資金繰りに困っている法人・個人事業主・フリーランスにとって、手元資金の確保は最重要課題です。資金繰りの改善を実現する方法には、法人向け後払いサービスとファクタリングの2つがあります。

今回の記事では、法人向け後払いサービスの仕組み・メリット・デメリット・サービスの選び方をまとめました。くわえて、おすすめの法人向け後払いサービス11選を徹底的に解説します。

本記事を読めば法人向け後払いサービスの利用方法がわかり、資金繰り改善に向けた一歩を踏み出せます。事業継続と安定経営のため、最適な法人向け後払いサービスを見つけましょう。

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法人向け後払いサービスとは?

法人向け後払いサービスとは、クレジットカード決済を利用して支払いを先延ばしできる仕組みです。法人向け後払いサービスの決済の流れは、以下のようになります。

  1. 法人向け後払いサービスでクレジットカード決済
  2. 法人向け後払いサービス事業者が支払先に請求金額を入金
  3. 法人向け後払いサービス事業者が、クレジットカード会社から支払金額と手数料を回収
  4. クレジットカード会社が利用者の口座から支払金額と手数料を引き落とし

支払い延長期間は40日~60日が一般的で、手数料を3%~4%に設定している法人向け後払いサービスが大半です。法人向け後払いサービスは、三井住友・クレディセゾン・JCBなど大手カード会社が運営しているケースも多くあります。

近年のB to B取引において、法人向け後払いサービスを導入する企業が増加しています。資金トラブル・急な支払い・手元資金の不足を解決して、資金繰り改善に法人向け後払いサービスを活用しましょう。

手数料の相場

法人向け後払いサービスの手数料相場は3%~4%となっており、各サービスで開きはほとんどありません。法人向け後払いサービスと、ファクタリング・ビジネスローン・銀行融資の手数料・金利を以下の比較表にまとめました。

資金調達の方法 手数料・金利
法人向け後払いサービス 3%~4%
ファクタリング 2%~15%
ビジネスローン 5%~18%
メガバンク 1%~14%
地方銀行 3%~15%

手数料が高いと利益を圧迫するため、法人向け後払いサービス・ファクタリングともにできるだけリーズナブルなサービスを活用しましょう。

法人向け後払いサービスはクレジットカードのポイント還元が受けられるため、実質的な手数料はさらに低く抑えられます。クレジットカードを申し込むときは、利用限度額とポイント還元率のバランスを検討してください。

法人向け後払いサービスの決済の流れ

法人向け後払いサービスは、サービス事業者との取引となります。法人向け後払いサービスの決済の流れは、以下の通りです。

  1. 法人向け後払いサービスへの利用登録
  2. 振込先口座を指定してクレジットカード決済
  3. 法人向け後払いサービス事業者が支払先に入金
  4. 支払金額と手数料が40日~60日後に利用者の口座から引き落とされる

利用登録は、メールアドレス・名前・生年月日などの入力が求められることが一般的です。ほとんどの法人向け後払いサービスでは、利用登録に書類・審査は不要です。

利用登録が終わったら支払い手続きをしましょう。支払い手続きでクレジットカード決済すると、請求金額が法人向け後払いサービス事業者から支払先に入金されます。

入金タイミングは、法人向け後払いサービスによって大きく異なるため注意が必要です。即日入金できるサービスもあれば、5営業日以上かかるサービスもあります。なお、振込人名義は利用者が自由に決められるので、支払先に法人向け後払いサービスを利用していることは知られません

法人向け後払いサービス事業者は、支払金額と手数料を利用者が契約しているクレジットカード会社から回収します。その後、クレジットカード会社によって40日~60日後に銀行口座から支払金額と手数料が引き落とされます。

法人向け後払いサービスとほかの決済方法の違い

法人向け後払いサービスとほかの決済方法の違いについて解説します。それぞれの違い・メリット・デメリットは以下の表の通りです。

決済方法 メリット デメリット 支払期限 コスト
法人向け後払いサービス ・支払い業務の効率化・負担軽減が可能
・請求書払いならすべて利用できる
・当座預金口座など特別な口座がなくても利用できる
・請求側がクレジットカード決済に対応している必要はない・不定期な取引でも利用できる
・手数料が3%~4%かかる ・決済期日から40日~60日延長できる
・最大110日延長が可能
・手数料が3%~4%かかる
請求書掛け払い ・請求側・支払い側の業務に変更がない ・銀行の店舗で支払い業務をする場合、手間がかかる ・決済期日まで ・銀行振り込みの手数料のみ
手形 ・決済期日までの期間が比較的長い ・取り扱っていない業界・企業がある

