信用情報ブラックで資金調達に困っており「このままでは違法業者に手を出すしかないかも」と、追い詰められている人も多いのではないでしょうか?

しかし、信用情報ブラックでも資金調達できる方法は存在します

違法業者に手を出す前に(どんなに追い込まれても手を出してはいけませんが)信用情報ブラックでも資金調達できる方法を試してみましょう。

この記事では、信用情報ブラックでも資金調達できる方法を紹介しています。個人でも法人でも利用できる調達方法ですので、資金繰りに追い込まれている方は必見です。

信用情報ブラックとはどのような状態を指す?

過去に長期間の延滞に陥ったり、債務整理などを行なったりした経験がある人は、信用情報機関(JICC・CIC・KSC)にその情報が登録されます。

このことを「ブラックリストに載る」「個人信用情報ブラック」などと言われます。一般的には、個人信用情報がブラックだと、どこからも資金調達することができないと思われがちです。

信用情報ブラックだと借りられないローンとは?

ブラックは信用情報をチェックするローンを借りられない

一般的に、信用情報ブラックだとお金を借りるのは困難です。

信用情報は「個人」信用情報と言いますので、審査の際に個人信用情報をチェックするローンは審査に通過するのが難しいと言えます。

個人信用情報をチェックするローンは、主に以下の通りです。

  • 全ての個人ローン
  • 個人事業主のビジネスローン
  • 一部の法人ビジネスローン

これらのローンが、具体的にどんなローンに該当するのか、詳しく解説していきます。

全ての個人ローン

個人が借りる以下のようなローンは、全て借入先問わず、基本的に信用情報ブラックでは借りられません。

  • カードローン
  • フリーローン
  • マイカーローン
  • 住宅ローン
  • リフォームローン
  • 教育ローン

最も審査が厳しい銀行はもちろん、消費者金融や信販会社でも、信用情報ブラックでは借入はほぼ不可能だと考えておいた方が良いでしょう。

違法業者を除く全ての金融機関は個人信用情報機関へ加盟しており、審査の際には個人信用情報を必ず確認するからです。

稀に、中小の消費者金融は個人信用情報ブラックでも融資に応じてくれる場合があります。

しかし、基本的にはどの金融機関も個人信用情報ブラックだと借りることはできないと考えておいて間違いはありません。

個人事業主のビジネスローン

個人事業主が消費者金融・銀行・ノンバンクなどから借りるビジネスローンも、信用情報ブラックでは借りられません。

ビジネスローンは審査が早いかわりに、個人信用情報を確認しています。個人信用情報は改ざん不可能で信憑性の高い情報であるため、ビジネスローンは素早く高精度な審査を行えるのです。

いかに確定申告の内容が良好で、十分な所得を生み出せている人でも、信用情報ブラックではビジネスローンを借りるのは難しいでしょう。

一部の法人ビジネスローン

消費者金融は、法人に対してもビジネスローンを提供しています。これらのビジネスローンも、法人の代表者が信用情報ブラックの場合、基本的には借りられません

法人へのローンは、原則的に法人代表者が連帯保証人になる必要がありますが、ビジネスローンでは連帯保証人の信用情報を調べています。

ここで、代表者の信用情報がブラックの場合には、借入が難しくなってしまうのです。

信用情報は、個人の情報の与信に関する情報の蓄積です。

そのため、審査の際に個人信用情報をチェックするローンでは、ブラックの場合に借りることがかなり厳しくなってしまうものと覚えておきましょう。

【個人向け】信用情報ブラックで資金調達する方法

残念ながら、信用情報ブラックの個人が個人向けのローンを借りる方法はありません

銀行・ノンバンク・消費者金融・信販会社など、個人向けローンを取り扱うあらゆる金融機関は個人信用情報機関へ加盟しており、審査では必ず個人信用情報をチェックしているからです。

そして、多くの場合、個人信用情報に金融事故情報や異動情報が記録されている人は、審査に通過するのが難しい傾向にあります。

「ブラックOK」などと謳って融資を募っている会社もありますが、違法ですので取引してはいけません。つまり、信用情報がブラックの人はお金を借りる手段がないのです。

しかし、資金調達そのものが不可能なわけではありません。あくまでも借入手段がないだけで、以下に紹介する方法であれば、信用情報ブラックの人でも資金調達できます。

両親や友人から借りる

両親や友人などの身内であれば、信用情報ブラックでも審査されるほど厳しくはないので、問題なく資金調達が可能です。

提出書類を準備する手間もなく、手数料なしで借りられる可能性が高いため、個人の資金調達方法として覚えておきましょう。

ただし、信頼関係が成り立っている間柄だといって、いつまでも借りたままではいけません。お金の貸し借りに関するトラブルは、たとえ肉親でも親友でも関係を悪化させます。

このような問題を避けるためにも、お金を借りる相手が誰であれ、必ず誓約書を作成することが重要です。

誓約書は証拠として残るだけでなく「記入した返済期日までにお金を返してもらえる」と、相手の安心にも繋がります。これにより、資金調達に応じてもらえる可能性も高まるでしょう。

