診療報酬ファクタリングの利用を検討していても、どのサービスがよいのか迷う人は多いのではないでしょうか。診療報酬ファクタリングは、手数料・信頼性・入金スピードで選ぶのが大切なポイントです。

今回の記事では、信頼性の高いおすすめの診療報酬ファクタリングサービス11選をまとめました。くわえて、診療報酬ファクタリングの仕組み・メリット・デメリット・選び方なども紹介します。

本記事を読めば、自社に最適な診療報酬ファクタリングサービスが見つかります。診療報酬ファクタリングの安い手数料を活かして、高い資金繰り改善効果を実現しましょう。

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信頼性の高いおすすめの診療報酬ファクタリングサービス11選

信頼性の高い、おすすめの診療報酬ファクタリングサービス11選を紹介します。

  • ベストファクター | 最短即日で診療報酬債権をファクタリング!
  • ビートレーディング | 診療報酬債権の買取可能額に下限・上限なし
  • エヌエスパートナーズ | 手数料0.25%からの診療報酬ファクタリング専門サービス!
  • GCM | 専門コンサルタントが常駐しており資金調達の相談もできる!
  • 三菱HCキャピタル | 上場企業による信頼性抜群の診療報酬ファクタリング!
  • カイポケ | 業界最安水準の手数料0.8%を実現!
  • 三共サービス | 他社からの乗り換えで手数料が安くなる!
  • アクセルファクター | 継続利用時に手数料が安くなる!
  • トラストゲートウェイ | スマホだけで契約できる診療報酬ファクタリング!
  • 三菱UFJファクター | 手数料が一律0.8%とリーズナブル!
  • アクリーティブ | 1999年創業の老舗ファクタリング会社

手数料・買取可能額・入金スピードなどから、自社に最適なファクタリング会社を見つけましょう。

ベストファクター | 最短即日で診療報酬債権をファクタリング!

種類 ・2社間ファクタリング
・3社間ファクタリング
・診療報酬ファクタリング
・注文書ファクタリング(BESTPAY)
買取可能額 30万円~
手数料 2%~20%
入金スピード 最短即日
手続き方法 オンライン・電話(契約時は要面談)
公式サイト https://bestfactor.jp/

ベストファクターは、財務コンサルティングも受けられるファクタリングサービスです。

手数料は2%からとリーズナブルで、柔軟な審査で通過率92.25%を誇ります。公式サイトの簡易診断シミュレーターを利用すれば、30秒で診療報酬債権の買取額が見積もれます

年間の相談件数9,000件、利用者数1,000人以上と豊富な実績を誇る人気の高いファクタリングサービスです。診療報酬ファクタリングを利用すれば、無料で資金繰り改善のための財務コンサルティングが受けられるのも大きなメリットです。

ただし、診療報酬ファクタリングは3社間ファクタリングのため、資金調達までに最短数日ほどは必要となります。スピード感のあるベストファクターの診療報酬ファクタリングは、急な資金調達が必要な医療機関の心強い味方です。

ビートレーディング | 診療報酬債権の買取可能額に下限・上限なし

種類 ・2社間ファクタリング
・3社間ファクタリング
・注文書ファクタリング
・診療報酬ファクタリング
買取可能額 下限・上限なし
手数料 2社間ファクタリング:4%~12%
3社間ファクタリング:2%~9%
入金スピード 最短2時間
手続き方法 オンライン・LINE
公式サイトURL https://betrading.jp/

ビートレーディングは取引実績5万2,000社以上、累計買取額1,170億円以上と豊富な実績のあるファクタリング会社です。

2社間ファクタリングでは、手続きを簡素化して最短2時間で資金調達ができます。クラウドサインを導入しており必要書類も2点だけと少ないため、パソコン・スマホだけでスピーディーに手続きが完了します。

診療報酬ファクタリングでは、買取可能額に下限・上限は設定されていません。そのため、小口の診療報酬債権でも利用できるのがビートレーディングの大きな特徴です。

急ぎで小口の診療報酬債権をファクタリングしたいなら、ビートレーディングは有力な選択肢です。

エヌエスパートナーズ | 手数料0.25%からの診療報酬ファクタリング専門サービス!

種類 ・診療報酬ファクタリング
買取可能額 下限・上限なし
手数料 0.25%~1%×月数
入金スピード 2週間~3週間
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://nspkk.com/

エヌエスパートナーズは、手数料が0.25%からと非常にリーズナブルな診療報酬ファクタリングサービスです。

創業12年の実績があり、診療報酬ファクタリング専門で信頼性が高いと多くの医療機関から評価されています。東証一部上場のノーリツ鋼機のグループ会社であり、コンプライアンスを遵守したサービスを提供しています。

また、エヌエスパートナーズの原資調達先はすべて東証一部かそれに準ずる企業です。

信頼性の高い診療報酬ファクタリングでリーズナブルに資金調達したいなら、エヌエスパートナーズの利用を検討しましょう。

GCM | 専門コンサルタントが常駐しており資金調達の相談もできる!

