近年デジタル化が多くの分野で進み、IT導入補助金を利用する企業が増えています。IT導入補助金の利用を検討する企業が増える中、具体的な対象条件を知らない方も多いでしょう。
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者を対象とした補助金制度です。申請には対象事業者であるとともに、各申請枠で定められた個別の条件をクリアする必要があります。
今回はIT導入補助金の対象事業者の条件について、対象システム・ツール・経費もあわせて紹介します。本記事を読めばIT導入補助金について詳しく理解し、スムーズな申請が可能です。IT導入補助金を活用し、ITツールで自社の業務効率化・売上拡大につなげましょう。
IT導入補助金とは?仕組みをわかりやすく解説
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を目的とした経済産業省が実施する支援制度です。対象事業者がITツールを導入する際に、費用の一部を国が補助してくれます。
IT導入補助金により、多くの中小企業がデジタル化を進めて業務効率化・売上拡大を実現しています。補助金の対象となるITツールは多岐にわたり、会計ソフト・顧客管理システム・受発注システムなど幅広いです。
申請から交付までのプロセスは、まず事業者がIT導入支援事業者と相談しながら導入するITツールを選定します。選定後に交付申請を行い、審査を経て交付決定となる流れです。ITツール導入後、事業完了報告を提出すると最終的に補助金が交付されます。
2023年度からの変更点
2023年度のIT導入補助金制度では、いくつかの変更点が導入されました。まず、申請枠の見直しでは、通常枠のA・B類型の名称が廃止されてインボイス枠が新設されました。
他にも、今まで補助対象であったECサイトの制作費用が対象外となるなど対象経費の見直しも行われています。小規模事業者を対象としたインボイス枠の電子取引類型が大企業も利用可能になるなど、対象要件も変更されています。審査の加点・減点項目も細かく変更されているため、応募前に公式ホームページを詳しく確認しておきましょう。
IT導入支援事業者とは
IT導入支援事業者は、IT導入補助金制度において重要な役割を果たす存在です。経済産業省に認定された専門家集団で、中小企業・小規模事業者のIT導入をサポートします。
IT導入支援事業者は、補助対象のITツールを提供するベンダー・販売会社が認定されているケースが多いです。IT導入補助金を受給するためには、IT導入支援事業者からITツールを購入する必要があります。導入するITツールが決まっている場合は、IT導入支援事業者に相談して購入できるか確認しましょう。
2024年IT導入補助金の申請枠
2024年度のIT導入補助金では複数の申請枠が設定されており、各企業の状況・ニーズに応じて選択できるようになっています。具体的な申請枠は、以下表のとおりです。
申請枠 | 概要 |
通常枠 | 自社の課題・ニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助し、業務効率化・売上アップをサポートする |
インボイス枠(インボイス対応類型) | 会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・PCやハードウェア等の経費を一部補助し、インボイス制度に対応した企業間取引のデジタル化を推進する |
インボイス枠(電子取引類型) | 発注者がインボイス制度対応のITツールを導入し、受注者に対して無償てアカウントを提供する場合に、導入費用の一部を支援する |
セキュリティ対策推進枠 | サイバーインシデントによる事業継続の困難・サイバー攻撃被害による供給制約などのリスク低減のための取り組みを支援する |
複数社連携IT導入枠 | 複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツール・ハードウェアを導入し、地域DXの実現・生産性向上を図る取り組みを支援する |
各申請枠によって、対象条件・補助金額などが大きく異なります。公募要領を確認し、自社のITツール導入目的に合わせて最適な申請枠を選びましょう。
IT導入補助金の対象事業者・企業の条件
IT導入補助金は主に中小企業・小規模事業者を対象としていますが、定義・条件には細かな規定があります。本項目では、対象となる中小企業・小規模事業者の条件を詳しく解説します。
補助金の申請を検討している事業者は、まず自社が対象条件に該当するかを確認しましょう。条件を満たしていない場合は申請が却下される可能性があるため、事前の確認が欠かせません。また、業種によって基準が異なる場合もあり、自社の業種に応じた条件を正確に把握する必要があります。
中小企業
IT導入補助金における「中小企業」の定義は、中小企業基本法に基づいています。ただし、業種によって基準が異なるため注意が必要です。中小企業として認定される具体的な業種ごとの基準は、以下表のとおりです。
業種分類・組織形態 | 資本金(資本金の額または出資の総額) | 従業員(常時使用する従業員) |
製造業・建設業・運輸業 | 3億円以下 | 300人以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