・審査を受けて当座預金口座を開設する必要がある

・30日~120日が一般的 ・印紙税がかかる
小切手 ・現金の代わりに使える ・審査を受けて当座預金口座を開設する必要がある ・最短当日に引き出される ・小切手用紙交付手数料
クレジットカード決済 ・手数料は請求側が負担 ・請求側がクレジットカード決済に対応する必要がある ・支払い期日は30日~60日 ・3%~10%
口座振替 ・請求側は手数料を支払う必要がない ・毎月継続的な取引がないと利用できない

・請求明細は別途、対応してもらう必要がある

・決済期日に引き落とし ・請求側が手数料を負担

それぞれの決済方法のメリット・デメリットを押さえ、自社に最適な方法を選択しましょう。

請求書掛け払い

法人向け後払いサービスと、請求書掛け払いの違いは以下の通りです。

法人向け後払いサービス 請求書掛け払い
・支払期限を40日~60日延長
・手数料が3%~4%かかる
・支払い業務の効率化・負担軽減が可能
・支払期限はそのまま
・銀行振込の手数料のみ
・銀行の店舗で支払い業務をする場合、手間がかかる

掛け払いとは先に商品やサービスを受け取り、あとから代金を支払う取引方法です。支払いサイトは企業・業界によってさまざまで、1ヶ月~数ヶ月に設定されていることがほとんどです。

請求書を送付してもらい支払うことから、掛け取引の支払いは請求書掛け払いとも呼ばれます。請求書掛け払いは主に銀行振込で利用される支払い方法で、決済の流れは以下の通りです。

  1. 支払先から請求書が月初に送付
  2. 月末など請求書の支払い期日までに、支払先に代金を振り込む

請求書掛け払いは決済期日までに支払う必要がありますが、法人向け後払いサービスは支払い期間を決済期日から40日~60日ほど延長できる点が大きな違いです。

手形

手形払いと法人向け後払いサービスの違いは以下の通りです。

法人向け後払いサービス 手形払い
・支払い期日の延長は40日~60日
・手数料が3%~4%かかる
・請求書払いならすべて利用できる
・当座預金口座など特別な口座がなくても利用できる
・決済期限は30日~120日が一般的
・印紙税がかかる
・取り扱っていない業界・企業がある
・審査を受けて当座預金口座を開設する必要がある

手形払いの決済の流れは以下のようになります

  1. 商品を購入し、振出人が支払手形を振り出す
  2. 受取人は決済期日に取引銀行に支払手形を持ち込み代金を受け取る
  3. 振出人の当座預金口座から、支払い期日に商品の代金が引き落とされる

手形の決済期日は1ヶ月~4ヶ月と長いですが、当座預金口座が必要なため個人事業主・フリーランスには利用しづらい支払い方法です。

小切手

小切手と法人向け後払いサービスの違いは以下の通りです。

法人向け後払いサービス 小切手
・40日~60日の支払い期日延長ができる
・当座預金口座など特別な口座がなくても利用できる
・現金の代わりに使える
・振出日にすぐ引き落とされる可能性がある
・審査を受けて当座預金口座を開設する必要がある

小切手は銀行で発行された専用紙に金額などの必要事項を記入し、現金の代わりに決済で使います。受取人は、振出日の翌日から10日目までに銀行へ小切手を持っていけば即現金化が可能です。

現金化されると口座から代金が引き落とされるため、小切手は支払い期日の延長には向いていません

クレジットカード決済

クレジットカード決済と法人向け後払いサービスの違いは以下の通りです。

法人向け後払いサービス クレジットカード決済
・請求側がクレジットカード決済に対応している必要はない
・手数料は支払い側が負担
・支払い期日は40日~60日で、最大110日のサービスもある
・請求側がクレジットカード決済に対応する必要がある
・手数料は請求側が負担
・支払い期日は30日~60日が多い