種類 ・診療報酬ファクタリング
買取可能額 2ヶ月分の請求額+3ヶ月分の将来債権
手数料 非公開
入金スピード 最短3日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://www.ginza-cm.com/

GCMはスピーディーな資金調達ができる、診療報酬債権専門のファクタリングサービスです。

来店せずにオンラインですべての手続きを完了できるため、手軽に診療報酬ファクタリングを利用できます。GCMで買取できるのは、すでに請求済みの2ヶ月分の診療報酬債権と将来債権3ヶ月分の合計で最大5ヶ月分です。

専門の経営コンサルタントが常駐しており、医療機関の資金繰りや経営の改善に有効なアドバイスが受けられます。ただし、GCMは手数料が公開されていませんのであらかじめ見積もりを取りましょう。

三菱HCキャピタル | 上場企業による信頼性抜群の診療報酬ファクタリング!

種類 ・診療報酬ファクタリング
買取可能額 数百万円~数億円
手数料 0.2%/月~
入金スピード 最短5営業日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://www.mitsubishi-hc-capital.com/lp/healthcare-factoring/

三菱HCキャピタルは、三菱グループの中核リース会社であり診療報酬ファクタリングも提供しています

上場企業のため信頼性が非常に高く、安心して利用できるのが三菱HCキャピタルの一番のメリットです。申し込みから契約まで、すべてオンラインで完了するため日本全国から利用できます。

大手の診療報酬ファクタリングでありながらスピード感があり、申し込みから入金まで最短5営業日で完了します。ただし、掛け目は80%に設定されているため調達希望額が満たせるよう注意しましょう。

上場企業で安心して診療報酬ファクタリングを利用したいなら、三菱HCキャピタルがおすすめです。

カイポケ | 業界最安水準の手数料0.8%を実現!

種類 ・診療報酬ファクタリング
買取可能額 非公開
手数料 0.8%
入金スピード 最短5営業日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://ads.kaipoke.biz/medical_fee_factoring/

カイポケは、東証プライム上場のエス・エム・エスが運営する診療報酬ファクタリングサービスです。

手数料が0.8%と非常にリーズナブルで、入金スピードも最短5営業日とスピーディーです。掛け目は80%に設定されているため、調達希望額に届く金額の診療報酬債権をファクタリングしましょう。

カイポケの契約期間は最短3ヶ月となっており、途中解約時の違約金・審査料・更新料などは一切かかりません。現在は1,800社以上が利用する、人気の診療報酬ファクタリングです。

リーズナブルな手数料と信頼性を両立させるなら、カイポケの利用を検討しましょう。

三共サービス | 他社からの乗り換えで手数料が安くなる!

種類 ・2社間ファクタリング
・3社間ファクタリング
・診療報酬ファクタリング
買取可能額 30万円~1億円
手数料 ・2社間ファクタリング:5%~10%
・3社間ファクタリング:1.5%~8%
・診療報酬ファクタリング:1.5%~8%
入金スピード 最短翌日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイト https://sankyo-fs.jp/?id=factoring

三共サービスは、最短翌日に最大1億円までを資金調達できる診療報酬ファクタリングサービスです。

お客様第一主義をモットーにしており、独立系ファクタリング会社としては格安の手数料を実現しました。金融業界に精通したスタッフが対応してくれるため、安心して相談ができます。

他社のファクタリングから乗り換えると、手数料が安くなるキャンペーンを行っています。乗り換えた利用者の99%が満足しているとのアンケート結果がある、人気の高いファクタリングサービスです。

他社からの乗り換えを検討しているなら、三共サービスで試しに見積もりを取ってみましょう。

アクセルファクター | 継続利用時に手数料が安くなる!

種類 ・2社間ファクタリング
・3社間ファクタリング
・診療報酬ファクタリング
買取可能額 30万円~1億円まで
手数料 2%~
入金スピード 最短即日
手続き方法 申し込みフォーム・メール・ファックス・LINE
公式サイト https://accelfacter.co.jp/

アクセルファクターは、審査通過率93%でスピーディーな資金調達ができるファクタリングサービスです。

日本マーケティングリサーチ機構によれば、利用しやすいファクタリングサービスNo.1に輝きました。即日入金を経営方針としており、2社間ファクタリングでは全体の50%以上の取引がその日のうちに入金されています。

資金繰り改善をサポートする観点から、継続利用時には手数料が減額されるためお得です。診療報酬ファクタリングを継続して利用するなら、アクセルファクターにまずは相談しましょう。

トラストゲートウェイ | スマホだけで契約できる診療報酬ファクタリング!

種類 ・診療報酬ファクタリング
買取可能額 10万円~5,000万円
手数料 1%~
入金スピード 最短即日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://trustgateway.co.jp/

トラストゲートウェイは、手数料が1%からと非常にリーズナブルな診療報酬ファクタリングサービスです。

審査通過率94.1%、申し込みから入金まで4時間52分と柔軟でスピーディーな審査が特徴です。スマホ1台あれば利用できるため、自宅やオフィスからスピーディーに資金調達できます。

また、買取可能額が10万円からと低く設定されている点もメリットです。小口の売掛債権が多い医療機関でも、トラストゲートウェイなら手軽に利用が可能です。

小口の売掛債権が多い医療機関は、買取可能額が低いトラストゲートウェイの活用がおすすめです。

三菱UFJファクター | 手数料が一律0.8%とリーズナブル!