サービス業(ソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業を除く) | 5,000万円以下 | 100人以下 |
小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
ゴム製品製造業(自動車または航空機用タイヤおよびチューブ製造業ならびに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円以下 | 900人以下 |
ソフトウェア業または情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
その他の業種(上記以外) | 3億円以下 | 300人以下 |
上記業種の企業は、資本金もしくは従業員数のいずれかを満たすと中小企業として認定されます。また、医療法人・学校法人などの組織は、以下の従業員数を満たす場合が対象です。
業種分類・組織形態 | 従業員(常時使用する従業員) |
医療法人・社会福祉法人 | 300人以下 |
学校法人 | 300人以下 |
商工会・都道府県商工会連合会および商工会議所 | 100人以下 |
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 | 主たる業種に記載の従業員規模以下 |
特別の法律によって設立された組合または連合会 | 主たる業種に記載の従業員規模以下 |
財団法人・社団法人(一般・公益) | 主たる業種に記載の従業員規模以下 |
特定非営利法人 | 主たる業種に記載の従業員規模以下 |
従業員をある程度の規模で雇用する企業は、上記条件にあてはまるか確認しておきましょう。
小規模事業者
IT導入補助金制度において、「小規模事業者」は中小企業の中でもさらに規模の小さい事業者です。以下の条件を満たす事業者は、小規模事業者として認定されます。
業種分類・組織形態 | 従業員(常時使用する従業員) |
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
製造業その他 | 20人以下 |
なお、IT導入補助金は個人事業主も対象です。従業員を雇用していない場合でも、問題なく申請できます。
IT導入補助金の補助対象事業・経費
IT導入補助金は様々な事業・経費を対象としており、企業のニーズに応じて柔軟に活用できる制度となっています。補助対象となる事業・経費は申請する枠によって異なるため、自社の状況に最適な枠を選択するのが重要です。
以下では、各申請枠の特徴・対象となる事業・経費について詳しく解説します。以下の情報を参考に、自社のIT化戦略に最も適した枠を見極めて効果的に補助金を活用しましょう。
通常枠
通常枠では、業務効率化・生産性向上に貢献するITツールの導入が補助対象です。補助対象経費としては、具体的に以下の費用が例としてあげられています。
対象経費の分類 | 対象経費の具体例 |
ソフトウェア |
|
ソフトウェア導入に付随するオプション |
|
ソフトウェア導入に必要な役務 |
|
具体的な補助対象経費としてはソフトウェア・クラウドサービス購入費用が含まれます。例えば、顧客管理システム・会計ソフト・在庫管理システムなどのITツールが対象です。
また、ITツールの導入に伴う支援費も補助対象となります。ITツールの設定代行・運用サポートなども含まれます。
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス対応類型では、インボイス制度対応に向けたITツールの導入を補助対象としています。補助対象となる経費は、以下のとおりです。
対象経費の分類 | 対象経費の具体例 |
ソフトウェア | インボイス制度に対応しており、かつ「会計」・「受発注」・「決済」の機能を1種類以上有するソフトウェアの購入費 |
ソフトウェア導入に付随するオプション |
|
ソフトウェア導入に必要な役務 |
|
ソフトウェア導入に必要なハードウェア | PC・タブレット・プリンター・スキャナ・複合機・POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機 |
補助対象経費は、インボイス制度に対応した会計ソフト・受発注システムの導入費用です。具体的には、適格請求書(インボイス)の作成機能を有するITツール・取引先の登録番号を管理できるシステムなどが対象となります。
また、ITツールを効果的に活用するための導入支援費も補助対象に含まれる点が特徴です。例えば、システムのセットアップ代行・運用サポートなどの費用が該当します。他には、インボイス制度に対応したハードウェアの導入費用も補助対象です。
インボイス枠(電子取引類型)
電子取引類型における補助対象は、インボイス対応の受発注システムを発注者が導入し、受注者も利用できるようにするケースです。具体的な補助対象経費は、インボイス制度対応の受発注システム導入費用で以下が詳細な条件となります。
- インボイス制度に対応した受発注の機能を有しているものであり、かつ取引関係における発注側の事業者としてITツールを導入する者が、当該取引関係における受注側の事業者に対してアカウントを無償で発行し、利用させられる機能を有するクラウド型ソフトウェアの利用料(最大2年分)
セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠では、増加するサイバー攻撃や情報漏洩リスクから自社を守るためのセキュリティ対策が補助対象です。具体的には、以下のITツール導入費用・サービス利用料(最大2年分)が補助対象経費となります。
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表する「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されており、かつIT導入支援事業者によりITツール登録されたサービス
「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されたセキュリティシステム・サービスのみが対象となるため、選定には注意が必要です。
複数社連携IT導入枠
複数社連携IT導入枠は、複数の中小企業・小規模事業者が連携してITツールを導入する取り組みが補助対象です。公式ホームページには、補助対象となる具体的な取り組みのイメージが以下のように公開されています。
補助対象となる取り組み | 地域にAIカメラ・個店にPOSデータ分析システムを導入 |
具体的な取り組み内容 |
回遊性等の分析結果と店舗の売れ筋等を比較し、商品構成の見直しなどにつなげる。 |
上記のように、広範囲の地域で調査データを収集するなど複数社でITシステム・ソフトウェアの導入が必要なケースが対象です。補助対象となる経費は、具体的に以下があげられます。
補助対象経費 | 概要 |
基盤導入経費 | 「会計・受発注・決済」の機能を保有するソフトウェア・オプション・役務・ハードウェア |
消費動向等分析経費 | 異業種間の連携・地域における人流分析・商取引等の面的なデジタル化に資するソフトウェア・オプション・役務・ハードウェア |
その他経費 | 参画事業者のとりまとめにかかる事務費・専門家費 |
2024年IT導入補助金の対象システム・ツール・ソフト・サービス一覧
2024年のIT導入補助金では、多様なシステム・ツール・ソフト・サービスが補助対象となっています。具体的な対象例は、以下のとおりです。
- 会計ソフト
- 販売管理システム
- 顧客管理(CRM)ツール
- 在庫管理システム
- 勤怠管理ソフト
- プロジェクト管理ツール など
特に、通常枠は業務効率化・生産性向上に貢献するITツールが対象となるため、多くのツールが条件に該当します。また、クラウドサービスも対象となっており、月額・年額でかかるサービス利用料も補助の対象です。
ただし、通常枠以外のインボイス枠・セキュリティ対策推進枠・複数社連携IT導入枠は導入ツールに求められる条件が細かく定められています。申請時は、申請枠ごとの対象システム・ソフトウェアの条件をよく確認しておきましょう。
IT導入補助金の対象外となる事業者
IT導入補助金は多くの中小企業・小規模事業者を対象としていますが、一部の事業者は対象外となります。主な対象外の事業者は、以下のとおりです。
対象外となる事業者 |
次の①~⑥のいずれかに該当する事業者
①:発行済株式の総数または出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業・小規模事業者等 ②:発行済株式の総数または出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している中小企業・小規模事業者等 ③:大企業の役員または職員を兼ねている者が、役員総数の2分の1以上を占めている中小企業・小規模事業者等 ④:発行済株式の総数または出資価格の総額を①~③に該当する中小企業・小規模事業者等が所有している中小企業・小規模事業者等 ⑤:①~③に該当する中小企業・小規模事業者等の役員または職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている中小企業・小規模事業者等 ⑥確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小企業・小規模事業者等 |
IT導入補助金2024においてIT導入支援事業者(構成員を含む)に登録されている事業者、または登録を行おうとする事業者 |
経済産業省または中小機構から補助金等指定停止措置または指名停止措置が講じられている事業者 |
風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律第2条各項に規定する営業を営む事業者 |
過去1年において、労働関係法令違反により送検処分を受けている事業者 |
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団等の反社会的勢力に関係する事業者 |
宗教法人 |
法人格のない任意団体(例)同窓会・PTA・サークル等 |
他の補助金等において不正行為等を行った事業者 |
その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと中小企業庁および中小機構ならびに事務局が判断する者 |
引用:IT導入補助金2024公募要領(通常枠)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局