最近はB to B取引で、クレジットカード決済を採用する企業も増えています。ビジネスクレジットカードで決済すると、30日~60日後に口座から支払金額が引き落とされます。

法人向け後払いサービスと異なり、クレジットカード決済は請求側の対応が必要です。また、手数料も請求側が支払うことになるため導入ハードルは高めです。一方、法人向け後払いサービスは請求側がクレジットカード決済に対応していなくても利用できます

クレジットカード決済と法人向け後払いサービスに共通する点は、クレジットカードのポイント還元がどちらも受けられることです。クレジットカード決済は活用シーンが限られるため、支払い期間を延長したいなら法人向け後払いサービスの利用を検討しましょう。

口座振替

口座振替と法人向け後払いサービスの違いは以下の通りです。

法人向け後払いサービス 口座振替
・不定期な取引でも利用できる
・支払い側に手数料が3%~4%かかる
・請求書が送付され手元に残る
・毎月継続的な取引がないと利用できない
・請求側が手数料を負担
・請求明細は別途、対応してもらう必要がある

口座振替とは、指定の口座から毎月自動で引き落としが行われる仕組みです。定額や定期的な取引が毎月発生する場合、とても便利な決済手段です。

銀行振込のように金額指定をして振り込む作業が不要で、自動的に口座から引き落とされるため支払い業務の負担が軽くなります。また、支払い忘れ・決済の遅延などを防止できるため、支払い側・請求側双方にメリットのある決済方法です。

ただし、継続的な取引のみにしか利用できず活用シーンは限定されます。請求明細が必要な場合、後日の対応が必要になることにも注意しましょう。

支払い側・請求側ともにメリットの多い支払い手段なので、支払い期間の延長が必要ないなら積極的に口座振替を利用しましょう。

法人向け後払いサービスのメリット7選

法人向け後払いサービスのメリットを7つ紹介します。

  • 支払い側:支払いを先延ばしにできる
  • 支払い側:審査や手続きが簡単に終わる
  • 支払い側:手数料が安い
  • 支払い側:取引先がクレジットカード決済非対応でも使える
  • 支払い側:支払いを一元管理して業務を軽減できる
  • 支払い側:ポイント還元が受けられる
  • 請求側:確実に代金を回収できる

メリットを押さえて、上手に法人向け後払いサービスを利用しましょう。

支払い側:支払いを先延ばしにできる

法人向け後払いサービスの一番のメリットは、請求書払いを40日~60日間延長できることです。法人向け後払いサービスによって期間が異なるため、延長期間・入金タイミング・手数料のバランスをチェックして最適なサービスを検討しましょう。

一時的な資金不足の解消に法人向け後払いサービスは向いていますが、慢性的な資金不足の場合は根本的な資金繰り改善が必要です。資金繰りの改善方法としては、売上アップ・コスト削減・不要な資産の売却・効率化・人件費抑制などが挙げられます。

法人向け後払いサービスだけで資金が確保できない場合は、ファクタリングの活用も検討しましょう。

支払い側:審査がなく手続きが簡単に終わる

ほとんどの法人向け後払いサービスは、審査・書類が不要で手続きが簡単なため手軽に利用できます。急いでいるなら、アカウント登録後すぐに利用できる法人向け後払いサービスがおすすめです。急な資金トラブルには法人向け後払いサービス、計画的な資金調達には融資と使い分けましょう。

なお、万が一のトラブルに備えて、法人向け後払いサービスのアカウントを事前に作っておくと安心です。アカウント登録は無料で維持費もかかりませんので、複数の法人向け後払いサービスに登録しておきましょう。

支払い側:手数料が安い

法人向け後払いサービスの手数料は、一般的に3%~4%と非常にリーズナブルです。ポイント還元率の高いクレジットカードで利用すると、さらに実質的な手数料負担を減らせます。

手数料が安いと利益を圧迫せず、資金繰りの改善が効果的に実現できます。ファクタリングの平均的な手数料よりもリーズナブルなので、急な資金トラブル時はまず法人向け後払いサービスの利用を検討しましょう。