種類 ・診療報酬ファクタリング
・保証ファクタリング
・国際ファクタリング
・でんさい一括ファクタリング
買取可能額 非公開
手数料 一律0.8%
入金スピード 最短4営業日
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://www.muf.bk.mufg.jp/

三菱UFJファクターは、三菱UFJフィナンシャルグループに属する信頼性の高い診療報酬ファクタリングサービスです。

オンライン申し込みができるため、診療の合間に資金調達の手続きが完了します。手数料は一律0.8%とリーズナブルで、高い資金繰り改善効果が期待できます

毎月500万円までの診療報酬債権なら、掛け目100%で対応してくれます。掛け目100%の診療報酬ファクタリングを探しているなら、三菱UFJファクターは魅力的なサービスです。

アクリーティブ | 1999年創業の老舗ファクタリング会社

種類 ・3社間ファクタリング
・診療報酬ファクタリング
買取可能額 下限・上限なし
手数料 0.25%/月~
入金スピード 1週間~2週間
手続き方法 電話・オンライン
公式サイトURL https://accretive-factoring.jp/

アクリーティブは1999年創業で、実績が豊富で信頼性の高い診療報酬ファクタリングです。

現在は東証プライム上場の芙蓉総合リースグループに属しており、安心・安全をモットーに運営しています。リーズナブルな0.25%の手数料は、年率換算しても3%と銀行融資に劣りません

医療・介護の分野に特化した経験豊富な担当者が、資金繰りの問題を専門家の視点からアドバイスしてくれます。オンライン完結で、審査結果は最短2営業日で通知されるスピーディーさもアクリーティブの魅力です。

信頼性の高い診療報酬ファクタリングを、リーズナブルな手数料で利用したいならアクリーティブがおすすめです。

診療報酬債権と審査支払機関とは

診療報酬ファクタリングに関わる診療報酬債権や、診療報酬審査支払機関について解説します。

診療報酬ファクタリングの基本を押さえておけば、ファクタリングサービスを選ぶのにも役立ちます。

診療報酬債権とは

診療報酬債権とは、病院・クリニック・診療所などの医療機関が審査支払機関に診療報酬を請求する権利です。

患者が医療機関を受診したとき、診察・治療の費用のうち1割~3割が自己負担となります。残りの7割~9割は、社会保険診療報酬支払基金・国民健康保険団体連合会といった審査支払機関に請求します。

医療機関が診療報酬を審査支払機関から受け取る流れは、以下のとおりです。

  1. 月末までに請求金額を計算する
  2. 翌月10日までに診療報酬明細書を審査支払機関に提出
  3. 審査支払機関で審査が行われて報酬額が確定する
  4. 翌々月の20日~23日に診療報酬が入金される

たとえば、2月1日に診療をした報酬は2月28日に請求金額を計算して3月10日に明細書を提出します。審査支払機関で審査が行われ、医療機関に入金されるのは4月20日~23日になります。このため、診療報酬は最大で3ヶ月近く入金を待たなければなりません。

社会保険診療報酬支払基金

社会保険診療報酬支払基金とは、国民保険以外のすべての保険者の委託に基づいて診療報酬の審査・支払いを行う機関です。

社会保険診療報酬支払基金は、社会保険診療報酬支払基金法に基づいて1948年9月1日に設立された民間法人です。社会保険診療報酬支払基金の対象となる保険者は、以下のとおりです。

  • 健康保険組合
  • 全国健康保険協会

健康保険組合・全国健康保険協会には、企業の従業員などが主に加入しています。俗に社会保険とも呼ばれますが、社会保険診療報酬支払基金が取り扱っているのは厳密には被雇用者保険です。

国民健康保険団体連合会

国民健康保険団体連合会は、国民健康保険法第83条に基づいて設立された機関です。全国47都道府県にそれぞれ設立されており、都道府県知事が指導・監督をしています。

国民健康保険制度とは、被用者保険・後期高齢者医療制度に加入していないすべての国民が対象です。

診療報酬ファクタリングの仕組みとは

診療報酬ファクタリングの仕組みについて解説します。

特徴をあらかじめ把握しておき、ファクタリングサービスを選ぶときの参考にしてください。

そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に売却し、手数料が差し引かれた代金を受け取れる仕組みです。売掛債権とは、取引先に商品・サービスを納入して後払いの代金を請求する権利です。

一般的な売掛債権の支払いサイトは30日~60日ですが、ファクタリングを利用すれば決済期日前に資金調達できます。そのため、ファクタリングの活用によりキャッシュフロー・資金繰りの改善が見込めます。

ほかにも、ファクタリングには以下のようなメリットがあります

  • 審査で売掛先が重視されるため、利用者の経営状態が悪くても利用できる
  • 申し込みから入金まで最短即日
  • 売掛債権の回収義務はファクタリング会社が負うため、未回収リスクの回避が可能