特に、グループ企業のように大企業が株式の大半を所有する中小企業は申請の対象外です。上記の対象外事業者にあてはまっていないか、事前に確認しましょう。
IT導入補助金の対象外となる経費
IT導入補助金は多くのITツールを対象としていますが、一部の経費は補助対象外となります。申請枠ごとに異なりますが、通常枠における対象外の経費は以下のとおりです。
- 補助事業者の顧客が実質負担する費用がITツール代金に含まれるもの(売上原価に相当すると事務局が判断するもの)
- ITツールの利用料が、交付申請時に金額が定められないもの
- 対外的に無料で提供されているもの
- リース・レンタル契約のITツール(サイバーセキュリティお助け隊サービスを除く)
- 中古品
- 交付決定前に購入したITツール
- 交通費、宿泊費
- 補助金申請、報告にかかる申請代行費
- 公租公課(消費税)
- その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと中小企業庁および中小機構ならびに事務局が判断するもの
引用:IT導入補助金2024公募要領(通常枠)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局
ITツールの導入に付随してかかる費用であっても、申請代行業者を利用した費用・消費税などは対象外です。IT導入補助金を利用する際は、補助対象経費の条件をよく確認して申請しましょう。
2024年IT導入補助金の補助額・補助率
2024年のIT導入補助金制度では、企業の規模・ニーズに応じて複数の枠が用意されています。各申請枠によって補助率・補助上限額が異なるため、自社の状況に最適な枠を選択するのが重要です。以下、各申請枠の補助金・補助率の詳細について解説します。
通常枠
通常枠の補助額・補助率は、以下表のとおりです。
補助額 | 1プロセス以上:5万円以上150万円未満
4プロセス以上:150万円以上450万円以下 |
補助率 | 1/2以内 |
なお、上記のプロセスとは導入するITツールが対応する業務内容です。公募要領では、具体的に以下の業務プロセスを設定しています。
種別 | プロセス名 | |
業務プロセス | 共通プロセス | 顧客対応・販売支援 |
決済・債権債務・資金回収 | ||
供給・在庫・物流 | ||
会計・財務・経営 | ||
総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス | ||
業種特化型プロセス | 業種固有プロセス | |
汎用プロセス | 汎用・自動化・分析ツール
(業種・業務が限定されないが生産性向上への寄与が認められる業務プロセスに付随しない専用のソフトウェア) |
ITツールが上記のプロセスを満たす数によって、補助金額の上限が変わる仕組みです。ただし、汎用プロセスのみでの申請はできません。共通プロセス・業種特化型プロセスの中から、1つ以上を含む必要があります。
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス枠(インボイス対応類型)の補助額・補助率は、以下表のとおりです。
【インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト】
機能要件 | 補助率 | 補助額 |
会計・受発注・決済のうち1機能以上を有する | 3/4〜4/5 | 50万円以下 |
会計・受発注・決済のうち2機能以上を有する | 2/3 | 50万円超〜350万円以下 |
【PC・ハードウェア等の場合】
補助対象 | 補助率 | 補助額 |
PC・タブレット等 | 1/2 | 10万円以下 |
レジ・券売機等 | 20万円以下 |
引用:インボイス枠(インボイス対応類型)|IT導入補助金2024
導入するITツールの機能要件・種類によって補助率・補助額が変わる点が特徴です。
インボイス枠(電子取引類型)
インボイス枠(電子取引類型)の補助額・補助率は、以下のとおりです。
対象事業者 | 補助率 | 補助額 |
中小企業・小規模事業者等 | 2/3 | 下限なし~350万円以下 |
その他事業者等 | 1/2 |
なお、電子取引類型では補助率を以下の方法で算出します。
- 受注側の導入した企業数÷導入企業総数
例えば、受発注システムのアカウント数を5つで契約して4つを受注側企業に振り分けた場合、補助率は4/5となります。
セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠の補助額・補助率は、以下のとおりです。
補助率 | 1/2 |
補助額 | 5万円以上100万円以下 |
なお、補助対象は最大で2年分のサービス利用料となります。
複数社連携IT導入枠
複数社連携IT導入枠の補助額・補助率は、以下のとおりです。
補助対象経費 | 補助率 | 補助額 | |||
基盤導入経費 | ソフトウェア | 3/4〜4/5 | 50万円以下×グループ構成員数 | 3000万円以下 | |
2/3 | 50万円超〜350万円以下×グループ構成員数 | ||||
ハードウェア | PC・タブレット等 | 1/2 | 10万円×グループ構成員数 | ||
レジ・券売機等 | 20万円×グループ構成員数 | ||||
