中小企業や個人事業主にとってデジタル化は避けられない課題ですが、パソコンなどの設備投資には多額の費用がかかります。しかし、IT導入補助金を利用すればパソコン購入費用の半額まで補助を受けられ、効率的にデジタル化を進められます。
今回の記事では、IT導入補助金でパソコンを購入するときの条件・申請方法・注意点をまとめました。さらに、パソコンの購入を補助するほかの補助金や助成金も紹介します。
本記事を読めば、IT導入補助金の仕組みを理解し、効果的に活用してパソコンを購入する方法がわかります。IT導入補助金を十分に活用してパソコンを購入し、業務効率化や生産性向上を実現しましょう。
IT導入補助金でパソコンを購入するためのポイント
IT導入補助金でパソコンを購入するためのポイントは、以下の4つです。
- 補助金で購入できるパソコンの条件
- パソコン購入のみでは申請不可の理由
- IT導入支援事業者に登録されているか確認
- 発注・支払いは交付決定後
ポイントをあらかじめ把握しておき、IT導入補助金を活用してパソコンを手に入れましょう。
IT導入補助金で購入できるパソコンの条件
IT導入補助金でパソコンを購入するなら、インボイス枠(インボイス対応類型)に申請する必要があります。
また、パソコンはIT導入支援事業者を通じて購入しなければなりません。「インターネットや量販店での直接購入」「すでに購入ずみのパソコン」「補助金の交付決定前の契約」などはすべて対象外です。
パソコンの購入では、10万円の補助上限額と補助率1/2が設定されています。IT導入補助金を申請するときは、パソコン導入が労働生産性の向上につながる事業計画の提出も求められます。
IT導入支援事業者と相談しながら、必要となる書類などをそろえて適切に申請しましょう。
パソコン購入のみでは申請不可の理由
IT導入補助金でパソコンのみの購入はできませんので、注意が必要です。
IT導入補助金は中小企業や小規模事業者の生産性向上を目的としており、単なるハードウェアの購入支援ではありません。パソコン単体では生産性向上には直結しないため、業務効率化が可能なソフトウェアと組み合わせてはじめて補助の対象となります。
申請には事業計画の策定が必須で、ソフトウェアの導入が労働生産性向上に貢献するのを示す必要があります。IT導入補助金を、中小企業のデジタル化と業務改革を促進する戦略的な支援策として活用しましょう。
IT導入支援事業者に登録されているか確認
IT導入補助金でパソコンを購入するなら、IT導入支援事業者を通じて行う必要があります。たとえば、家電量販店などで自ら購入したパソコンは補助金の対象外です。
IT導入支援事業者は公式サイトで検索し、ハードウェア販売をしているかどうかで絞り込みできます。IT導入支援事業者とは補助金事務局に登録され、適切な知識とサポート能力を有していると認められた事業者です。ソフトウェアの選定から申請手続き、導入後のサポートまで一貫したサービスを提供してくれます。
IT導入支援事業者が目的とするソフトウェア・パソコンを取り扱っているかどうか、あらかじめ確認しておきましょう。
発注・支払いは交付決定後
IT導入補助金を利用するなら、パソコンの発注や支払いは交付決定後に行いましょう。交付決定前に購入したパソコンは、IT導入補助金の対象外となってしまうため注意が必要です。
交付決定後に発注するのは、補助金制度の適正な運用と公平性を確保するためです。交付決定前の発注や支払いは、補助金の審査プロセスを無視する行為とみなされます。また、資金力のある事業者が先行して購入したあとに、補助金を受け取るような不公平な状況を防ぐ役割もあります。
IT導入補助金の対象外とならないよう、発注・支払いのタイミングには十分に気をつけましょう。
パソコン購入のためのIT導入補助金申請方法
パソコン購入のためのIT導入補助金申請の流れは、以下のとおりです。
- 必要な準備と書類の手配
- gBizIDプライムアカウントの取得方法
- SECURITY ACTION宣言の手順
- 交付申請書の提出方法
- 申請後の実施報告と補助金交付手続き
あらかじめ申請の流れを押さえておき、スムーズにIT導入補助金の手続きを行いましょう。
1.必要な準備と書類の手配
IT導入補助金の申請に必要な書類を、以下の表にまとめました。
必要書類名 | 書類の概要 |
実在証明書 | 履歴事項全部証明書(発行から3か月以内のもの) |
事業実態確認書類 | 税務署で発行された直近分の法人税の納税証明書 |
gBizIDプライムの取得証明書 | gBizIDプライムの取得を証明する書類 |