一方、以下のようなデメリットもありますので注意しましょう。

  • 手数料がかかるため、長期利用は資金繰り悪化につながりかねない
  • 売掛先の信用状況が悪いと審査落ちする可能性がある

ファクタリングの中でも、診療報酬債権を取り扱うのが診療報酬ファクタリングです。

診療報酬ファクタリングは3社間ファクタリングが一般的

診療報酬ファクタリングは、基本的に3社間ファクタリングで行われます。ファクタリングには、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングという2種類の契約形態があります。

2社間ファクタリング・3社間ファクタリングそれぞれの特徴は、以下のとおりです。

ファクタリング形態 特徴 メリット デメリット
2社間ファクタリング
  • 利用者・ファクタリング会社で契約を締結
  • 売掛金を利用者が回収し、ファクタリング会社に入金
  • 最短即日で資金調達できる
  • 売掛先に利用を知られない
  • 3社間ファクタリングに比べて手数料が高い
3社間ファクタリング
  • 利用者・ファクタリング会社・売掛先で契約を締結
  • 売掛先が直接ファクタリング会社に入金
  • 2社間ファクタリングに比べて手数料が安い
  • 資金調達に1週間ほどかかる
  • 売掛先の承諾が必要

一般的な企業は、2社間ファクタリングを利用するケースが多いです。

ファクタリングの利用を売掛先に知られると、財務状況の悪化を懸念されて取引に影響を与える恐れがあります。そのため、売掛先に利用が知られない2社間ファクタリングが一般的な企業には好まれます。

しかし、診療報酬ファクタリングの売掛先は公的機関であり、ファクタリングの利用が知られても取引に影響がありません。その結果、ファクタリング会社にとってリスクが少なく手数料の安い3社間ファクタリングが採用されています

診療報酬ファクタリングの9つのメリット

診療報酬ファクタリングの9つのメリットは以下のとおりです。

  • 手数料が通常のファクタリングより安い
  • 診療報酬の受け取り期間の短期化
  • 初回利用時は2ヶ月分が調達できる
  • 審査に通過しやすい
  • 売掛先が公的機関なので3社間ファクタリングでも安心
  • 経営状態・財務状況が悪くても利用が可能
  • 負債ではないので信用力を損ねない
  • 銀行融資などより資金調達がスピーディー
  • 大手企業が多く安心して利用できる

診療報酬ファクタリングのメリットを把握し、資金繰り改善に活用しましょう。

手数料が通常のファクタリングより安い

診療報酬債権は、通常のファクタリングより手数料が安いのが大きなメリットです。

手数料が安いのは、売掛先が社保・国保といった公的機関であり未回収リスクがほぼゼロだからです。診療報酬ファクタリングと通常のファクタリングの手数料相場は、以下の表のとおりです。

ファクタリングの種類 手数料の相場
診療報酬ファクタリング 0.3%~2%
2社間ファクタリング(面談) 10%~20%
2社間ファクタリング(オンライン) 2%~12%
3社間ファクタリング 1%~9%

ファクタリングサービスには、銀行系・ノンバンク系・独立系があります。

  • 銀行系:銀行やその子会社が運営するファクタリングサービス
  • ノンバンク系:リース会社・信販会社・消費者金融などが運営するファクタリングサービス
  • 独立系:ファクタリング事業をメインにしているファクタリング会社

ノンバンク系が提供する診療報酬ファクタリングは、手数料が1%以下であるケースも少なくありません。一方、ファクタリング事業専門の独立系は手数料が高い反面、入金スピードが速いのが特徴です。

安い手数料で診療報酬ファクタリングを利用したいなら、ノンバンク系を選択しましょう。

診療報酬の受け取り期間の短期化

診療報酬ファクタリングを利用すると、診療報酬の受け取りを短期化して資金繰りを改善できます

診療報酬の7割~9割の受け取りは、審査支払機関の審査が確定してからになり時間がかかります。具体的には、1月の診療で得た診療報酬を2月10日までに請求し、支払われるのは3月20日~23日です。請求時から計算しても約40日、診療時からは最大で3ヶ月近くも支払いを待つ必要があります。

しかし、診療報酬ファクタリングを利用すれば数営業日で診療報酬が入金されます。ただし、入金スピードはファクタリングサービスによって異なるので事前に確認しましょう。

初月は2ヶ月分が調達できる

診療報酬ファクタリングを利用すれば、初月は診療報酬の2ヶ月分が入金されます。初月に2ヶ月分が入金される流れは、以下のとおりです。

  1. 1月分の診療報酬を2月10日に請求し3月20日~23日に受け取る
  2. 3月に2月分の診療報酬をファクタリングして受け取る

上記のように、3月にファクタリングの利用を開始すると1月分・2月分の診療報酬が入金されます。ただし、裏を返せばファクタリングの利用をやめると最大2ヶ月ほど診療報酬が受け取れない期間が続きます。

