の要件に属する経費 | デジタル化基盤導入類型の要件に属さない複数社類型特有の経費 | ||
(1)基盤導入経費 | (2)消費動向等分析経費 | (3)代表事業者が参画事業者を取りまとめるために要する事務費、外部専門家謝金・旅費 | ||
~350万円 | 50万円×グループ構成員数 | {(1)+(2)}×10%に補助率2/3を乗じた額もしくは200万円のいずれか低い方 | ||
内、50万円以下部分 | 内、50万円超~350万円部分 | |||
機能要件 | 会計・受発注・決済・ECの内、1機能以上 | 会計・受発注・決済・ECの内、2機能以上 | ||
補助率 | 3/4以内 | 2/3以内 | 2/3以内 | 2/3以内 |
補助上限額 | 3,000万円 | 200万円 | ||
対象ソフトウェア | 会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフト | 各種システム | ||
賃上げ目標 | なし | |||
補助対象 | ソフトウェア購入費・クラウド利用費(最大2年分)・導入関連費 | ソフトウェア購入費、クラウド利用費(1年分)、導入関連費 | ||
PC・タブレット等:補助率1/2以内、補助上限額10万円 | AIカメラ・ビーコン・デジタルサイネージ等 | |||
レジ・券売機等:補助率1/2以内、補助上限額20万円 |
引用:公募要領デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)|IT導入補助金2023
なお、商流一括インボイス対応類型は、受注者の数に応じて補助対象経費が変わる仕組みです。具体的には以下の計算式で補助対象経費を算出します。
ITツールの導入費用×受注側の中小企業・小規模事業者等が利用するアカウントの数÷契約する受注側アカウントの総数
例えば、500万円の受発注システムを5アカウントで契約し、4つを取引先に割り振った場合は以下の補助対象額となります。
500万円×4アカウント÷5アカウント=400万円
デジタル化基盤導入枠のメリット
デジタル化基盤導入枠のメリットは、高い補助率と柔軟な枠組みで比較的低コストでITツールを導入できる点です。通常枠よりも補助率が高いため、より多くの補助金を受けられます。また、通常枠では対象外となるハードウェアの導入も補助対象である点も大きなメリットです。
デジタル化基盤導入枠でITツールを導入すれば、業務プロセスの効率化・生産性向上にもつながるため、長期的な競争力強化に貢献します。デジタル化を通じて得られるデータを活用すれば、経営判断の精度向上・新たなビジネスチャンスの創出も期待できます。
デジタル化基盤導入枠のデメリット
デジタル化基盤導入枠にも、いくつかのデメリットが存在します。最も大きい点が、補助対象となるITツールが限定される点です。
デジタル化基盤導入枠はインボイス対応を前提とした補助制度となっています。よって、補助対象も会計システム・受発注システムなどインボイス対応に関連のあるツールで限定されているのが難点です。デジタル化基盤導入枠の補助対象に自社の目的に合ったツールがない場合は、通常枠で申請しましょう。
また、導入後の運用・管理にも継続的なコスト・労力が必要となりますが、デジタル化基盤導入枠では補助対象外です。さらに、デジタル化に伴う従業員の教育・業務プロセスの変更に時間・費用がかかる点にも留意しましょう。
通常枠にするかデジタル化基盤導入枠にするかは導入ソフトウェアで決める
IT導入補助金を活用する際、通常枠とデジタル化基盤導入枠のどちらを選択するかは導入予定のソフトウェアで決めましょう。デジタル化基盤導入枠は、会計・受発注・決済・EC機能をもつITツールが補助対象です。一方、通常枠はより幅広いITツールをカバーしており、顧客管理システム・労務管理システムなども対象となります。
自社のニーズと導入予定のソフトウェアを照らし合わせ、最適な枠を選択するのが重要です。会計・受発注・決済・ECに関するシステムを導入する場合は、補助率が高いデジタル化基盤導入枠がおすすめです。一方で、上記以外のITツール導入を検討している場合は通常枠が適しています。
通常枠とデジタル化基盤導入枠は併用して申請ができる
IT導入補助金の通常枠とデジタル化基盤導入枠は、条件を満たせば併用して申請できます。例えば、会計ソフトをデジタル化基盤導入枠で申請しつつ、顧客管理システムを通常枠で導入するなどが可能です。通常枠とデジタル化基盤導入枠を併用すれば、複数のITツールを利用したい場合でもコストをおさえて導入できます。
ただし、後から申請した枠は審査で減点措置をとられる点に注意が必要です。また、過去にIT導入補助金の交付を受けた場合も審査での減点対象となります。審査上で不利になる点を考慮して、申請書類を入念に作成しましょう。
過去実施されたIT導入補助金デジタル化基盤導入枠のスケジュール
IT導入補助金デジタル化基盤導入枠は、以下のスケジュールで実施されました。