公的制度を利用する

厚生労働省が実施している公的制度を利用するのも、個人が信用情報ブラックで資金調達するために有効的な方法です。

公的制度では、消費者金融・銀行・ノンバンクなどが重要視するような信用情報および返済能力はほとんど審査されません

それよりも、利用する制度に設けられた各条件を満たしているかどうかが大きなポイントです。

信用情報や返済能力に自信がなくても、条件さえ満たしていれば資金調達できる可能性が高いため、積極的に利用しましょう。

厚生労働省が実施している具体的な公的制度は、主に以下の通りです。

  • 生活困窮者自立支援制度
  • 生活保護制度
  • 雇用調整助成金
  • 生活福祉資金貸付制度
  • 住居確保給付金
  • 産業雇用安定助成金 など

【法人向け】信用情報ブラックの代表者が資金調達する方法3選

代表者がブラックの法人が事業資金を調達する3つの方法

信用情報ブラックの人または信用情報ブラックの人が代表者を務める法人でも、借入を行う方法・資金調達を行う方法ともに存在します。

事業資金はあくまでも企業の業績に対して融資を行うため、以下の融資は個人事業主本人や法人代表者の個人信用情報を確認していません。

  • 銀行の事業資金
  • 日本政策金融公庫

そして、個人と同じくファクタリングであれば、個人信用情報に問題があっても資金調達が可能です。

銀行の事業資金:決算書や確定申告書が審査対象

銀行の事業資金は個人事業主に対しても法人に対しても、基本的に信用情報はチェックしません。銀行の事業資金はあくまでも「事業内容に対して融資するもの」という原則があるからです。

銀行の事業資金の審査対象になるのは決算書や確定申告書であって、個人信用情報から「返済に問題がない人かどうか」ということは審査していません

銀行の事業資金は、保証会社や保証協会をつけずに融資を行う「プロパー融資」と、保証協会の保証をつけて行う「信用保証協会付融資」の2つに分けられます。

ただ、どちらも個人信用情報はチェックしていないので、業況に問題がなければ信用情報ブラックでも借りることが可能です

日本政策金融公庫:審査では信用情報を見ない

日本政策金融公庫の融資も、銀行の事業資金融資と同様です。

個人信用情報はチェックせず、決算書や確定申告書の内容から審査を行うので、各書類に問題がなければ審査に通過できます。

このように、金利が低く、時間をかけて審査を行う事業資金融資では、個人信用情報という商売とは無関係な情報をチェックすることはありません。ブラックでも業況が良ければ借りられます。

ただし、現実問題として、業況が良い事業主の個人信用情報がブラックというケースはほとんどありません。

実際は、業況が悪いことを理由に多くの経営者が個人ローンへ手を出し、結果として信用情報がブラックになってしまうのです。

以下に紹介するファクタリングなら、信用情報ブラックで、さらに業況まで悪い事業主でも、資金を調達できます。

ちなみに、日本政策金融公庫ではコロナ融資を行なっていますが、以下に該当する方は利用できないので気をつけましょう。

  • 信用情報に傷がある
  • コロナが流行する前から返済能力が乏しい
  • 起業して1〜2ヶ月ほどしか経っていない
  • 起業後の売り上げがゼロに等しい
  • 借入希望額に妥当性がない

ファクタリング:信用情報ブラックでも資金調達できる

ファクタリング説明図

信用情報ブラックでも、決算書や確定申告書の内容が悪くても、ファクタリングなら問題なく資金調達できます。ファクタリングとは、企業が保有する売掛債権を売却する方法です。