ただし、いくら手数料が安くても利益率の低い取引での利用はおすすめできません。手数料で利益がマイナスになると、経営状態がさらに悪化する恐れがあるからです。

手数料と利益率を考慮し、計画的に法人向け後払いサービスを活用しましょう。

支払い側:取引先がクレジットカード決済非対応でも使える

法人向け後払いサービスは、取引先がクレジットカード決済非対応でも利用できます

通常のクレジットカード決済は、請求側がクレジットカード会社と契約して手数料を支払う必要があります。しかし、法人向け後払いサービスなら、銀行振込できる取引先のすべての支払いに利用が可能です。

ただし、口座振替への利用はできませんので注意してください。口座振替の支払いを請求書払いに変更したい場合は、取引先と交渉する必要があります。

支払い側:支払いを一元管理して業務負担を軽減できる

法人向け後払いサービスを利用すれば、支払いを一元化できて支払い業務の効率化が可能です。支払い業務の効率化ができれば、今までかかっていた人件費・コストの削減につながります。

数パーセントのコスト削減ができれば、法人向け後払いサービスの手数料を差し引いてもプラスになります。支払い業務の一元化をするにあたり、注意するポイントは以下の通りです。

  • 月々の支払総額にクレジットカードの利用限度額が足りているか
  • ポイント還元率を差し引いた実質的な手数料負担はいくらになるか
  • 支払い業務の効率化により削減できる金額はどれくらいか

ポイントをしっかりと押さえ、法人向け後払いサービスで業務効率化を実現しましょう。

支払い側:ポイント還元が受けられる

法人向け後払いサービスは、クレジットカードのポイント還元が受けられます。ポイント還元率が高いクレジットカードの場合、実質的な手数料がさらにリーズナブルになります。

手数料を少しでも安くするためには、ポイント還元率の高いクレジットカードを作っておきましょう。代表的なポイント還元率の高いクレジットカードは、dカード・三井住友カード・楽天カードなどです。

ポイント還元率とともに利用限度額もチェックして、自分に適したクレジットカードを選びましょう。

請求側:確実に代金を回収できる

法人向け後払いサービスは、請求側にとっても代金を確実に回収できる点がメリットです。また、請求方法が変わらないため負担はありません。

手数料がかからず業務負担も増えないので、請求側にとって法人向け後払いサービスはメリットばかりです。

法人向け後払いサービスのデメリット

法人向け後払いサービスのデメリットを解説します。

  • 支払い側:クレジットカードの利用限度額までしか使えない
  • 支払い側:個人事業主に対応していないサービスがある
  • 支払い側:支払先への入金に時間がかかる可能性がある

前もってデメリットを把握し、トラブルを未然に防いでスマートに法人向け後払いサービスを活用しましょう。

支払い側:クレジットカードの利用限度額までしか使えない

法人向け後払いサービスは、クレジットカードの利用限度額までしか支払いができません

利用限度額はビジネスクレジットカードで300万円~1,000万円、個人のクレジットカードで50万円~300万円ほどが一般的です。利用限度額がわからない場合は、事前にクレジットカード会社に確認を取りましょう。

法人向け後払いサービスによっては、支払金額に下限が設定されている場合があります。10,000円以下の支払いでは利用できなかったり、手数料が高めに設定されていたりするので注意しましょう。

