経営状態が厳しい個人事業主が運転資金を確保するなら、審査が柔軟なファクタリングの利用を検討しましょう。

ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらい資金を調達する方法です。銀行融資よりもスピーディーで、個人事業主でも手軽に資金調達できます。とはいえ、通常のファクタリングよりも早く資金調達したいときは、注文書ファクタリングを利用するのがおすすめです。

本記事では、注文書ファクタリングの解説や、個人事業主におすすめのファクタリング業者を紹介します。注文書ファクタリングのメリットとデメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

注文書ファクタリングを賢く活用し、資金繰り改善と持続的な事業運営を実現しましょう。

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注文書ファクタリングとは?仕組みを徹底解説

注文書ファクタリングとは、売掛先から受け取った注文書をファクタリング会社に売却して資金を調達する方法です。

ファクタリングといえば、請求書を売却する請求書ファクタリングが一般的です。しかし、注文書ファクタリングを利用すれば、請求書ファクタリングよりも早い段階での資金調達が可能になります。仕事を開始する前に原材料や人件費など必要な資金を調達できるので、事業の円滑な運営につながります。

注文書ファクタリングの仕組みは、以下の通りです。

  1. 売掛先から注文書を受け取る
  2. ファクタリング会社に注文書を売却する
  3. ファクタリング会社から手数料を差し引いた金額を受け取る
  4. 仕事を完了させる(納品する)
  5. 売掛先から代金が支払われる
  6. ファクタリング会社に代金を支払う

ファクタリング業者によっては、メールのやり取りやFAXの履歴など仕事を受注した事実が確認できれば利用できる場合もあります。

注文書ファクタリングと請求書ファクタリングの違い

注文書ファクタリングに類似したサービスに請求書ファクタリングがあります。売掛債権をファクタリング会社に売却して現金化する点では同じですが、両者には次のような違いがあります。

ファクタリングの種類 注文書ファクタリング 請求書ファクタリング
資金調達のタイミング 仕事の受注時点 商品・サービスの納品後
買取対象となる書類 注文書・発注書・受注書 請求書
手数料 5%〜20% 2%〜18%

注文書ファクタリング・請求書ファクタリングの違いを把握し、状況によって最適な方法を選択しましょう。

違い①資金調達のタイミング

早く資金調達したいときは、注文書ファクタリングの利用がおすすめです。

注文書ファクタリングは、取引先から注文書を受け取った時点で審査を受けられるサービスです。受注した仕事に取り掛かる前に利用できるため、必要な資金をすぐに確保し、原材料や人件費などの支払いに充てられます。注文書ファクタリングを利用すれば、売掛先から代金が支払われるまでの期間を最大6ヶ月短縮できます。

一方、請求書ファクタリングは取引先に商品やサービスを納品し、請求書が発行されてから審査を受けられるサービスです。納品完了後に資金調達できるため、売掛先から代金が支払われるまでの期間を1ヶ月〜2ヶ月程度短縮できます。通常よりも早く資金調達できますが、注文書ファクタリングに比べるとスピード感は劣ります。

違い②買取対象となる書類

注文書ファクタリングと請求書ファクタリングでは、買取対象となる書類が異なります。

注文書ファクタリングが買取対象とするのは、取引先との契約締結後に発行される注文書です。一方、請求書ファクタリングで買取対象とするのは、取引先へ商品やサービスを納品完了した後に発行される請求書です。

また、注文書ファクタリングに関しては、発注書や受注書でも代用可としているファクタリング業者も少なくありません。正式な書類がなくても、メールでのやり取りや見積書などで仕事を受注した事実を証明できれば、利用できる場合もあります。

違い③手数料

手数料をなるべく抑えたいときは、請求書ファクタリングの利用がおすすめです。

そもそも、ファクタリング業者は未回収リスクが高くなるほど手数料を高めに設定する傾向があります。注文書ファクタリングは資金を早く調達できる分、売掛金を回収できるまでの期間が長いです。