診療報酬ファクタリングは、余裕を持って計画的に活用しましょう。

審査に通過しやすい

診療報酬ファクタリングは売掛先が国保・社保といった公的機関のため、未回収リスクが少なく審査に通過しやすいです。

2社間ファクタリング・3社間ファクタリングの売掛金の流れは、以下のとおりです。

2社間ファクタリングの売掛金の流れ 3社間ファクタリングの売掛金の流れ
  1. 売掛先から利用者に売掛金が支払われる
  2. 利用者は回収した売掛金を、ファクタリング会社に入金する
  1. 売掛先が直接ファクタリング会社に入金する

このように、3社間ファクタリングは利用者に売掛金が着服される危険性はありません。したがって、診療報酬ファクタリングでは利用者の経営状態・財務状況が悪くても審査通過が可能です。

たとえば、「経営状態が悪い」「開業間もない」「税金を滞納している」といった状態でも資金調達ができます

売掛先が公的機関なので3社間ファクタリングでも安心

診療報酬ファクタリングは、売掛先が公的機関なので3社間ファクタリングでも安心です。

民間企業が取引先の場合、ファクタリングの利用を知られると信頼関係に悪影響を及ぼす恐れがあります。なぜなら、資金繰りの困窮は経営状態・財務状況が悪い証拠と判断されるからです。

しかし、売掛先が公的機関であればファクタリングの利用を知られても悪影響はありません。

経営状態・財務状況が悪くても利用が可能

診療報酬ファクタリングは、経営状態・財務状況が悪くても利用できます

ファクタリングの審査で重視されるのは、売掛先の支払い能力です。診療報酬ファクタリングは売掛先が公的機関のため、未回収リスクはほぼゼロです。くわえて、3社間ファクタリングですので利用者に売掛金を着服される危険性もありません。

したがって、利用者の経営状態・財務状況が悪くても未回収リスクは上がらないのです。もし経営状態が苦しく銀行融資に通らないなら、診療報酬ファクタリングでの資金調達を検討しましょう。

負債ではないので信用力を損ねない

ファクタリングは売掛債権の売買ですので、利用しても負債は増えません

負債が多いとリスクが高いと判断され、融資審査に通過できない可能性が大きくなります。将来的に銀行融資による資金調達を検討しているなら、負債が増えず信用力が損なわれないファクタリングの利用がおすすめです。

銀行融資などより資金調達がスピーディー

診療報酬ファクタリングは、手数料がリーズナブルな上に銀行融資よりスピーディーに資金調達できます

銀行融資は申し込みから入金まで、2週間~3週間ほどかかります。一方、診療報酬ファクタリングは数営業日~1週間ほどで資金調達が可能です。

急な支払いなどで困っているときは、診療報酬ファクタリングの利用を検討しましょう。

大手企業が多く安心して利用できる

診療報酬ファクタリングを提供しているのは、大手企業が多いので安心して利用できます

東証一部上場・東証プライム上場・大手企業のグループ会社などが多く、コンプライアンスがしっかりしています。くわえて、大手企業ほど資金力があるため手数料が安い傾向が強いです。

ただし、大手企業の診療報酬ファクタリングサービスは買取可能額・入金スピードといった面で制限が厳しいケースも見られます。買取可能額・手数料・信頼性・入金スピードのバランスで、利用する診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう。

診療報酬ファクタリングの5つのデメリット

診療報酬ファクタリングの5つのデメリットは、以下のとおりです。

  • ファクタリングできるのは8割~9割
  • 2社間ファクタリングよりスピードが遅い
  • 依存してやめにくくなる
  • 長期利用で資金繰りが悪化するリスクがある
  • 提供しているファクタリング会社が少ない

デメリットをあらかじめ知っておき、トラブルや損失を上手に回避しましょう。

ファクタリングできるのは8割~9割

診療報酬ファクタリングは、掛け目が8割~9割に設定されているケースが多いです。

ファクタリングの掛け目とは買取率を指し、回収リスクによって左右されます。たとえば、掛け目が8割で100万円をファクタリングすると80万円が代金として支払われます。手数料がかかるのは80万円に対してであり、残りの20万円は決済期日にファクタリング会社から払い戻しされる形です。

診療報酬ファクタリングは、請求した診療報酬がすべて審査支払機関で認められるとは限りません。そのため、掛け目を8割~9割に設定し、認められなかった診療報酬分の未回収を予防しています。

掛け目を公表していないファクタリングサービスも多いので、事前に問い合わせて確認しておくのがおすすめです。

2社間ファクタリングよりスピードが遅い

診療報酬ファクタリングは3社間ファクタリングのため、2社間ファクタリングより資金調達に時間がかかります

2社間ファクタリングが最短数時間~即日で資金調達できるのに対し、診療報酬ファクタリングは数日~1週間ほどかかります。

できるだけ早く資金調達したいなら、必要書類を事前に準備しておくのが大切です。また、入金スピードはそれぞれ異なりますので、数営業日で代金を受け取れる診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう。

依存してやめにくくなる

診療報酬ファクタリングを利用しはじめると、途中でやめにくくなる点はデメリットです。

診療報酬ファクタリングは、利用初月に2ヶ月分の診療報酬を受け取れます。一方、診療報酬ファクタリングの利用をやめると最大2ヶ月間ほど診療報酬が受け取れません。そのため、十分な運転資金を用意しておかなければ利用がやめられない状態に陥ります。