ITツール情報の確認・事業計画の確認・宣誓 | ITツールに関する情報と事業計画の確認、および宣誓書 |
事業計画書 | 事業計画の詳細を記載した書類 |
法人番号確認書類(法人の場合) | 法人番号が指定され、国税庁が管理する法人番号公表サイトにて公表されているのを確認できる書類 |
必要書類はIT導入補助金公式サイトからも確認できるので、あらかじめ用意しておき手続きをスムーズに進めましょう。
2.gBizIDプライムアカウントの取得
方法
IT導入補助金の申請には、gBizIDプライムアカウントの取得が必須です。gBizIDプライムアカウントとは、国や地方自治体の行政サービスにオンラインでアクセスするためのIDです。
gBizIDプライムアカウントは書類郵送申請・オンライン申請に対応しており、それぞれ以下のような違いがあります。
申請方法 | 対象 | 申請期間 | 必要な書類 |
書類郵送申請 | 法人代表者、個人事業主 | 約1週間 | 印鑑証明書(法人)・印鑑登録証明書(個人事業主)・登録印・申請書 |
オンライン申請 | 個人事業主 | 即時発行 | マイナンバーカード |
オンライン申請ではgBizIDプライムアカウントの審査完了後、登録したメールアドレスに通知が届くとID登録が完了します。gBizIDプライムアカウントは取得すれば有効期限がなく、年度更新も不要なため継続して利用が可能です。
3.SECURITY ACTION宣言の手順
SECURITY ACTIONとは、中小企業や小規模事業者が情報セキュリティ対策に取り組むと宣言する制度です。IT導入補助金の申請には、SECURITY ACTION宣言が必須要件となっています。
SECURITY ACTION宣言には「一つ星」と「二つ星」の2種類があり、どちらかひとつを宣言する必要があります。一つ星と二つ星の違いは、以下の表のとおりです。
星の数 | 一つ星 | 二つ星 |
取り組み目標 | 情報セキュリティ5か条に取り組む | 自社診断実施後、情報セキュリティポリシーを策定し公開 |
対象企業 | すべての中小企業 | 情報セキュリティ対策が同等以上の中小企業 |
ロゴマークの使用方法 | ポスター・パンフレット・名刺などに表示可 | ポスター・パンフレット・名刺などに表示可 |
ステップアップ方法 | 二つ星へステップアップ | ポリシーの継続的見直し、新たな脅威への対応を実施 |
SECURITY ACTION宣言公式サイトで手続きし、宣言完了後に発行されたIDを使用してIT導入補助金を申請します。IT導入補助金に申請するなら、SECURITY ACTION宣言でセキュリティ対策に取り組む姿勢を示すのが大切です。
4.交付申請書の提出方法
交付申請には、IT導入支援事業者と作成した事業計画が必要です。
IT導入支援事業者から申請マイページの招待を受け取り、必要情報の入力と書類添付を行います。書類を添付するときは、スキャナやコンビニのコピー機などでスキャンしてPDF化しましょう。IT導入支援事業者と協議しながら申請内容を確認し、最終確認後に宣誓を行って事務局へ提出します。
審査に採択されると交付決定通知が発行され、そのあとに実際のソフトウェアの発注・契約・支払いを行います。
5.申請後の実施報告と補助金交付手続き
IT導入補助金の交付申請が決定すると、事務局から「交付決定通知」が届きます。パソコンやソフトウェアの発注や契約・支払いは、交付決定通知後に行うようにしましょう。
ソフトウェアなどの発注・契約・支払い後の事業実績報告では、実施した補助事業の内容を事務局へ報告します。事業実績報告はIT導入支援事業者と連携して、申請マイページから作成・提出しましょう。なお、事業実績報告には、実際に発注・契約・納品・支払いを行ったのかがわかる資料の添付が求められます。
また、IT導入補助金が交付されると3年間の効果報告が義務づけられます。効果報告が必要な理由は、ソフトウェアの導入による生産性向上を確認するためです。
IT導入補助金の効果報告では、売上・原価・従業員数・就業時間のデータを提出します。「効果報告が未提出」「事業計画の目標が未達成」などの場合、補助金の返還を求められる可能性があるので注意しましょう。
IT導入補助金を活用したパソコン購入の注意点
IT導入補助金を活用したパソコン購入の注意点は、以下のとおりです。
- デジタル化基盤導入枠での申請のポイント
- パソコンとソフトウェアのセットで購入する
- 登録IT導入支援事業者の確認方法