支払い側:個人事業主に対応していない法人向け後払いサービスがある

個人事業主・フリーランスに対応していない法人向け後払いサービスもあります

多くの法人向け後払いサービスは個人事業主・フリーランスに対応していますが、法人のみ対応のサービスもあるので事前にチェックしておきましょう。

また、支払い用途が制限されている法人向け後払いサービスもあります。あとからトラブルにならないように、自分に適した法人向け後払いサービスを選びましょう。

支払い側:支払先への入金に時間がかかる可能性がある

入金タイミングは、法人向け後払いサービスによって大きく異なります。選ぶサービスによっては入金タイミングが遅く、支払い期日に間に合わない可能性も出てきます。

法人向け後払いサービスの入金タイミングは、最短即日~5営業日以降とさまざまです。入金には最大1週間かかると想定し、余裕を持って支払い手続きをすませましょう。

入金タイミングは、法人向け後払いサービスの公式サイトでチェックしてください。

法人向け後払いサービスの失敗しない選び方

法人向け後払いサービスの失敗しない選び方を解説します。

  • 延長できる期限
  • 入金タイミング
  • 利用できるクレジットカードの種類
  • 運営会社の信頼性

いつまで延長できるのか、いつ入金されるのか、対応している国際ブランドは何かに加えて運営している企業に問題がないかどうかを確認することが重要です。

上記の4つのポイントを押さえて、自分に最適な法人向け後払いサービスを見つけましょう。

支払いが延長できる期間

法人向け後払いサービスは、支払い延長期間と手数料のバランスを検討して選びましょう。どれだけ延長できるかで、資金繰りの改善効果が大きく異なります。

一般的には40日~60日の支払い延長が可能ですが、中には110日間の延長が可能な法人向け後払いサービスもあります。延長期間が長い方が資金繰り改善効果を期待できますが、その分だけ手数料が高くなる点には注意が必要です。

支払い延長期間が60日間で、手数料が3%という条件を目安に法人向け後払いサービスを選びましょう。

入金タイミング

支払いが遅れがちな場合、入金タイミングが早い法人向け後払いサービスを選びましょう

入金タイミングは法人向け後払いサービスによって異なり、最短即日~5営業日以降までさまざまです。利用するクレジットカードによって、入金タイミングが左右される法人向け後払いサービスもあります。

入金タイミングが遅いと、急な支払いに対応できません。公式サイトでチェックし、できるだけ入金タイミングが早い法人向け後払いサービスを選びましょう。

利用できるクレジットカードの種類

対応しているクレジットカードで、法人向け後払いサービスを選びましょう

対応しているクレジットは、公式サイトでチェックしてください。クレジットカードによって、特典・サービス内容が異なる場合もあります。特典についても事前にチェックしておきましょう。

運営会社の信頼性

法人向け後払いサービスの運営会社の信頼性は、安定してサービスを利用する上で必要不可欠です。

運営会社が上場企業だったり、知名度の高い企業のグループ会社だったりすれば信頼性は高いと判断できます。非上場企業が運営している法人向け後払いサービスは、口コミ・評判で信頼性を判断しましょう。

法人向け後払いサービスは、大手クレジットカード会社が運営しているケースが多いです。選ぶときに運営会社についても確認するようにしましょう。

法人向け後払いサービスのおすすめ11選

おすすめの法人向け後払いサービス11選を紹介します。比較表をまとめましたので、手数料や支払い延長期間を比較して最適な法人向け後払いサービスを見つけてください。

法人向け後払いサービス名 支払い延長期間 手数料 入金タイミング サービス対象
labolカード払い 最長60日 3%~3.5% 最短60分 法人・個人事業主
INVOYカード払い 最長60日 3% 3営業日以内 法人・個人事業主
支払い.com 最長60日 4% 最短即日 法人・個人事業主
JCB請求書カード払い 最長40日 2.98%(キャンペーン中1.98%) 3営業日以降で指定可能 法人(個人事業主向けサービスは準備中)
請求書支払い代行サービス 最長40日 3% 5営業日以降 法人・個人事業主
1click後払い 最長60日 3.8% 5営業日以降 法人・個人事業主
DGFT請求書カード払い 最長60日 3% 3営業日以内 法人(個人事業主向けサービスは準備中)
マネーフォワード請求書カード払い 最長60日 2.8%~4%(キャンペーン期間中2%) 5日・10日・15日・20日・25日・末日から選択 法人
オクラス 最長53日 5.5% 最短即日 法人・個人事業主
オリコ請求書カード払い 最長60日 3% 7営業日以降で指定可能 法人・個人事業主
BlueBank 最長110日(1回~3回払い) 3.5%~6.8% 最短即日 法人

なお、支払い延長期間が60日で手数料がもっとも安かったのは以下の2つです。

  • JCB請求書カード払い
  • マネーフォワード請求書カード払い

個人事業主の場合は、入金タイミングが最短60分で手数料が最大3.5%の「labolカード払い」がおすすめです。

labolカード払い | 最短60分で入金!急な支払いにも対応!

