弥生請求書カード払いとはなに?

支払い延長期間 |
最大60日 |
手数料 |
3.5% |
入金タイミング |
最短当日 |
サービス対象 |
法人・個人事業主 |
運営元 |
弥生株式会社 |
公式サイト |
https://www.yayoi-kk.co.jp/lp/invoicecard/ |
弥生請求書カード払いは、取引先から受け取った請求書をクレジットカード決済し、支払いを延長できるサービスです。
クレジットカード決済により最大60日間、支払いを延長して手元資金に余裕を持たせられるのが弥生請求書カード払いの魅力です。
また、取引先には指定された名義で振込が完了するため、カード払いの利用は一切伝わりません。つまり、弥生請求書カード払いを利用すると取引先との関係性を維持しながら、自社の資金繰り改善が図れるのがメリットです。
企業経営者や個人事業主が支払いで困ったときは、弥生請求書カード払いを利用して急場をしのぎましょう。
弥生請求書カード払い7つのメリット
弥生請求書カード払いのメリットは、以下の7つです。
- 支払猶予の延長ができる
- 急な支払いにも柔軟に対応
- 取引先にカード利用を知られる心配がない
- 社会保険料の支払いにも対応
- ポイント還元によるコスト削減
- 財務審査がない
- 法人・個人事業主どちらも利用可能
弥生請求書カード払いの様々なメリットを押さえ、会社の資金繰りに活かしていきましょう。
1.支払猶予の延長ができる
弥生請求書カード払いの最大のメリットは、実際の引き落としを最大60日間後ろ倒しにできる点です。
月末に大きな支払いがあっても、実際の引き落としは最大2か月後に設定できるため、その間の資金繰りに余裕が生まれます。資金繰りに余裕があると、ほかで急な出費が発生した場合でも落ち着いて対応できるのが大きな利点です。
入金が来月で今月の支払いが厳しい状況でも、弥生請求書カード払いを利用すれば安心して事業を運営できます。
2.急な支払いにも対応
弥生請求書カード払いは最短当日で振込が完了するため、急な支払い要請にも迅速な対応が可能です。振込先口座など必要情報を登録し、サービス画面から請求書をアップロードするだけと手続きも簡単で準備に手間もかかりません。
ただし、申請のタイミングによっては3営業日程度かかる可能性があるため、余裕を持った申請がおすすめです。
3.取引先にカード利用を知られる心配がない
弥生請求書カード払いは振込名義を自由に指定できるため、取引先に請求書カード払いの利用が伝わりません。
もし取引先に請求書カード払いの利用が伝わると、資金繰りが厳しいという印象を与え、不安を抱かせてしまう可能性があります。しかし、弥生請求書カード払いなら見た目は通常の振込と同じため、取引先との信頼関係を損ないません。
4.社会保険料の支払いにも対応
弥生請求書カード払いは一般的な請求書だけでなく、社会保険料の支払いにも対応しています。
毎月の固定費として大きな割合を占める社会保険料をカード払いにできれば、資金繰りが大幅に改善できるでしょう。
ただし、JCBカードでは厚生年金保険料・船員保険料・雇用保険料のみ対応可能となっています。その他の社会保険料は、VISAまたはMastercardでの支払いとなるため、カードの種類には注意しておきましょう。
5.ポイント還元によるコスト削減
弥生請求書カード払いを利用すると、クレジットカードのポイントが貯まるためコストの削減が可能です。
たとえば、還元率1%のカードを利用すると、3.5%の手数料に対して1%が還元されるため実質的な手数料負担は2.5%となります。そのため、ポイント還元率の高いクレジットカードで「手数料負担」「備品購入のコスト」などのコスト軽減を行いましょう。
クレジットカードのポイント還元率は一般的に約0.5%となりますので、1%を目安に選ぶのがおすすめです。
6.財務審査がない
弥生請求書カード払いを利用するにあたって財務審査が不要な点は、中小企業経営者にとって大きなメリットです。
多くの金融サービスでは、過去の財務諸表などの提出が求められ、審査に時間がかかります。しかし、弥生請求書カード払いでは、面倒な財務書類の提出や財務状況に関する審査がありません。
個人事業主の場合は、本人確認書類の提出が必要ですが、準備に手間のかかる書類や手続きは不要です。