申請前に注意点を十分に把握し、トラブルを回避してIT導入補助金の給付を実現しましょう。
インボイス枠(インボイス対応類型)での申請のポイント
インボイス枠(インボイス対応類型)での申請には、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、インボイス枠(インボイス対応類型)はインボイス制度対応のソフトウェアを導入する中小企業・小規模事業者が対象です。注意すべき点として、新しく導入するソフトウェアやデバイスはインボイス制度に対応している必要があります。なお、すでに導入ずみのソフトウェアは対象外となるので気をつけましょう。
パソコンとソフトウェアのセットで購入する
パソコンやタブレットは、IT導入支援事業者からソフトウェアとセットで購入しなければなりません。また、インボイス枠(インボイス対応類型)で購入するパソコン・タブレットは、導入するソフトウェアが動作する必要があります。なお、別々の業者からソフトウェアとパソコンを購入するといった形はとれません
。
したがって、インボイス制度に対応したソフトウェアと購入したいパソコンの両方を扱っているIT導入支援事業者が求められます。
ソフトウェアは公式サイトから検索可能ですが、パソコンやタブレットの取り扱いに関しては詳細な情報が公開されていません。そのため、購入したいパソコンの機種を取り扱っているかをIT導入支援事業者に直接確認する必要があります。
登録されているIT導入支援事業者の確認方法
IT導入支援事業者は、公式サイトの「ITツール・IT導入支援事業者検索」から検索できます。
ただし、IT導入支援事業者とソフトウェアは順次更新されているため、検索結果に表示されない場合があります。くわえて、IT導入支援事業者に登録されていても、登録ずみのソフトウェアがないと表示されないので注意しましょう。
なお、パソコン・タブレット・プリンタ・スキャナ・複合機の販売を予定している事業者の検索も可能です。また、IT導入支援事業者の情報は、申請者がソフトウェア導入に関する問い合わせで利用するために開示されています。
もし不明な点がある場合は、直接IT導入支援事業者に問い合わせましょう。
2024年のIT導入補助金インボイス枠(インボイス対応類型)申請スケジュール
2024年のIT導入補助金インボイス枠(インボイス対応類型)申請スケジュールについて、以下のポイントから解説します。
- 申請期間と締切日
- 交付決定の発表と入金時期
IT導入補助金のスケジュールを押さえて、必要書類や事業計画書を十分に準備して申請に臨みましょう。
申請期間と締切日
IT導入補助金インボイス枠(インボイス対応類型)のスケジュールは、以下の表のとおりです。
締切分 | 締切日 | 交付決定日 | 事業実施期間 | 事業実績報告期限 |
7次締切分 | 2024年6月19日 (水) 17:00 | 2024年7月29日 (月) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) 17:00 | 2024年11月29日 (金) 17:00 |
8次締切分 | 2024年7月3日 (水) 17:00 | 2024年8月8日 (木) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) 17:00 | 2024年11月29日 (金) 17:00 |
9次締切分 | 2024年7月19日 (金) 17:00 | 2024年8月30日 (金) (予定) | 交付決定~2024年11月29日 (金) 17:00 | 2024年11月29日 (金) 17:00 |
10次締切分 | 2024年8月2日(金)17:00 | 2024年9月9日(月)(予定) | 交付決定~2024年11月29日(金)17:00 | 2024年11月29日(金)17:00 |
11次締切分 | 2024年8月23日(金)17:00 | 2024年10月3日(木)(予定) | 交付決定~2024年12月9日(月)17:00 | 2024年12月9日(月)17:00 |
今年度の後半のスケジュールも随時、IT導入補助金の公式サイトで更新される予定です。9月以降の申請を予定しているなら、定期的にIT導入補助金の公式サイトを確認しましょう。
交付決定の発表と入金時期
IT導入補助金は、以下のプロセスを経て入金されます。
- 交付申請
- 審査
- 交付決定
- ソフトウェアの導入と事業実績報告の提出
- 確定検査
- 補助金確定内容の承認