ファクタリング審査では自社の与信はほとんど審査されません。むしろ、ファクタリング審査は信用情報のチェックを行わないのです

また、融資であれば借主本人を審査対象としますが、ファクタリングは売掛先の審査のウェイトが圧倒的に高くなります。

このため、決算書や確定申告書の内容が悪く、信用情報ブラックでも、審査に通過したうえで資金調達できる可能性があります。

やはり借入と比べると手数料は高くなってしまいますが、最短即日で資金化できますし、違法業者に手を出すよりも、よほどファクタリングの方が安全です。

緊急時の資金調達手段として頭に入れておくと良いでしょう。

ファクタリングの審査対象は売掛先

3社間ファクタリングの審査

ファクタリングの審査対象は売掛先企業です。

ファクタリングはファクターに対して売掛債権を売却しますので、ファクターにとっての債務者は売掛先企業です。

もし、売掛先企業が期日通りに売掛債権の代金を支払えなければ、ファクターは回収不能になり損失を被ることになってしまいます。

このため、ファクタリングでは売掛先に信用があれば審査を通過できますし、売掛先に信用がなければ、審査に通過することはできません

つまり、売掛先企業に信用があれば、自社の業況が悪くても資金調達できる可能性があるというわけです。

信用情報ブラックでも、決算書や確定申告書の内容が悪くても、ファクタリングで資金調達できる最大の理由は、審査対象が融資とは全く異なるという点にあります。

事業の売掛金なら販売先企業が審査される

売掛金を対象としたファクタリングの審査対象は、売掛先です。事業の売掛金をファクタリングするのであれば、審査対象は販売先企業です。

販売先企業が上場企業などの優良企業だった場合や、公共工事などを請け負い販売先が官公庁だった場合には、デフォルトする可能性が非常に低いと判断されます。

販売先企業が優良企業であれば、ファクタリングによる資金調達が成功する可能性は高いでしょう。

給料ファクタリングなら勤務先が審査される

給料を対象としたファクタリングの審査対象は、勤務先企業です。

勤務先が問題なく給料を払うと判断されれば、毎月最低限入金になっている安定収入の部分に関しては、ファクタリングに応じてもらえる可能性が高くなります

逆に、以下のようなケースではファクタリングに応じてもらえる可能性は低くなるでしょう。

  • 勤務先が赤字や債務超過
  • 給料が現金払い
  • 収入があまりにも不安定

このようなケースでは「給料日になっても支払いがされないかもしれない」もしくは「先月と同じ程度の給料が支払われないかもしれない」と判断されてしまうので、審査に落ちてしまう場合もあります。

2社間ファクタリングなら売掛先に知られる心配なし

2社間ファクタリング

ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。

2社間ファクタリングは売掛先の同意が不要で、売掛債権の期日になると売掛先は自社へ支払いを行い、自社がファクターに対して送金を行うサービスです。

つまり、2社間ファクタリングは売掛先に秘密で取引することができます

給料ファクタリングも売掛金を対象とするファクタリングも、2社間契約でのファクタリングが可能です。

信用情報ブラックでも資金調達できるファクタリングですが、ほとんどの人が取引先や勤務先にファクタリングを利用したことを知られるのは嫌なものです。

2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも手数料の負担が大きくなりますが、売掛先や勤務先に秘密で資金調達することができます。

信用情報ブラックで資金調達する方法に関するよくある質問

「ブラックでも融資可能」と広告している業者からお金を借りることは正解ですか?
「ブラックでも融資可能」と広告している業者は違法です。というのも、貸金業法第16条に基づき「審査が甘い」「ブラックOK」「極甘ファイナンス」などの誇大広告は禁止されています。国の法律で定められているように、ブラックでも融資可能な銀行は存在しませんので、絶対に違法業者からお金を借りてはいけません。
ブラックでも個人間融資掲示板でお金を借りることができると聞きました。
個人間融資掲示板は「お金を借りたい」という個人と「お金を貸したい」という個人がマッチングするサイトです。うまくお金を貸してくれる人と出会えればブラックでも借りられますが「お金を貸す」と書き込んでいるほとんどの人が違法業者です。やはり個人間融資掲示板でも、お金を借りない方が良いでしょう。
ファクタリングで資金調達したことによって、さらに信用情報が悪化しないか心配です。
ファクタリングで資金調達した内容は、個人信用情報には一切記録に残りません。今後、住宅ローン借入などを控えている人でも、ファクタリングの利用歴は一切審査に影響しないため、安心してください。
「給料ファクタリング」は安全ですか?
給料ファクタリングは、金融庁が注意喚起している違法性の高いファクタリングなので、安全ではありません。また、労働基準法第24条においても、賃金(給料)は全て労働者へ直接支払わなければならないと定められています。このような観点から、第三者を介する給料ファクタリングは法に抵触する恐れがあるため、利用しないようにしましょう。

信用情報ブラックならファクタリングで資金調達するのがおすすめ

信用情報ブラックの場合には、個人であれば全てのローン、事業資金であればビジネスローンで資金調達が不可能になります。

信用情報ブラックの状態でお金を借りられる方法は、ファクタリングが有効と言えるでしょう。

ファクタリングであれば、売掛先の信用が重視されるので、自社や自分に信用がなくても審査に通過できる可能性があるのです。

ただし、ファクタリングの手数料は高いため、あまりにも多用することはおすすめできません。

とはいえ、切羽詰まって違法業者に手を出すよりは間違いなくメリットがありますので、資金調達方法の1つとして頭に入れておくと、資金難を乗り越えられるでしょう。

参考資料