7.法人・個人事業主どちらも利用可能
弥生請求書カード払いは、法人だけでなく個人事業主も利用できる間口の広い請求書カード払いサービスです。
個人名義のクレジットカードも利用できるので、法人カードを持っていない場合でも気軽にはじめられます。また、多様な請求書の支払いに利用できるため、事業用だけでなくプライベートな支出にも対応しています。
弥生請求書カード払い5つのデメリット
弥生請求書カード払い5つのデメリットは、以下のとおりです。
- 手数料の負担が発生する
- カード利用限度額による制約
- 中長期的な資金繰りには向いていない
- カード依存による資金管理リスク
- 分割払い・リボ払いができない
メリットとデメリットのバランスを考慮し、弥生請求書カード払いを導入するか検討しましょう。
1.手数料の負担が発生する
弥生請求書カード払いを利用する際には、支払金額の3.5%、もしくは最低手数料の390円が発生します。
そのため、長期的な利用を続けると手数料が事業運営の負担になり、かえって資金繰りを悪化させるリスクがあります。弥生請求書カード払いを利用する際は出口戦略を十分に検討し、無理のない範囲で計画的に利用しましょう。
2.カード利用限度額による制約
弥生請求書カード払いで振り込める金額は、登録したカードの利用限度額に依存するのがデメリットです。
カードの利用限度額が100万円ですでに60万円を使っている場合、40万円以上の支払いはできません。
カード利用限度額による制約の問題を解消するには、複数のカードを使い分けるのがおすすめです。たとえば、月に300万円の支払いが必要な場合、利用限度額が100万円のカードを3枚用意すると対応できるでしょう。
しかし、複数のカードの管理は複雑になりやすいので、カードごとの締め日や支払日の把握が大切です。
3.中長期的な資金繰りには向いていない
短期的な支払いの先延ばしが魅力的な弥生請求書カード払いですが、中長期的な資金繰りの改善には向いていません。
弥生請求書カード払いは、最大60日間までしか支払いを延長できないため、長期的な資金不足の解決策としては不十分です。
慢性的な資金不足や長期的な運転資金の確保には、ファクタリングや融資など他の手段と併用する必要があります。そのため、弥生請求書カード払いは短期的な資金繰り改善ツールとして割り切って利用するのが最適な活用法です。
4.カード依存による資金管理リスク
弥生請求書カード払いを頻繁に利用すると、カード依存による資金管理リスクが生じる可能性があります。
クレジットカードでの支払いは即時に口座から引き落とされないため、実際の支出と認識のズレが生じやすくなるからです。くわえて、複数の請求書をカードで支払うと支出が目に見えにくくなり、資金の流れが把握しづらくなる傾向があります。
ほかに、予期せぬカード利用枠の制限や与信審査の変更により、突然支払いができなくなるリスクも否定できません。また、カード情報の漏えいによる不正利用により、資金流出や業務への影響が出るといった事態も考えられます。
5.分割払い・リボ払いができない
弥生請求書カード払いは分割払いやリボ払いに対応しておらず、1回払いしかできないのがデメリットです。ただし、弥生請求書カード払いだけではなく、他の請求書カード払いの大半も同様に1回払いのみとなっています。
もし分割払いやリボ払いを希望するなら、自分のニーズに合った決済方法を選択するようにしましょう。たとえば、PayPayクレジットでは請求書をクレジットカード決済できるうえに、分割払いに対応しています。
弥生請求書カード払いの使い方
弥生請求書カード払いは、以下の6つのステップを順番に進めていくだけで簡単に開始できます。
- STEP1.会員登録(アカウント作成)
- STEP2.事業者情報・振込先口座の登録
- STEP3.カード情報・支払先情報の入力
- STEP4.支払先情報の入力
- STEP5.振込依頼情報と振込日を入力
- STEP6.請求書をアップロード
流れや各ステップについてあらかじめ理解しておき、スムーズに弥生請求書カード払いを利用しましょう。
STEP1.会員登録(アカウント作成)
弥生請求書カード払いを利用するためには、氏名・メールアドレス・パスワードを入力してアカウントを作成しましょう。