交付決定は申請から約1か月~2か月後に行われますが、申請状況や審査の混雑具合によって変動する可能性があります。IT導入補助金の交付決定通知は、「申請者のマイページ」と「メール」で通知されるので見落とさないようにしましょう。
補助事業者はソフトウェアの導入・支払いを完了後、事業実績報告書を事務局に提出したあとに補助金額の確定が行われます。補助金の入金のタイミングは、申請者が補助金確定内容の承認を行ってから約1か月後です。そのため、ソフトウェアの導入費用は申請者が購入時にいったん全額負担する必要があります。
上記の流れで、交付決定から実際の入金までは数か月かかるのが一般的です。申請者は上記のプロセスを理解し、資金計画を立てるときにはスケジュールを十分に検討しましょう。
パソコン購入に使えるほかの補助金
パソコン購入に使えるほかの補助金について、一例を紹介します。
- テレワーク促進助成金(東京)
- 多様な働き方推進事業費補助金(京都)
- 法人・個人が対象の地域別のテレワーク導入支援補助金
時期や年度によって補助金・助成金の実施には変動があるため、事前に省庁・自治体の公式サイトで確認しましょう。
テレワーク促進助成金(東京)
テレワーク促進助成金は東京都が実施する制度で、パソコンの購入だけでなくレンタル費用も補助の対象となります。テレワーク促進助成金の対象は、都内で事業を営む中小企業・小規模事業者です。
テレワーク促進助成金は、テレワークの導入・実施に必要な費用を助成します。テレワーク促進助成金の対象となる費用は、以下のとおりです。
- 通信機器・ソフトウェアの導入費用
- 就業規則の作成・変更費用
- テレワーク用のオフィス機器やセキュリティ対策費用
助成金の上限額・補助割合を、以下の表にまとめました。
事業所の規模 | 助成金の上限額 | 助成率 |
30人以上999人以下 | 250万円 | 1/2 |
2人以上30人未満 | 150万円 | 2/3 |
東京都でテレワークを検討している中小企業・小規模事業者は、テレワーク促進助成金の活用を検討しましょう。
参考:東京しごと財団 雇用環境整備課「テレワーク促進助成金(令和6年度)」
多様な働き方推進事業費補助金(京都)
京都府の多様な働き方推進事業費補助金は、中小企業・小規模事業者の従業員の仕事と生活の両立を支援するための制度です。対象となるのは京都府内に事業所を持ち、「子育て環境日本一に向けた職場づくり行動宣言」を行う事業者です。
多様な働き方推進事業費補助金の補助対象事業を、以下の表にまとめました。
補助対象事業 | 概要 |
就業規則の整備 | 働き方改革や多様な働き方を推進するための就業規則の作成・変更 |
労働生産性向上機器の導入 | 従業員の生産性を向上させるための機器の購入・設置 |
託児スペースの整備 | 従業員の子育て支援向け社内託児スペース設置 |
社内研修 | 従業員のスキル向上や多様な働き方推進に関する社内研修の実施 |
その他、仕事と生活の両立に資する取り組み | 従業員の仕事と生活のバランスを支援するためのそのほかの取り組み全般 |
補助対象経費には、講師謝金・委託料・パソコンなどの機器のレンタルや購入費用・広告宣伝費などが含まれます。多様な働き方推進事業費補助金の補助率と補助上限額は、以下の表のとおりです。
対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業者 | 対象経費の2分の1以内 | 50万円 |
小規模企業者 | 対象経費の3分の2以内 | 50万円 |
申請期間は2024年4月19日から11月29日までで、申請手続きには以下のプロセスを踏む必要があります。
- 相談: 申請前の相談を受け付け、必要なアドバイスを提供
- 申請書類の提出: 必要な書類をそろえて提出
- 審査: 提出された書類をもとに審査を実施
- 審査結果通知: 審査結果を申請者に通知
- 補助金の交付決定: 交付決定後、補助金を支給
多様な働き方推進事業費補助金を活用して、従業員にとってより働きやすい環境づくりを進めましょう。
参考:京都府「多様な働き方推進事業費補助金」
法人・個人が対象の地域別のテレワーク導入支援補助金
法人・個人を対象とし、パソコン購入の補助になる可能性がある地域別の補助金を、以下の表にまとめました。
省庁・自治体 | 助成金・支援プログラム | 概要 |
厚生労働省 | 人材確保等支援助成金(テレワークコース) | テレワーク用通信機器の購入や就業規則の変更などにかかった費用の一部を助成。最大助成率65%、金額200万円を限度 |