消費動向等分析経費 | 2/3 | 50万円以下×グループ構成員数 | |||
その他経費 | 2/3 | 200万円以下 |
補助金額は、参加する会社の数に応じて変わる点が特徴です。
IT導入補助金の申請スケジュール
2024年IT導入補助金における直近の申請スケジュールは、各申請枠ごとに以下のとおりです。
申請枠 | 公募回 | 受付開始日 | 締切日 | 交付決定日 | 事業実施期間 | 事業実績報告期限 |
通常枠 | 6次締め切り分 | 2024年2月16日(金) | 2024年8月23日(金)17:00 | 2024年10月3日(木)(予定) | 交付決定~2024年12月9日(月)17:00 | 2024年12月9日(月)17:00 |
インボイス枠(インボイス対応類型) | 10次締め切り分 | 2024年2月16日(金) | 2024年8月2日(金)17:00 | 2024年9月9日(月)(予定) | 交付決定~2024年11月29日(金)17:00 | 2024年11月29日(金)17:00 |
インボイス枠(電子取引類型) | 6次締め切り分 | 2024年2月16日(金) | 2024年8月23日(金)17:00 | 2024年10月3日(木)(予定) | 交付決定~2024年12月9日(月)17:00 | 2024年12月9日(月)17:00 |
セキュリティ対策推進枠 | 6次締め切り分 | 2024年2月16日(金) | 2024年8月23日(金)17:00 | 2024年10月3日(木)(予定) | 交付決定~2024年12月9日(月)17:00 | 2024年12月9日(月)17:00 |
複数社連携IT導入枠 | 3次締め切り分 | 2024年2月16日(金) | 2024年8月23日(金)17:00 | 2024年10月3日(木)(予定) | 交付決定~2024年12月9日(月)17:00 | 2024年12月9日(月)17:00 |
上記以降のスケジュールは随時公式ホームページにて更新されているため、気になる方はチェックしてください。
IT導入補助金を利用するメリット
IT導入補助金を利用する主なメリットは、以下の4つです。
- 返済の必要がない
- 業務効率化・生産性アップを図れる
- 従業員の離職防止が期待できる
- 対象となるITツールの幅が広い
IT導入補助金を利用すれば、企業は様々なメリットを享受できます。
返済の必要がない
IT導入補助金の最大のメリットは、返済の必要がない点です。融資・借入とは異なり、審査に通過し交付決定を受けた後は支給された補助金を返済する必要はありません。
企業は財務的な負担を大幅に軽減しながら、必要なITツールを導入できます。特に、資金繰りに苦心する中小企業・小規模事業者にとって非常に魅力的です。返済不要の資金援助を受けられれば積極的にIT投資を行えるため、結果として競争力の向上につながります。
業務効率化・生産性アップを図れる
IT導入補助金を利用してITツールを導入すれば、業務効率化・生産性向上を図れる点がメリットです。例えば、顧客管理システム(CRM)を導入すれば顧客情報の一元管理が可能になり、営業活動の効率が大幅に向上します。また、会計ソフトの導入で経理業務の時間を短縮して正確性を高められます。
ITツールの導入で従来は手作業で行っていた業務の多くを自動化したり、データの分析・活用を促進したりできる点が魅力です。結果として、従業員1人あたりの生産性が向上し、企業全体の競争力強化につながります。
従業員の離職防止が期待できる
IT導入補助金を活用したITツールの導入は、従業員の離職防止にも効果を期待できます。まず、ITツールの導入により業務効率が向上し、従業員の長時間労働・過度の残業を減らせる点がメリットです。
例えば、勤怠管理システムの導入により、労働時間の可視化・適切な管理が可能になります。ワークライフバランスの改善につながり、従業員の満足度向上に寄与可能です。
また、単純作業の多くを自動化すれば、従業員はより創造的で付加価値の高い業務に注力できるようになります。仕事のやりがいや成長の実感につながり、職場満足度の向上が期待できます。総じて労働環境の改善につながり、従業員の離職防止に役立つ点がメリットです。
対象となるITツールの幅が広い
IT導入補助金の大きなメリットは、対象となるITツールの幅が非常に広い点です。企業は自社の課題・ニーズに最も適したツールを選択し、導入できます。
対象となるITツールには、基幹系システムから情報系システム・セキュリティ対策ツールまで幅広い種類が含まれます。また、クラウドサービスも多く対象に含まれており、初期投資を抑えつつ最新のITツールを利用できる点もメリットです。
幅広いITツールが対象となっているため、業種・規模を問わずに多くの企業が自社に最適なツールを見つけて導入できます。結果として、企業全体におけるデジタル化の効果的な推進が可能です。
IT導入補助金を利用するデメリット
IT導入補助金は多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
- 採択されないと補助金を受け取れない
- 必要書類の準備・手続きに時間・手間がかかる
- 補助金が入金されるまで時間がかかる
- 交付決定前はITツールを導入できない
上記のデメリットを理解して適切に対策を立てれば、より効果的に補助金を活用できます。