受付開始 | 2023年8月1日(火) |
受付終了 | 2024年1月29日(月) |
なお、デジタル化基盤導入枠は類型ごとに以下の回数公募が行われています。
類型 | 公募の回数 |
デジタル化基盤導入枠 | 7次締め切り分〜17次締め切り分(合計11回) |
商流一括インボイス対応類型 | 3次締め切り分〜7次締め切り分(合計5回) |
複数社連携IT導入類型 | 3次締め切り分〜5次締め切り分(合計3回) |
公募は段階的に行われ、各回で約1〜2ヶ月の申請期間が設定されています。申請期間終了後、1ヶ月程度で採択結果が発表され、交付決定・事業実施・実績報告・補助金受給と手続きが続く形です。
具体的な日程は年度によって変動しますが、おおよそ春から冬にかけて公募が行われます。申請する事業者はIT導入補助金の公式ホームページで最新のスケジュールを確認し、計画的に準備を進めましょう。
IT導入補助金の申請は「補助金Bizアシスト」を利用しよう
IT導入補助金の申請プロセスをよりスムーズに進めるために、「補助金Bizアシスト」の利用がおすすめです。IT導入補助金は採択率が平均で70%と比較的高い制度ですが、一定割合の企業は不採択となってしまいます。不採択となる企業の多くが、審査のポイントをおさえて申請資料を作成できていないためです。
「補助金Bizアシスト」であれば、IT導入補助金に精通した申請代行・サポート会社に依頼できる点がメリットです。審査に通過しやすい申請書の作成をサポートしてくれるため、採択される確率が向上します。
また、資料準備・申請手続きなどをすべて代行してくれる点もメリットです。忙しい経営者の方でも、手間をかけずにIT導入補助金をスムーズに受給できます。無料相談を受付しているため、IT導入補助金を検討している企業は「補助金Bizアシスト」に問い合わせましょう。
IT導入補助金デジタル化基盤導入枠に関するよくある質問
IT導入補助金デジタル化基盤導入枠に関しては、多くの事業者から様々な質問が寄せられています。以下では、頻繁に問い合わせがある3つの質問について詳しく解説します。
- IT導入補助金の採択結果はどこで分かる?
- IT導入補助金は個人事業主でも利用できる?
- 2025年にIT導入補助金は実施される?
上記の情報を参考にすれば、IT導入補助金への理解を深めてスムーズな申請が可能です。
IT導入補助金の採択結果はどこで分かる?
IT導入補助金の採択結果は、主に以下の2つの方法で確認できます。
採択結果を把握する方法 | 概要 |
事務局からの通知 | 採択された場合、登録されたメールアドレスに事務局から通知が送られる。 |
公式ホームページで確認 | IT導入補助金の公式ホームページでも、採択事業者リストが公開される。 |
基本的に採択された場合は、事務局からメールで交付決定通知を受け取る流れです。また、IT導入補助金の公式ホームページでも採択された事業者の一覧が公表されます。
採択結果の発表時期は申請締め切り後1ヶ月程度ですが、申請数・審査状況によって前後する場合があります。正確な発表日程は、公式ホームページで確認しましょう。
IT導入補助金は個人事業主でも利用できる?
IT導入補助金は個人事業主も利用できます。IT導入補助金は中小企業・小規模事業者を対象としており、個人事業主も上記に含まれるためです。
ただし、申請には日本国内で事業を営む・地域別最低賃金以上であるなど、いくつかの条件を満たす必要があります。申請枠・類型ごとに定められている要件が異なるため、詳しくはIT導入補助金ホームページの公募要領から確認しましょう。
2025年にIT導入補助金は実施される?
2025年のIT導入補助金の実施については、現時点で確定的な情報はありません。しかし、中小機構が以下のようにIT導入補助金の事務局業務を公募しており、先日採択業者が決定しました。
既に2025年のIT導入補助金に関して準備を進めているため、実施される可能性は高いと考えられます。ただし、補助金を実施するかは政府の予算状況によって随時状況が変わります。提供元の経済産業省・中小企業庁のホームページを常に確認し、申請期限に間に合うよう手続きの準備を進めましょう。
IT導入補助金を活用して自社のデジタル化を効率よく進めよう
IT導入補助金のデジタル化基盤導入枠は、中小企業・小規模事業者のデジタル化を支援する制度です。会計ソフト・受発注システムなどのITツール導入から複数社連携まで幅広くカバーし、高い補助率で企業のDXを後押しします。
個人事業主も利用可能な上、通常枠との併用もできて導入するソフトウェアに応じて最適な枠を選択できます。2025年以降は確定ではないものの、引き続きIT導入補助金が実施される可能性が高いです。
IT導入補助金の申請には「補助金Bizアシスト」が便利です。申請作業などをすべて代行してくれるため、手間をかけずにIT導入補助金を受給できます。自社の成長戦略に合わせてIT導入補助金を活用し、デジタル化を進めて業務効率化・競争力強化を図りましょう。
この記事を書いた専門家
藤田 春樹