それに対し請求書ファクタリングの場合は、契約フローの中でも最後に発行される請求書を使った資金調達法です。未回収リスクは注文書ファクタリングよりも低いと判断されるため、手数料は低く設定される傾向にあります。

手数料はファクタリング会社によって異なりますが、コストを抑えたいときは請求書ファクタリングが適しています。

注文書・請求書ファクタリングを使い分けるポイント

注文書ファクタリングと請求書ファクタリングを賢く利用するためには、状況に応じて使い分けるのがポイントです。利用に適した場面は、以下の通りです。

注文書ファクタリング 請求書ファクタリング
・納品前に必要な資金を調達したい
・資金繰りに余裕を持たせて受注増加につなげたい
・コストがかかっても早く資金調達したい
・請求書が届いたタイミングでも資金繰りを改善できる
・入金タイミングよりもコストを抑えたい
・資金繰りに問題はないが売掛先の倒産リスクに備えておきたい

重視するポイントが入金タイミングの早さなら注文書ファクタリング、手数料の安さなら請求書ファクタリングがおすすめです。ただし、どちらのファクタリングにもメリットとデメリットがあります。状況やニーズに合わせて、適したファクタリングを選ぶのが重要です。

個人事業主におすすめ!注文書でファクタリングできる業者6選

個人事業主におすすめのファクタリング会社は、以下の通りです。

ファクタリング会社名 手数料 入金スピード 資金調達可能額 申込方法
ビートレーディング 2社間:4~12%程度
3社間:2~9%程度
最短翌日 3万円~無制限 オンライン・来社・出張
NEXTSTYLE 2社間:8%〜25%
3社間:2%〜8%
最短4時間 20万円~5,000万円 オンライン・出張
日税経営情報センター 0.3%〜5% 最短即日
(新規利用の場合は1週間〜2週間)
100万円~1億円 オンライン
建設ガーディアン 1%〜 最短1時間 1億円まで オンライン
けんせつくん 5%〜 最短2時間 数十万円~ オンライン
ペイブリッジ 0.5%〜 最短2時間 3億円まで オンライン

それぞれの特徴を解説するので、自分にとって利用しやすいファクタリング業者を見つけましょう。

ビートレーディング|最短翌日の入金!柔軟な資金調達が可能

ビートレーディングは柔軟な資金調達が魅力のファクタリング業者です。注文書ファクタリングを利用する際は、注文書(発注書)と通帳3ヶ月分のみ用意すれば審査を受けられます。もし、注文書や発注書が手元になくても、相談によっては応じてくれる場合もあります。

また、スピード感があるところもビートレーディングの特徴です。オンライン契約を利用すれば、本社や支店から遠い地域にお住まいの個人事業主も、最短翌日での資金調達が可能です。

特に、ビートレーディングでは支払いサイトが長期化しやすい建設業と製造業からの支持が高い傾向にあります。豊富なノウハウを有しているので、初めて注文書ファクタリングを利用する個人事業主におすすめです。

取り扱いサービス 2社間、3社間
手数料 2社間:4~12%程度
3社間:2~9%程度
入金スピード 最短2時間
資金調達可能額 3万円~無制限
審査通過率 98%
審査時の必要書類 ・注文書(もしくは発注書)
・通帳3ヶ月分
利用対象者 個人事業主、法人
公式サイト https://betrading.jp/

実際に利用した方の意見を参考にしながら業者選びをしたい方は、口コミをチェックしましょう。

 

NEXTSTYLE|必要書類が少なく審査に時間がかからない

ネクストスタイル

NEXTSTYLEは必要書類を提出後、最短30分で審査結果がわかるファクタリング業者です。独自の審査基準を設けており、審査通過率は98%と高水準を保っています。

NEXTSTYLEの注文書ファクタリングは法人はもちろん、個人事業主やフリーランスの利用も可能です。売掛先の信用力や状況にもよりますが、個人事業主やフリーランスでも利用しやすいファクタリング業者といえます。また、審査時に必要な書類は注文書に限定されていないので、使い勝手のよさも特徴のひとつです。