採択されないと補助金を受け取れない
IT導入補助金の最大のデメリットは、申請しても必ずしも採択されるわけではない点です。補助金の予算には限りがあり、申請が集中すると競争率が高くなる可能性があります。
採択基準は、「申請内容の適切かどうか」「導入予定のITツールが補助金の目的に合致しているか」など様々です。丁寧に申請書を作成しても、採択されない可能性が常に存在します。
よって、採択されなかった場合の対応策を事前に検討しておきましょう。例えば、「導入計画を見直して再申請する」「自己資金での導入を検討する」など代替案を準備しておくのが重要です。
必要書類の準備・手続きに時間・手間がかかる
IT導入補助金では必要書類の準備や手続きに、かなりの時間と手間がかかる点がデメリットです。特に、小規模事業者・専門の担当者がいない企業にとっては大きな負担となる可能性があります。
必要書類には、申請書類だけでなく導入するITツールの見積書・財務諸表・事業計画書など多岐にわたる資料が含まれます。上記の書類を正確に作成して不備なく提出するためには、相当な時間・労力が必要です。
さらに、申請後も交付決定・実績報告など複数の段階で書類提出・手続きが必要となります。手続きを適切に行わないと補助金が受け取れなくなる可能性もあるため、慎重に対応しましょう。
補助金が入金されるまで時間がかかる
IT導入補助金を利用する際のデメリットは、補助金が実際に入金されるまでに時間がかかる点です。補助金の入金はITツールの導入・支払いが完了し、実績報告書の提出・審査を経てから行われます。
一連のプロセスには、数か月かかるケースも珍しくありません。つまり、ITツールの導入費用を一旦全額支払い、補助金が入金されるまでの間にかかる費用を自社で負担する必要があります。
入金まで資金繰りを適切に管理できない場合、事業運営に支障をきたす可能性もあります。補助金の利用を検討する際は資金繰り計画を慎重に検討し、必要に応じて資金調達の手段を確保しておくのが重要です。
交付決定前はITツールを導入できない
IT導入補助金を利用する際、交付決定前にITツールを導入できない点がデメリットです。申請から交付決定までの期間中はITツールの導入準備を進められても、実際の導入作業・支払いを行えません。
特定の時期に合わせたシステム導入を計画する企業にとっては、大きな障害となる可能性があります。例えば、「繁忙期前にシステムを導入」「法改正に合わせてツールを更新」など、タイミングが重要な状況では計画の遅延を招くかもしれません。
IT導入補助金の利用を検討する際は、上記を十分に考慮して導入計画のスケジュールに余裕を持たせるのが重要です。交付決定前に行える準備作業を最大限進めておき、決定後速やかに導入作業に移れるよう工夫しましょう。
IT導入補助金を申請する流れ
IT導入補助金の申請プロセスは、以下複数のステップから構成されています。
- 公募要領の確認
- 「gBizIDプライム」アカウントの取得・「SECURITY ACTION」宣言の実施
- 「みらデジ経営チェック」の実施
- IT導入支援事業者・ITツールの選定
- 交付申請〜交付決定
- ITツールの発注・契約・支払い
- 事業実績の報告
- 補助金交付〜事業実施効果報告
各ステップを正確に理解して適切に進めるのが、採択の可能性を高めるためには重要です。なお、複数社連携IT導入枠に関しては上記と異なる手続きが必要となります。詳しくは公募要領を確認してください。
1.公募要領の確認
まず、公募要領を確認しましょう。公募要領には、補助対象となる事業者の条件・補助対象となるITツールの種類・補助率や補助上限額などの基本的な情報が記載されています。上記の情報を正確に理解すれば自社が補助金の対象となるかどうかを判断し、適切な申請準備を進められます。
公募要領の確認は、申請プロセス全体の基盤となる重要なステップです。理解が不十分だと後続のステップでのミス・申請後の不採択につながる可能性があるため、十分な時間をかけて精読しましょう。
2.「gBizIDプライム」アカウントの取得・「SECURITY ACTION」宣言の実施
IT導入補助金の申請には、「gBizIDプライム」アカウントの取得が必須となります。gBizIDは、複数の行政サービスを1つのアカウントで利用できる認証システムです。プライムアカウントは、最も利用できる行政サービスの種類が多いアカウントです。
gBizIDプライムアカウントの取得には、郵送・オンラインの2種類で申請できます。オンラインは最短即日で発効されますが、郵送の場合は通常1週間程度かかります。急ぎの場合はオンラインで申請しましょう。
一方、「SECURITY ACTION」宣言は、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取り組むと宣言する制度です。IT導入補助金の申請には、上記宣言を行う必要があります。「SECURITY ACTION」宣言は、IPAのウェブサイトから実施が可能です。
3.「みらデジ経営チェック」の実施
IT導入補助金の申請には、「みらデジ経営チェック」の実施も必要です。企業のデジタル化の現状・課題を可視化し、今後のIT戦略を検討するためのオンラインツールとなっています。