「利用規約」や「プライバシーポリシー」に同意した後、登録手続きを完了させます。
その後、登録したメールアドレスに弥生請求書カード払いからメールが届くので、確認して認証コードを入力してください。

STEP2.事業者情報・振込先口座の登録
事業者情報の登録は、会社名や業種などの基本情報を入力するだけで書類提出などはなく、数分で終わります。

個人事業主の場合は、本人確認書類(運転免許証やパスポートなどの顔写真付き身分証)の提出が必要です。しかし、スマートフォンのカメラで撮影してアップロードするだけなので手間はかかりません。
STEP3.カード情報・支払先情報の入力
支払いに使用するクレジットカードのカード番号や有効期限を入力します。

なお、弥生請求書カード払いでは最大5枚までカードを登録できるので、用途に応じたカードの使い分けができるのが魅力です。たとえば、還元率の高いカードをメインで使いつつ、急に発生する大きな支払いには別のカードを使うなどの柔軟な運用が可能です。
セキュリティ面も万全で、カード情報は暗号化して安全に管理されますので安心して登録できます。
STEP4.支払先情報の入力
次に、支払先名・法人番号・振込先・受取人名などの情報を入力します。

個人事業主に支払う場合は、「法人番号」の欄に「適格請求書事業者番号(インボイス番号)」を入力してください。
STEP5.振込依頼情報と振込日を入力
続いて、振込依頼に関する情報として振込金額と振込依頼人名を入力します。

振込依頼人名で通常の振込と同様に会社名や部署名などを指定すれば、取引先にはカード払いの利用が伝わりません。
振込日の指定は「最短当日の振込」「振込日を指定する」の2種類がありますので、シーンに合わせて選択してください。

STEP6.請求書をアップロード
最後のステップとして、支払い対象となる請求書のアップロードを行います。スマートフォンで撮影した請求書の画像やPDFファイルなど、様々な形式でアップロードできます。

請求書のアップロード完了後、入力した内容を最終確認して「支払予約」ボタンをクリックすれば手続きは完了です。支払い状況はマイページで確認できるので、振込状況や引き落とし予定日などをチェックしておくのがおすすめです。
弥生請求書カード払いと類似したおすすめサービス5選
弥生請求書カード払いと類似したおすすめサービス5選は、以下のとおりです。
- 支払い.com
- マネーフォワード 請求書カード払い
- DGFT請求書カード払い
- INVOYカード払い
- BASE 請求書カード払い
それぞれの請求書カード払いの特徴を知り、自分に最適なサービスを見つけて資金繰り改善を目指しましょう。
支払い.com

支払い.comは、請求書の支払いを最長60日間延長できる請求書カード払いサービスです。
手数料は一律4%となっており、弥生請求書カード払いと比較すると少し高めですがシンプルな料金体系で分かりやすいといえます。振込のスピードも速く、最短で翌日には取引先に入金される仕組みです。
弥生請求書カード払いと同様に、振込名義を自由に変更できるため取引先に知られずに利用できる点も共通しています。また、実績のあるカード会社「クレディセゾン」とテック企業「UPSIDER」の共同運営のため信頼性が高いのも魅力です。
セキュリティ面でも3Dセキュアに対応しており、情報漏えいによる不正利用のリスクを軽減できます。支払い.comは、短期的な資金繰り改善のための選択肢として、有力な候補の一つといえます。
マネーフォワード請求書カード払い

支払い延長期間 |
最大60日 |
手数料 |
2.7% |
入金タイミング |
最短3営業日後 |
サービス対象 |
法人・個人事業主 |
運営元 |
マネーフォワードケッサイ株式会社 |
公式サイト |
https://mfkessai.co.jp/invoice-card-pay/top |
マネーフォワード請求書カード払いは手数料2.7%と業界最安水準で、最大60日の支払い繰延が可能な請求書カード払いサービスです。なお、10万円以下は一律3,000円(税抜)となっており、小口の支払いだと割高になるのはややデメリットです。一方、月間200万円以上利用する事業者には、通常よりも安い手数料率が適用される場合があります。
振込スピードは最短3営業日となっており、3Dセキュア認証でセキュリティが高いのも特徴です。また、マネーフォワードクラウドを利用している場合「マネーフォワードビジネスカード」と併用すると、リアルタイムでの決済データ連携など経理処理を効率化できます。
DGFT請求書カード払い