支払い延長期間 最長60日
手数料 3%~3.5%
入金タイミング 最短60分
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 ・株式会社ラボル

・株式会社オリエントコーポレーション

公式サイト https://labol.co.jp/lp/bpsp

labolカード払いは、オンラインでアカウント登録をして簡単な書類のアップロードだけで利用できる法人向け後払いサービスです。アカウント登録から支払先への送金まで、最短60分で完了するスピーディーさが特徴です。

labolカード払いは、中小企業・個人事業主・フリーランスのいずれも利用できます。独自システムを採用しており、銀行の営業時間に左右されない365日24時間の振り込みが可能です。そのため、土日祝や深夜の支払いにもしっかり対応してくれます。

個人事業主が利用可能なほかの法人向け後払いサービスと比較し、labolカード払いは手数料がリーズナブルです。仕入れ・外注費など取引先への支払いだけでなく、家賃・ネットショッピング・水道光熱費などの支払いにも利用できます。

上場企業のオリエントコーポレーションが運営しており、信頼性にも問題はありません。個人事業主・フリーランスにとって、labolカード払いは資金繰り改善の心強い味方です。

INVOYカード払い | 業界最安水準の手数料で資金繰りを改善

支払い延長期間 最長60日
手数料 3%
入金タイミング 3営業日以内
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 ・FINUX株式会社

・ライフカード株式会社

公式サイト https://go.invoy.jp/

INVOYカード払いは、たったの3分でアカウント登録から支払い手続きまで完了する法人向け後払いサービスです。手数料は業界最安水準の3%なので、高い資金繰り改善効果が期待できます。

取引先への支払いだけでなく、人件費・家賃・水道光熱費などさまざまな用途に利用が可能です。セキュリティも強固で、クレジットカード情報盗用によるなりすましを防ぐ本人認証サービスを導入しています。

入金タイミングは3営業日以内となっており、ほかの法人向け後払いサービスと比較しても早めです。支払いの下限もありませんので、少額の支払いから活用できる点も魅力的です。

業界最安水準の手数料を誇るINVOYカード払いで、資金繰りを改善して安定経営を目指しましょう。

支払い.com | 最短60秒の簡単操作で支払い手続きができる

支払い延長期間 最長60日
手数料 4%
入金タイミング 最短即日
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 ・株式会社クレディセゾン(セゾンカード)

・株式会社UPSIDER

公式サイト https://shi-harai.com/

支払い.comは、最短60秒の簡単操作で支払い手続きができる法人向け後払いサービスです。振込名義を自由にしてできるため、法人向け後払いサービスの利用を取引先に知られません。

支払い.comは、個人事業主から1,000名を超える従業員が所属する法人まで多くの事業者が利用しています。2022年4月スタートのサービスにもかかわらず、すでに利用者数が15,000社を突破しており豊富な実績を誇ります。運営会社は国内最大手のクレジットカード会社のクレディセゾンなので、信頼性・安全性ともに抜群です。

支払金額の下限が10,000円に設定されているため、少額支払いには使えない点には注意しましょう。個人事業主よりも、大きな取引を行う中小企業や大手企業に向いた法人向け後払いサービスです。

JCB請求書カード払い | 手数料2.98%と業界トップクラスの安さ

支払い延長期間 最長40日
手数料 2.98%(キャンペーン中1.98%)
入金タイミング 3営業日以降で指定可能
サービス対象 法人(個人事業主は現在準備中)
運営元 ・株式会社JCB

・株式会社デジタルガレージ

公式サイト https://www.jcb.co.jp/promotion/corporate/jcb-invoice/

JCB請求書カード払いは、手数料2.98%と業界最安水準の法人向け後払いサービスです。JCBとデジタルガレージの共同運営なので、信頼性・実績があり安心して利用できます。

マイページでは、支払い手続きの進捗状況・過去の利用状況・振込状況の確認が可能です。現在はキャンペーンを実施しており、初回利用時にAmazonギフト券1000円分プレゼント+手数料1.98%となっています。

セキュリティには3Dセキュアと2段階認証を採用しており、なりすましによる不正利用を完全にシャットアウトできます。今の段階では法人しか利用できませんが、将来的には個人事業主に対応するとJCB請求書カード払いから公表されました。

なお、JCB請求書カード払いはJCBグループのクレジットカードが対象で、それ以外のクレジットカードでは使えませんので注意しましょう。JCB請求書カード払いを利用したいなら、あらかじめJCBカードを作っておくのがおすすめです。

請求書支払い代行サービス | 三井住友カードなら最短即日から利用可能!