適切な資金計画を立てて運転資金を確保し、いつ利用をやめるのか目標を設定しておきましょう。

長期利用で資金繰りが悪化するリスクがある

診療報酬ファクタリングの手数料は安めですが、それでも長期利用していれば資金繰り悪化の恐れがあります

資金調達コストは、同じ基準にして比較しなければなりません。支払いサイト60日(2ヶ月)の売掛債権を手数料2%でファクタリングすると、年利換算で12%となります。ファクタリングの手数料を年利換算するには、以下の式を使ってください

12ヶ月÷2ヶ月(支払いサイト)×2%(手数料)=12%(年利換算)

同じ手数料で支払いサイトが30日の売掛債権だった場合、年利換算すると24%もの金利に匹敵します。そのため、長期利用する場合は十分に資金調達コストが許容範囲なのか検討する必要があります。

くわえて、資金計画を立てるとともに抜本的な資金繰り改善策も検討しましょう。抜本的な資金繰りを改善するポイントは、以下のとおりです。

  • 売上改善
  • コスト削減
  • 借入金の金利・返済スケジュールの交渉

提供しているファクタリング会社が少ない

診療報酬ファクタリングは、提供しているファクタリング会社が少ない点が大きなデメリットです。

一般的なファクタリングとは異なり、診療報酬ファクタリングを提供するには専門的な知識が必要です。そのため、提供できるファクタリング会社が少なく選択肢は限られます。

少ない選択肢の中から、自社に最適な診療報酬ファクタリングサービスを十分に検討しましょう。

診療報酬ファクタリングの選び方4つのポイント

診療報酬ファクタリングの選び方のポイントについて解説します。

  • 信頼性が高い
  • 手数料が安い
  • 入金スピードが速い
  • 買取可能額が自社の規模にあっている
  • 必要書類が少なく準備に手間がかからない

選び方のポイントを押さえて、自社に最適な診療報酬ファクタリングを見つけましょう。

信頼性が高い

診療報酬ファクタリングを選ぶとき、信頼性の高さはとても重要なポイントです。

ファクタリングは貸金業法のような規制がなく、悪質な業者も中には存在します。金融庁も公式サイトで「ファクタリングを装った闇金業者に注意」と警鐘を鳴らしています。
参照:金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起

悪質な業者を回避して、信頼性の高い診療報酬ファクタリングサービスを見つけるポイントは以下のとおりです。

  • 知名度が高い企業・上場企業・大企業のグループ企業を選ぶ
  • ファクタリングサービスの運営歴が長い
  • 実績を公表している
  • 会社概要・住所・電話番号が公式サイトに掲載されている
  • 口コミ・評判でポジティブな評価が多い

信頼性の高い診療報酬ファクタリングサービスを見極めて、安心・安全な資金調達を実現しましょう。

手数料が安い

できるだけ手数料の安い診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう

診療報酬ファクタリングの手数料相場は0.3%~2%ほどと、通常のファクタリングより安いです。しかし、長期利用するのであれば手数料のわずかな差が大きな金額となります。

手数料を少しでも安く抑えるなら、複数の信頼性の高い診療報酬ファクタリングサービスに相見積もりを取りましょう。

入金スピードが速い

資金調達を急いでいるなら、入金スピードが速い診療報酬ファクタリングサービスを利用しましょう

診療報酬ファクタリングの入金スピードは、ファクタリング会社によって数日~2週間と大きな幅があります。入金スピードが速いファクタリング会社を選ぶコツは、以下のとおりです。

  • 公式サイトで入金スピードを確認
  • オンライン完結で利用できる
  • 独立系ファクタリング会社を選ぶ

ただし、入金スピードが速いほど手数料も高くなる傾向があります。手数料と入金スピードのバランスを考えて、自社に最適な診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう。

買取可能額が自社の規模にあっている

診療報酬ファクタリングを利用するなら、買取可能額の下限が自社に適切か確認しましょう

診療報酬ファクタリングの買取可能額は、通常のファクタリングより高めに設定されがちです。ファクタリング会社によっては、買取可能額の下限が数百万円といったケースも珍しくありません。

買取可能額は公表されていないケースも多いため、直接ファクタリング会社に問い合わせましょう。

必要書類が少なく準備に手間がかからない

必要書類ができるだけ少なく、準備に手間のかからない診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう

診療報酬ファクタリングは、通常のファクタリングに比べて必要書類が多くなります。一般的には以下の書類が必要とされます

  • 医師免許証
  • 印鑑証明書
  • 保険医療機関指定通知書
  • 診療報酬等決定通知書
  • 履歴事項全部証明書(会社謄本)
  • 決算書(2期分)
  • 病院開設許可証
  • 納税証明書

ただし、必要書類の数は4点~8点とファクタリング会社によって大きく異なります。問い合わせ段階で必要書類を確認し、準備に手間のかからない診療報酬ファクタリングサービスを選びましょう。