支払い延長期間 |
最大60日 |
手数料 |
3% |
入金タイミング |
最短3営業日後 |
サービス対象 |
法人・個人事業主 |
運営元 |
株式会社デジタルガレージ |
公式サイト |
https://lp.dginvoice.jp/ |
DGFT請求書カード払いは手数料が3%、最低手数料300円と比較的リーズナブルな請求書カード払いサービスです。DGFT請求書カード払いの特徴は、以下のように幅広いカードブランドに対応している点です。
- JCB
- VISA
- Master
- Diners Club
- SAISON CARD
2025年現在、唯一Diners Clubへ対応しているため、該当するクレジットカードを持っている人には魅力的な選択肢です。
くわえて、材料費や商品の仕入れなど、あらゆる請求書に対応している点も幅広いビジネスシーンで活用できるのも利点です。
INVOYカード払い

支払い延長期間 |
最大60日 |
手数料 |
3% |
入金タイミング |
最短当日 |
サービス対象 |
法人・個人事業主 |
運営元 |
FINUX株式会社 |
公式サイト |
https://go.invoy.jp/lp/settlement/pay/ |
INVOYカード払いは手数料が3%、最低手数料は10万円以下で一律3,000円に設定されています。
月間200万円以上利用すると手数料が優遇されるという、大口利用者向けの特典もあります。カード決済後は、最短当日から3営業日以内に振込が完了するので、急ぎの支払いにも対応可能です。
対応カードブランドはVISA・Mastercard・JCBとなっており、主要なカードはカバーしています。セキュリティ面では3Dセキュア認証による不正利用防止策が採用されており、安心して利用できる環境が整っています。
BASE請求書カード払い

支払い延長期間 |
最大60日 |
手数料 |
4% |
入金タイミング |
最短即日 |
サービス対象 |
法人・個人事業主 |
運営元 |
BASE株式会社 |
公式サイト |
https://bpsp-lp.thebase.com/ |
BASE請求書カード払いは、支払いタイミングを最大60日後まで延長できる請求書カード払いサービスです。
ネットショップ作成サービスとして知られるBASEが運営しており、信頼性が高く安心して利用できます。「最短即日の入金」「社会保険料の支払いが可能」「個人事業主に対応」といった特徴があり、利便性の高いサービスとして人気を得ています。
手数料は4%に設定されており、15,000円以下の振込金額に対しては一律で600円かかる点には留意しましょう。社会保険料の支払いや入金スピードを重視する人にとって、BASE請求書カード払いは最適な選択肢の一つです。
BASE請求書カード払いは、入金スピードを重視する場合に適した選択肢といえるでしょう。
弥生請求書カード払いに関するよくある質問
弥生請求書カード払いの利用を検討する上で生じる疑問点について回答します。
- 弥生請求書カード払いでアメックスは使えない?
- 個人事業主でも弥生請求書カード払いは利用できる?
あらかじめ疑問や不安を解消しておき、トラブルを回避して賢く弥生請求書カード払いを活用しましょう。
弥生請求書カード払いでアメックスは使えない?
弥生請求書カード払いではアメックス(American Express)は使用できません。弥生請求書カード払いで利用可能なクレジットカードブランドは、以下の3社です。
アメックスでの利用を希望する場合は、先ほど紹介した「支払い.com」などの代替サービスを検討するのがいいでしょう。
個人事業主でも弥生請求書カード払いは利用できる?
弥生請求書カード払いは、法人だけでなく個人事業主でも問題なく利用できます。
サービス利用にあたっては、業種や事業者情報などの登録が必要となりますが、複雑な審査プロセスはないため安心です。
ただし、個人事業主がサービスを申し込む際には、法人と異なり顔写真付きの本人確認書類の提出が必要となります。そのため、運転免許証やパスポートなどの身分証明書を準備しておくとよいでしょう。
資金繰りに不安がある方は弥生請求書カード払いを利用してみよう!
弥生請求書カード払いは支払いを最大60日間延長し、手軽に資金繰り改善ができる有力な選択肢の一つです。
取引先への振込は最短当日に行われ、振込名義を自由に設定できる点も大きなメリットです。手数料は3.5%に設定されており、会計ソフトで知名度の高い弥生株式会社が運営しているため、信頼性も高く安心して利用できます。
支払い方法の多様化が進む現代のビジネス環境において、弥生請求書カード払いを活用すれば、より安定した経営基盤を築けます。資金繰りに不安を感じている中小企業・小規模事業経営者は、弥生請求書カード払いの導入を検討しましょう。