経済産業省 | IT導入補助金 | 中小企業・小規模事業者などが自社の課題やニーズに合ったITツールの導入経費の一部を補助 |
東京都 | テレワーク課題解決コンサルティング | 業務改善やICTの専門家を最大5回まで無償で派遣し、テレワーク導入支援 |
東京都 | テレワーク促進助成金 | テレワーク機器・ソフトウェアなどのテレワーク環境整備にかかる経費を助成 |
東京都 | テレワーク導入ハンズオン支援コンサルティング | ICTなどの専門家がテレワーク導入・定着に向けた支援。テレワーク機器やソフトウェア導入の助成金あり |
東京都 | 育児・介護との両立のためのテレワーク導入促進助成金 | 就業規則の見直しやテレワーク環境構築にかかる経費を助成 |
東京都 | 魅力ある職場づくり推進奨励金 | 労働生産性向上や従業員のエンゲージメント向上に取り組む企業に奨励金を支給 |
東京都 | テレワーク定着強化奨励金</td > | 新たなテレワークルールの調査・検討・試行・周知に対する奨励金を最大40万円支給 |
東京都 | テレワーク定着促進フォローアップ助成金 | テレワーク実施における課題解決のためのソフトウェアなどにかかる経費を助成 |
東京都 | 小規模テレワークコーナー設置促進助成金 | 日常生活の身近な施設や社内の空きスペースに小規模テレワークコーナーを設置する経費を助成 |
東京都 | サテライトオフィス設置等補助金 | 新たに開設する共用型サテライトオフィスの整備・運営費を補助 |
東京都 | サテライトオフィス勤務導入奨励金 | サテライトオフィス勤務を可能とする規定を整備し、従業員にサテライトオフィス勤務を利用させた企業に10万円の奨励金を支給 |
山梨県 | オフィス移転等に対する新たな助成制度 | 山梨県内にオフィス、研究・研修施設を設置した企業に対し、その設置費用や従業員用の社宅確保にかかる経費を助成 |
山梨県富士吉田市 | 富士吉田市定住促進奨励金 テレワーク支援奨励金 | テレワーク勤務をする移住者に毎月1万円(最長24か月)を支給 |
北海道富良野市 | ワーケーション展開費用助成金 | 市外の企業などが富良野市でのワーケーションにかかる経費の一部を助成 |
秋田県 | リモートワーク移住体験支援金・リモートワーク支援金 | リモートワーク移住体験からリモートワーク環境整備、移住社員の家賃、本社への交通費まで支援 |
北海道江別市 | 江別市サテライトオフィス設置推進補助金 | 江別市内に自社専用のサテライトオフィスを開設する市外事業者に対し、整備費用などを補助。補助率1/2、上限500万円 |
茨城県筑西市 | 筑西市サテライトオフィス等開設支援事業補助金(公募型) | 地方創生テレワークにより新規開設するサテライトオフィスなどに対して、対象経費の1/2以内、上限3000万円を補助 |
山形県 | やまがたお試しテレワーク移住事業費補助金 | 県外在住者が山形県でテレワークを試行する場合に補助 |
山形県 | やまがたテレワーク移住準備事業費補助金 | 県外からテレワーク移住した人にテレワークに必要な資機材経費を補助 |
栃木県 | とちぎでTRY!テレワーク移住体験補助金 | 東京圏の法人に勤務する従業員のテレワーク環境や生活環境体験の経費を補助 |
栃木県 | 気軽におためし!サテライトオフィス体験支援補助金@とちぎ | 東京圏在住のフリーランスのテレワーク環境や生活環境体験の経費を補助 |
静岡県富士市 | 富士市宿泊業緊急対策研修型ワーケーション補助金 | 市外企業が富士市で研修型ワーケーションを行う場合、市が費用の一部を補助 |
福島県 | ふくしまぐらし。×テレワーク支援補助金 | 福島県内でテレワークをしながら地域交流を行う際の費用を補助。長期:最大30万円、短期:最大1泊1万円×泊数 |
福島県 | ふくしま企業移住支援事業補助金 | 福島県内にサテライトオフィスを整備または本社機能の一部を移転する場合、施設整備にかかる費用を補助。補助率3/4、最大2000万円 |
上記の補助金はテレワーク環境の整備や移住支援など、地域の特性にあわせた支援を提供しています。自治体によって支援内容や条件が異なるため、詳細を確認して最適な制度を活用しましょう。
参考:日本テレワーク協会「テレワークに関する助成、補助」
IT導入補助金とパソコン購入に関するよくある質問
IT導入補助金とパソコン購入に関するよくある質問を解説します。
- 個人事業主・フリーランスでもIT導入補助金は利用できる?