診療報酬ファクタリングの活用がおすすめのシーン

診療報酬ファクタリングの活用がおすすめのシーンについて解説します。

  • 開業したばかりで運転資金がたりない
  • 銀行融資で資金調達が難しい
  • 退職金・ボーナスなど急な支払いが迫っており資金が必要
  • 資金繰りが厳しいが新しい設備を導入したい

自社の状況を整理し、診療報酬ファクタリングを活用するかどうか検討しましょう。

開業したばかりで運転資金がたりない

開業したばかりで運転資金がたりないなら、診療報酬ファクタリングの利用を検討しましょう

医療機関は診療報酬が入金されるまで2ヶ月ほどかかるため、開業したばかりの頃は運転資金不足に陥りやすいです。銀行融資は実績がないと審査の通過が難しく、資金調達にも時間がかかります。

診療報酬ファクタリングなら、開業したばかりの医療機関でも審査に通過する可能性が高いです。ただし、「いつ利用をやめるか」「どの程度の資金調達コストなら許容できるか」といった点は十分に考えておく必要があります。

銀行融資で資金調達が難しい

銀行の融資審査に落ちた場合は、診療報酬ファクタリングで資金を手当てしましょう。銀行融資は、以下のような理由で審査落ちするケースが少なくありません。

  • 経営状態・財務状況が悪い
  • 税金を滞納している
  • 事業計画の実現性に疑問がある
  • 返済能力があると認められない

銀行融資は利用者の信用状況を審査しますが、ファクタリングは売掛先の支払い能力を重視します。そのため、公的機関が売掛先の診療報酬ファクタリングなら審査に通過できる可能性は高いです。

診療報酬ファクタリングで一時的な資金を手当てし、経営が改善したあとに銀行融資を再検討しましょう。

退職金・ボーナスなど急な支払いが迫っており資金が必要

従業員のボーナスや退職金など、短期でまとまった資金が必要なときに診療報酬ファクタリングは心強い味方です

銀行融資は審査に時間がかかりますが、診療報酬ファクタリングなら最短数日で資金調達できます。また、審査の難易度も銀行融資よりやさしいため資金調達できる可能性は高いです。

一時的な厳しい資金繰りは、診療報酬ファクタリングで手当てして急場を乗り切りましょう。

資金繰りが厳しいが新しい設備を導入したい

資金繰りが厳しい中で新しい設備を導入したいなら、診療報酬ファクタリングがおすすめです。

新しい設備・機器を導入すると売上向上が期待できる場合でも、銀行の融資審査に落ちるケースは少なくありません。診療報酬ファクタリングなら、スピーディーな資金調達で新しい設備・機器の導入が可能です。

ただし、本当に売上が伸びて資金繰りが改善するかどうか十分な検討が必要です。また、新しい設備・機器の導入に伴うコスト増加も計算に入れておきましょう。

診療報酬ファクタリングの申し込みから資金調達までの流れ

診療報酬ファクタリングの申し込みから資金調達までの流れを解説します。

  1. 診療報酬ファクタリングを申し込み・審査
  2. ファクタリング会社と契約を締結
  3. 利用者・ファクタリング会社による債権譲渡通知
  4. ファクタリング会社から1度目の入金
  5. 審査支払機関が診療報酬の金額を確定
  6. ファクタリング会社から2度目の入金

あらかじめ流れを確認しておき、スムーズな資金調達を実現しましょう。

1.診療報酬ファクタリングを申し込み・審査

診療報酬ファクタリングサービスに、まずは申し込みを行い審査を受けます。申し込み・問い合わせの方法は主に以下の3つです。

  • メールフォーム
  • 申し込みフォーム
  • 電話

来店・電話での申し込みなら、担当者に資金繰り・経営などの相談に乗ってもらえるファクタリング会社もあります。診療報酬ファクタリングは、売掛先が国保・社保であるためよほどの理由がない限り審査には落ちません。

実際の手数料は審査通過後に通知されるため、1社ずつではなく複数社へ同時に申し込みましょう。審査通過後に手数料の安さを含め、自社に最適な診療報酬ファクタリングサービスを選んでください。

2.ファクタリング会社と契約を締結

審査に通過すると、ファクタリング会社と利用者で債権譲渡契約を締結します

契約内容は必ず確認し、控えを確実に受け取るようにしましょう。契約書の控えがあれば、万が一のトラブルが起きたときでもスムーズな解決が望めます。

なお、契約内容で疑問・不安があるならその場で質問して解消してください。

3.利用者・ファクタリング会社による債権譲渡通知

次に利用者・ファクタリング会社の連名で、売掛先に債権譲渡通知書を送付します。診療報酬ファクタリングは、3社間ファクタリングとして利用者・ファクタリング会社・売掛先で契約するためです。

診療報酬ファクタリングの利用は少なくありませんので、審査支払機関はスムーズに承諾してくれます。また、債権譲渡通知の手続きはファクタリング会社が行ってくれるため、利用者に大きな負担はありません。