「みらデジ経営チェック」は公式ウェブサイトから実施が可能です。IT導入補助金の申請を目的とした実施の場合は、事業者新規利用者登録時にgBizIDプライムアカウントとの連携も必要となります。
4.IT導入支援事業者・ITツールの選定
「みらデジ経営チェック」の実施まで終えたら、IT導入支援事業者・ITツールを選定しましょう。先述のとおり、導入するITツールはIT導入支援事業者から購入する必要があります。
補助対象となるITツール・IT導入支援事業者は公式ウェブサイトの「ITツール・IT導入支援事業者検索」から検索可能です。自社で導入するツールが決まっている場合は、「ITツール・IT導入支援事業者検索」で対象となっているか確認しましょう。
5.交付申請〜交付決定
交付申請は、選定したIT導入支援事業者のサポートを受けながら必要な書類を準備し、オンラインで申請を行います。オンライン申請では、企業の基本情報・財務状況・導入予定のITツール詳細などの情報入力が必要です。
必要書類を添付して申請した後は、審査期間に入ります。審査の結果、採択された場合は交付決定通知が送られる流れです。通知を受け取ってはじめて、申請した補助事業を開始できます。交付決定前に契約や発注を行うと補助金の対象外となってしまうため、必ず通知を待ちましょう。
6.ITツールの発注・契約・支払い
交付決定を受けた後、いよいよITツールの導入段階に入ります。選定したIT導入支援事業者・ITツールの提供事業者と正式に契約を結び、発注を行います。
補助金の入金は支払い完了後となるため、一時的に全額を自社で負担する必要があるので注意してください。よって、資金計画を事前に立てておくのが重要です。支払いの証拠となる領収書・振り込み明細書は、後の実績報告で必要となるため確実に保管しておきましょう。
7.事業実績の報告
ITツールの導入が完了したら、次は事業実績の報告を行います。実績報告には、導入したITツールの詳細・実際にかかった費用・導入の成果などを記載します。また、請求書・領収書などITツール導入を証明する資料も添付が必要です。
具体的な報告の流れは、以下のとおりです。
- 申請マイページから事業実績報告に必要な情報の入力・証憑の添付を行い、事業実績報告を作成
- 事業実績報告が作成された後、IT導入支援事業者が内容の確認・必要情報の入力を実施
- 最終確認後、事務局に事業実績報告を提出
実績報告書の提出期限は、交付決定から6か月程度と定められています。期限を過ぎると補助金を受け取れなくなる可能性があるため、スケジュール管理は非常に重要です。
8.補助金交付〜事業実施効果報告
実績報告書の審査が完了して補助金額が確定すると、いよいよ補助金の交付が行われます。交付は、確定通知から1〜2か月程度で、指定の銀行口座に振り込まれるのが一般的です。
また、定められた期限内に事業実施効果報告を提出する必要があります。申請マイページに必要な情報を入力し、IT導入支援事業者の確認を経て提出する流れです。
IT導入補助金で採択されるためには「審査項目を把握して書類を作成する」のが大切
IT導入補助金の採択を目指すには審査項目を十分に理解し、申請書類を作成するのが極めて重要です。審査項目は申請枠によって異なりますが、通常枠の場合は以下のように公募要領で公表されています。
審査項目 | 審査事項 |
事業面からの審査項目
(事業面の具体的な審査) |
|
計画目標値の審査 | 労働生産性の向上率 |
政策面からの審査項目 |
|
引用:IT導入補助金2024公募要領(通常枠)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局
上記の項目を意識しながら、具体的な数値目標・導入後の業務改善イメージを明確に記述するのが採択率を高める鍵となります。また、自社の現状分析を詳細に行い、ITツール導入がどのように課題解決につながるかを論理的に説明するのも重要です。
IT導入補助金審査での加点項目一覧
IT導入補助金の審査では基本的な要件を満たすだけでなく、いくつかの加点項目が設けられている点が特徴です。加点項目を意識して申請すれば、採択される可能性が高まります。通常枠における具体的な加点項目は、以下のとおりです。
加点項目 | 補足 |
地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得 | 承認取得 |
地域未来牽引企業に選定され、目標を経済産業省に提出 | 交付申請時点で選定および目標提出 |
クラウド製品を選定 | ITツールとしてクラウド製品を選定 |
「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定 | ITツールとして選定 |
インボイス制度対応製品を選定 | ITツールとして選定 |
補助金申請額150万円未満での事業計画 |
|
事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にした場合、さらなる加点 | 上記条件を満たす場合 |
補助金申請額150万円以上で、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上にする | 申請者が条件を満たす |
健康経営優良法人2024に認定された事業者 | 令和5年度に認定 |
地域DX促進活動支援事業の支援コミュニティ・コンソーシアムから支援 | 支援を受けた事業者 |