- IT導入補助金は何に使えるのか教えて
- 個人や学生がパソコン購入で申請できる補助金は?
- IT導入補助金はどこの省庁が担当?
- IT導入補助金ではいくらまでのパソコンが購入できる?
あらかじめ疑問を解消し、IT導入補助金の手続きをミスなくスムーズに進めましょう。
個人事業主・フリーランスでもIT導入補助金は利用できる?
個人事業主やフリーランスでもIT導入補助金を利用できます。
インボイス枠(インボイス対応類型)を申請すると、インボイス制度に対応した個人事業主はパソコンを購入できます。ただし、パソコン単体では不可となっており、ソフトウェアとセットで申請する必要があるので注意しましょう。
IT導入補助金は何に使えるのか教えて
IT導入補助金の利用用途の一例は、以下のとおりです。
- 業務効率化ソフトウェアの導入費用
- クラウドサービスの利用料
- パソコンやタブレットなどのハードウェア購入費用(条件あり)
- ソフトウェア導入に伴うコンサルティング費用
- 導入設定やマニュアル作成費用
ただし、申請する枠によっても対象経費が異なるため、事前に公式サイトで公募要領を確認しましょう。
個人や学生が
パソコン購入で申請できる補助金は?
個人や学生がパソコン購入のみを目的として申請できる補助金は、現在は提供されていません。
しかし、経済状況が困難な学生なら以下のような支援策を利用できます。
支援制度 | 内容 |
高等教育の修学支援新制度 | 給付型奨学金と授業料などの減免を組み合わせた制度 |
生活福祉資金貸付制度 | 教育支援資金・緊急小口資金の貸付 |
日本学生支援機構の貸与型奨学金 | 無利子・有利子の貸与型奨学金 |
日本政策金融公庫の教育ローン | 国の教育ローン |
母子父子寡婦福祉貸付金 | 就学支度資金・修学資金の貸付 |
大学・地方公共団体等が行う奨学金制度 | 各大学や地方公共団体による奨学金制度 |
日本学生支援機構の貸与型奨学金における返還支援制度 | 奨学金の返還を支援する制度 |
上記の支援制度は、直接パソコン購入を目的としたものではありません。しかし、修学に必要な費用をカバーするなかで、パソコン購入にもあてられる可能性があります。
参考:文部科学省「経済的に困難な学生・生徒が活用可能な支援策」
IT導入補助金はどこの省庁が担当?
IT導入補助金は経済産業省が所管しています。
正式名称は「サービス等生産性向上IT導入支援事業補助金」で、中小企業のデジタル化・業務効率化を支援するための制度です。
IT導入補助金ではいくらまでのパソコンが購入できる?
IT導入補助金でのパソコン購入には、以下の条件があります。
- パソコンの補助上限額は10万円
- 補助率は1/2
つまり、最大20万円相当のパソコンを購入する場合、半額の10万円まで補助金が適用されます。ただし、上記の金額はパソコン単体に対する補助上限額であり、ソフトウェアとあわせた総額はさらに高くなる可能性があります。
IT導入補助金でパソコンを購入してデジタル化を進めよう!
IT導入補助金を活用してパソコンを購入するなら、インボイス枠(インボイス対応類型)での申請が必要です。ただし、パソコン単体での申請はできず、インボイス制度対応ソフトウェアとのセット購入が条件となります。
パソコンなどハードウェアの補助上限額は10万円で、補助率は1/2となっています。申請には事業計画の提出や、IT導入支援事業者を通じての購入などいくつかの条件があるため確認が必要です。
中小企業や小規模事業者にとって、デジタル化は継続的に事業を運営するための喫緊の課題です。IT導入補助金の申請に関して、無料相談をしたいなら「補助金Bizアシスト」をおすすめします。
IT導入補助金を活用したパソコンの購入で、事業の業務効率化・生産性向上を実現しましょう。
この記事を書いた専門家
高橋 聡
金融・ビジネス・ITなどを専門とするWebライターです。
「わかりやすい」「知りたい情報があった」「こんな情報知らなかった」と思っていただける記事作りを心がけています。
座右の銘は「楽するために努力する」。
なぜか、未だに楽はできていません。