支払い延長期間 最長40日
手数料 3%
入金タイミング 5営業日以降
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 ・三井住友カード株式会社

・NTTコムウェア株式会社

公式サイト https://www.smbc-card.com/camp/shiharaidaiko/

請求書支払い代行サービスは、手数料3%のリーズナブルな法人向け後払いサービスです。2022年6月に、三井住友カードとNTTコムウェアが共同でサービスをリリースしました。大手企業が運営している法人向け後払いサービスなので、信頼性が高く安心して利用できることが特徴です。

ただし、支払金額が10,000円以下の場合は追加手数料がかかるため、少額の支払いには向いていません。アカウント登録には審査がありますが、三井住友カードを保有しているなら最短当日から利用を開始できます。一方、三井住友カード以外の場合は審査に2営業日以上かかるケースもあるので注意しましょう。

少額の支払いが多い個人事業主ではなく、大口の取引が多い中小企業以上の法人向けサービスです。三井住友カードを持っているなら、請求書支払い代行サービスの活用を検討しましょう。

1click後払い | 決済代行事業を20年以上続けてきた実績!

支払い延長期間 最長60日
手数料 3.8%
入金タイミング 5営業日以降
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 ・株式会社ROBOT PAYMENT
公式サイト https://www.robotpayment.co.jp/service/1click_atobarai/

1click後払いは、東証グロースに上場しているROBOT PAYMENTが運営する法人向け後払いサービスです。簡単な操作でアカウント登録したあと、最短60秒で支払い手続きをすませられます。審査・必要書類は一切ありませんので、急な支払いを迫られているときに活用したいサービスです。

対応しているブランドはVISA・Mastercardの2つなので、幅広いクレジットカードで利用できます。法人だけでなく個人事業主にも対応している点も大きな魅力です。

ROBOT PAYMENTは、決済代行事業を20年以上続けてきた実績のある企業です。決済代行事業のノウハウを活かしたセキュリティは強固で、安全・安心にサービスを利用できます。

手軽かつスピーディーに法人向け後払いサービスを利用したいなら、1click後払いは有力な選択肢です。

DGFT請求書カード払い | 支払金額に下限・上限なし!

支払い延長期間 最長60日
手数料 3%
入金タイミング 3営業日以内
サービス対象 法人(個人事業主向けサービスは準備中)
運営元 ・株式会社デジタルガレージ
公式サイト https://lp.dginvoice.jp/

DGFT請求書カード払いは、年間取扱高4.4兆円の決済代行事業を運営するデジタルガレージが提供する法人向け後払いサービスです。

便利なマイページが設置されており、取引先・請求書の登録・振込状況の確認が簡単にできます。請求書以外の書類提出は不要で、アカウント登録をした翌営業日から利用が可能です。

手数料は3%と非常にリーズナブルで、利用者の資金繰り改善をしっかりと実現します。また、支払金額に下限・上限が設定されていないため、少額の支払いにも対応しています。

ただし、DGFT請求書カード払いで利用できるのは日本国内の法人が発行する請求書だけです。海外企業・国内個人事業主の請求書は取り扱っていませんので注意しましょう。

少額から利用できるので、取引額の少ない中小企業にぴったりの法人向け後払いサービスです。

マネーフォワード請求書カード払い | 取引額の大きな法人向けサービス

支払い延長期間 最長60日
手数料 2.8%~4%(キャンペーン期間中2%)
入金タイミング 5日・10日・15日・20日・25日・末日から選択
サービス対象 法人
運営元 マネーフォワードケッサイ株式会社
公式サイト https://mfkessai.co.jp/invoice-card-pay/top

マネーフォワード請求書カード払いは、手数料2.8%と業界トップクラスでリーズナブルな法人向け後払いサービスです。一方、支払金額が10万円以下の場合は手数料が一律3,000円かかりますので注意しましょう。

3Dセキュアを導入しており、強固なセキュリティで利用者の情報をしっかりと守ります。不正利用を防止し、クレジットカードの情報盗用によるなりすましをブロックしてくれます。

国内で発行されたVISA・Mastercard・JCBの利用が可能で、幅広いクレジットカードに対応していることがマネーフォワード請求書カード払いの特徴です。ただし、海外企業・国内個人事業主の発行した請求書は申請対象外となるので注意してください。

取引額の大きな法人なら、手数料がリーズナブルなマネーフォワード請求書カード払いはイチオシのサービスです。

オクラス | 平日8時30分~16時まではリアルタイム入金!