介護保険法に基づくサービスを提供し、特定処遇改善加算を取得している法人 | 介護事業所を運営 |
女性の職業生活における活躍推進法または次世代育成支援対策推進法に基づく認定を受けた者 | 応募申請時点で該当 |
参考:IT導入補助金2024公募要領(通常枠)|サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局
上記の加点項目を満たせば審査での評価が向上し、採択の可能性が高まります。ただし、加点項目は年度・募集回によって変更される可能性があるため、最新の公募要領で確認しましょう。
IT導入補助金審査での減点項目一覧
IT導入補助金の審査では、加点項目だけでなく減点項目も存在します。減点項目に該当すると、採択される可能性が低くなるため注意が必要です。具体的な減点項目として、通常枠では以下が定められています。
- IT導入補助金2022および2023において、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)で交付決定を受けた事業者
- IT導入補助金2024においてインボイス枠(インボイス対応類型および電子取引類型)で申請を行っている、もしくは交付決定を受けた事業者
- IT 導入補助金2024以降において賃金引上げ計画による加点を受けたうえで採択されたにも関わらず、申請した加点要件を達成できなかった事業者
- 中小企業庁が所管する他補助金において、賃金引上げ計画による加点を受けたうえで採択されたにも関わらず、申請した加点要件を達成できなかった事業者
特に、過去IT導入補助金で交付を受けた事業者は審査で減点対象となり、採択される確率が下がります。減点項目に該当する事業者は、審査で不利になる点を考慮して申請しましょう。
IT導入補助金に関する相談先
IT導入補助金に関する相談先は複数存在し、申請者のニーズに応じて適切な支援を受けられます。IT導入補助金の公式サイトでは問い合わせ用のコールセンターを設けています。申請方法などで不明な点がある場合は、コールセンターに問い合わせると良いでしょう。
申請時の不明点などは、IT導入支援事業者に相談するのがおすすめです。IT導入支援事業者は補助金制度に精通しており、申請書類の作成・ITツールの選定・導入後まで一貫したサポートを提供しています。
IT導入補助金でよくある質問
IT導入補助金に関しては、多くの事業者から以下のような様々な質問が寄せられています。
- IT導入補助金の対象ソフトはCADも含まれる?
- IT導入補助金は何回まで申請できる?
- IT導入補助金でパソコン購入は可能?
- IT導入補助金は個人事業主も利用できる?
上記の情報を理解すれば、IT導入補助金をより効果的に活用できます。
IT導入補助金の対象ソフトはCADも含まれる?
CADソフトも補助金の対象ですが、申請にはいくつかの条件を満たす必要があります。
まず、CADが事務局に登録されたITツールである点が前提条件です。また、業務効率化・生産性向上に直接寄与するものである点も求められます。例えば、設計データの共有機能・他のシステムとの連携機能を持つCADは、補助金の対象となる可能性が高いです。
具体的にどのCADが対象となるかは、IT導入支援事業者に確認するのが最も確実です。また、CADソフトウェアの導入が自社の生産性向上にどのようにつながるかを具体的に説明できる点も、申請の際に重要となります。
IT導入補助金は何回まで申請できる?
基本的に、IT導入補助金の申請回数に明確な制限はありません。条件を満たしていれば、同一の事業者による複数回の申請は可能です。例えば、ある年度に会計ソフトの導入で補助金を受け取り、翌年度に顧客管理システムの導入で再度申請するケースは可能です。
ただし、同じ補助事業での複数回申請は認められていません。また、昨年度など直近で既にIT導入補助金を受給している場合は、審査の減点対象となるため注意が必要です。
IT導入補助金でパソコン購入は可能?
パソコン購入は、インボイス枠(インボイス対応類型)でIT導入補助金の対象となります。具体的には、インボイス制度に対応したソフトウェアの導入にあたり、新規にパソコンが必要となる場合が対象です。
ただし、単なる買い換えでパソコンを購入する場合は対象外です。パソコンをはじめとしたハードウェアの導入は、インボイス枠(インボイス対応類型)でのみ対象となるため注意しましょう。
IT導入補助金は個人事業主も利用できる?
個人事業主もIT導入補助金の利用が可能です。前述の中小企業・小規模事業者の条件にあてはまれば、個人事業主も問題なく申請できます。
ただし、「日本国内で事業を営む」など申請できる事業者の条件が設定されています。公募要領を確認し、条件を確認したうえで申請しましょう。
IT導入補助金を活用して業務効率化・売上拡大につなげよう
IT導入補助金は中小企業・小規模事業者の生産性向上を目的とした制度です。上手に活用すれば経済的な負担を抑えてITツールを導入し、業務効率化を実現できます。
各申請枠によって補助対象となる事業・経費などが異なるため、申請前によく確認しておきましょう。申請時は審査項目を十分に把握したうえで、事業計画の策定を進めてください。IT導入補助金を活用し、ITツールの導入による自社の業務効率化・売上拡大につなげましょう。
この記事を書いた専門家
藤田 春樹