4.ファクタリング会社から1度目の入金

審査支払機関からの承諾があると、ファクタリング会社から契約に基づき診療報酬債権の代金が支払われます

通常のファクタリングとは異なり、診療報酬ファクタリングには掛け目があります。掛け目が8割で100万円をファクタリングした場合の流れは、以下のとおりです。

  1. 診療報酬債権を売却して、80万円から手数料を差し引いた金額を利用者が受け取る
  2. 審査支払機関から診療報酬100万円がファクタリング会社に入金される
  3. ファクタリング会社は利用者に20万円を払い戻す

掛け目があり全額ファクタリングできない理由は、審査支払機関の審査が完了していないからです。ミスがあり請求した診療報酬債権が全額支払われない場合、マイナス分は掛け目分から差し引かれます。

5.審査支払機関が診療報酬の金額を確定

医療機関から審査支払機関に請求した診療報酬が審査され、問題がなければ金額が確定します。3社間ファクタリングですので、診療報酬は審査支払機関から直接ファクタリング会社に支払われます。

6.ファクタリング会社から2度目の入金

ファクタリング会社は審査支払機関から診療報酬を受け取り、掛け目として預かっていた金額を利用者に払い戻します

診療報酬ファクタリングは通常のファクタリングとは異なり、一度で入金が終わらないのが特徴です。請求ミスでファクタリング会社の受け取る診療報酬が減った場合、掛け目の金額から差し引かれて利用者に払い戻されます。

診療報酬債権ファクタリングに関するよくある質問

診療報酬ファクタリングに関するよくある質問を解説します。

  • 診療報酬ファクタリングの市場規模はどのくらい?
  • 介護報酬ファクタリングとどう違うの?
  • 介護報酬債権でも診療報酬ファクタリングを利用できる?
  • 診療報酬ファクタリングは開業後すぐに利用できる?
  • 2社間ファクタリングで診療報酬ファクタリングを利用するメリットは?

事前に疑問を解消しておき、トラブルを回避してスムーズに診療報酬ファクタリングを利用しましょう。

診療報酬ファクタリングの市場規模はどのくらい?

診療報酬ファクタリングの市場規模は2022年時点でおよそ566億円となっており、少しずつ拡大しつつあります。2020年~2022年の診療報酬債権の譲渡データを、下記の表にまとめました。

年度 医療機関数 通知書数 金額
2022年 7,042 4,004 約500億8,000万円
2023年 7,571 4,103 約553億3,000万円
2024年 8,021 4,307 約566億5,000万円

参照:社会保険診療報酬支払基金「令和4年度診療報酬等債権譲渡・差押等処理状況

2020年~2022年の間に、診療報酬ファクタリングを利用する医療機関は1,000施設ほど増加しました。また、市場規模も500億円から566億円と66億円の増加を見せています。

さらに、2020年4月の民法改正で売掛債権を活用した資金調達がより活用しやすくなりました。中小企業庁は「中小企業金融の多様化と円滑化に向けた具体的スキーム」として、ファクタリングの利用を取り上げています。

このように、診療報酬ファクタリングを活用する医療機関は、今後もますます増えていくと予想されます。

介護報酬ファクタリングとどう違うの?

診療報酬ファクタリングと介護報酬ファクタリングは、取り扱う債権の種類が異なるだけで仕組みは全く同じです。診療報酬ファクタリング・介護報酬ファクタリング・調剤報酬ファクタリングの違いは、以下のとおりです。

ファクタリングの種類 利用者 債権の種類
診療報酬ファクタリング 病院・クリニック・診療所などの医療機関 診療報酬債権
介護報酬ファクタリング ケアハウス・デイサービスなどの介護サービス 介護報酬債権
調剤報酬ファクタリング 調剤薬局 調剤報酬債権

どのファクタリングも、国保・社保といった審査支払機関が売掛先である点に変わりはありません。

介護報酬債権でも診療報酬ファクタリングを利用できる?

介護報酬だけでなく、保険適用の売掛債権はすべて診療報酬ファクタリングを利用できます。たとえば、調剤報酬債権も診療報酬ファクタリングで取り扱っています。

診療報酬ファクタリングは開業後すぐに利用できる?

開業後すぐでも審査支払機関に請求済みの診療報酬債権があるなら、診療報酬ファクタリングを利用できます

2社間ファクタリングで診療報酬ファクタリングを利用するメリットは?

2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングよりスピーディーに資金調達できるのがメリットです。数日中にどうしても資金調達したい場合は、2社間ファクタリングの利用を検討しましょう。

ただし、2社間ファクタリングは3社間ファクタリングより手数料が高くなります。よほど緊急の場合以外は、通常の診療報酬ファクタリングの利用がおすすめです。

診療報酬ファクタリングを利用して資金繰りを改善しよう!

診療報酬ファクタリングは通常のファクタリングに比べ、手数料が非常にリーズナブルで審査通過率も高いです。そのため、銀行融資などに比べて資金調達の手間がかからず手軽に利用できます。

今回の記事では、おすすめの診療報酬ファクタリングサービス11選についてまとめました。くわえて、診療報酬ファクタリングの仕組み・メリット・デメリット・選び方なども紹介しました。

医療機関にとって、診療報酬ファクタリングは手数料が安くメリットの大きな資金調達方法です。診療報酬ファクタリングを活用し、安い手数料で資金繰りの改善を実現しましょう。