支払い延長期間 最長53日
手数料 5.5%
入金タイミング 最短即日
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 株式会社Payment Technology
公式サイト https://tadadeseikyushocloud-hayameru-okurasu.jp/okurasu/

オクラスは、支払い延長期間が最大53日の法人向け後払いサービスです。「情報とテクノロジーの力で人々を幸せに」を理念に、2023年4月からサービスがスタートしました。

オクラスの一番の特徴は、平日8時30分~16時までならリアルタイムで支払いが入金されることです。そのため、急ぎの支払いや急な資金トラブルにしっかりと対応できます。ただし、手数料がやや高いので利用は計画的に行いましょう

運営会社であるPaymentは、オクラス以外にファクタリングサービスであるハヤメルも提供しています。1つの企業で、法人向け後払いサービス・ファクタリングの両方を利用したい人におすすめです。

オリコ請求書カード払い | 少額の支払いが多い個人事業主におすすめ!

支払い延長期間 最長60日
手数料 3%
入金タイミング 7営業日以降で指定可能
サービス対象 法人・個人事業主
運営元 株式会社オリエントコーポレーション
公式サイト https://www.orico.co.jp/merchant/ms/obs-230417/

オリコ請求書カード払いは、手数料3%で最大60日間の支払い期間延長ができる法人向け後払いサービスです。アカウント登録・支払い手続きに必要なのはクレジットカードと請求書だけです。審査・必要書類がゼロなので、急な資金トラブルのときも手軽に利用できます。

マイページで取引先・請求書の登録・振込状況の確認が行えるため、はじめての利用でもつまずくことはありません。VISA・Mastercard・JCBに対応しているため、ほとんどのクレジットカードで利用が可能です。

支払金額に下限・上限がありませんので、少額の支払いでも活用できます。ただし、振込金額が10,000円以下の場合は手数料が一律330円となりますので注意しましょう。

オリコ請求書カード払いは、少額の支払いが多い個人事業主におすすめの法人向け後払いサービスです。

BlueBank | 最長110日間の支払い期間延長

支払い延長期間 最長110日(1回~3回払い)
手数料 3.5%~6.8%
入金タイミング 最短即日
サービス対象 法人
運営元 Scheeme株式会社
公式サイト https://bluebank.app/

BlueBankは、スモールビジネスの支払い業務や銀行口座の管理を一元化するアプリです。法人向け後払いサービスも含まれており、最長110日間の支払い期間延長ができます。

利用方法は簡単で、アプリ登録完了後に請求書をスマートフォンで撮影してアップロードするだけです。PDFなどさまざまなファイル形式に対応しており、幅広い請求書の支払いに活用できます。

BlueBankへの支払いは1回~3回で分割が可能ですが、分割回数が多くなるほど手数料が高くなるので注意しましょう。幅広い支払いに対応しており、外注費・設備投資費・広告費・仕入れ・材料費・家賃・水道光熱費の支払いに利用できます。

支払い期間を最大限延長したい人や、アプリで支払い・銀行口座の管理を一元化したい人にBlueBankはおすすめです。

法人向け後払いサービスで資金繰りを改善しよう!

法人向け後払いサービスとは、クレジットカード決済の仕組みを利用して40日~60日の支払い期間の延長ができるサービスです。急な支払いで手元資金が少ないときや、キャッシュフローがなく仕入れをしたいときに利用すれば資金繰り改善が実現できます。

書類・審査・担保が不要で手数料が3%~4%と安く、最短即日の利用開始ができる手軽さが法人向け後払いサービスの特徴です。法人限定の法人向け後払いサービスもありますが、多くの場合は個人事業主にも対応しています。

手数料・延長期間・入金タイミングが法人向け後払いサービスごとに異なります。自分に最適な法人向け後払いサービスを見つけ、資金繰りを改善して持続可能な経営を実現しましょう。