ただし、注意点としては、NEXTSTYLEで注文書ファクタリングを利用する場合は法人の売掛債権に限られます. す。個人事業主やフリーランスの売掛債権を買取対象にはできないので、しっかり理解しておきましょう。

取り扱いサービス 2社間、3社間
手数料 2社間:8%〜25%
3社間:2%〜8%
入金スピード 最短4時間
資金調達可能額 20万円~5,000万円
審査通過率 98%
審査時の必要書類 ・取引先と交わした資料
(注文書・契約書・発注書・受注書など)
・通帳のコピー
利用対象者 個人事業主、法人、フリーランス
公式サイト https://www.nextstyle-tokyo.com/

日税経営情報センター|税理士法人のバックアップ付き

日税経営情報センター

日税経営情報センターは、税理士協同組合の出資により設立された会社です。そのため、ファクタリングの利用時には税理士法人のバックアップを受けられます。具体的には、ファクタリングの利用に関するアドバイスや売掛債権の管理、債務不履行のリスク対策などのサポートです。

資金繰りの悪化に悩む個人事業主にとって、税理士法人のサポートは大きな助けになるはずです。売掛債権の管理や債務不履行のリスク対策などのアドバイスを受ければ、資金繰りの改善や経営の安定につながります。

また、日税経営情報センターでは税理士法人の紹介制度を設けています。信頼できる税理士をお探しの個人事業主にもおすすめです。

取り扱いサービス 2社間
手数料 1ヶ月〜3ヶ月先の売掛債権:0.3%〜3.5%
4ヶ月〜6ヶ月先の売掛債権:0.5%〜5.0%
入金スピード 最短即日
(新規利用の場合は1週間〜2週間)
資金調達可能額 100万円~1億円
審査通過率
記載なし
審査時の必要書類 ・注文書
(メールやFAXの履歴でも利用可)
利用対象者 個人事業主、法人
公式サイト https://www.nbs-nk.com/

建設ガーディアン|建設業に特化した審査で柔軟に対応

建設ガーディアン

建設ガーディアンは株式会社PROTECT.ONEが運営する、建設業に特化したファクタリング業者です。

そもそも、建設業は資金繰りが逼迫しやすい業種です。材料費や外注費の支払いなど、作業を行う上で現金が必要となる場面が多くあります。しかし、建設業は受注から支払いまでの期間が長いため、資金繰りが悪化し倒産に至るケースは少なくありません。

建設ガーディアンはそのような建設業の資金繰りを支援するため、最短1時間での資金化を実現しています。また、手数料は1%~と業界水準を下回っており、資金調達にかかるコストを抑えられるところも魅力です。

取り扱いサービス 2社間、3社間
手数料 1%〜
入金スピード 最短1時間
資金調達可能額 最大1億円まで
審査通過率
記載なし
審査時の必要書類 ・請求書(もしくは発注書)
・代表者の身分証明書
・預金通帳のコピー
利用対象者 個人事業主、法人
公式サイト https://kensetufactoring.com/lp01/index.html

 

けんせつくん|建設業に特化したスピードと低コストが魅力

けんせつくん

けんせつくんは株式会社ウィットが運営する、建設業に特化したファクタリング業者です。最短2時間での資金化を可能としており、資金繰りを急いでいる方におすすめです。

また、けんせつくんでは建設業界経験のある専門スタッフが対応しています。請求書の入金サイトが長い、取引先の倒産リスクが気になる、といった業界ならではの悩みにも丁寧に対応してくれます。建設業であれば、個人事業主や開業して間もない企業でも利用可能です。

けんせつくんは24時間365日対応で、土日祝日でも注文書ファクタリングの申し込みが可能です。LINEからの相談にも対応しているので、電話でのやり取りが苦手な方もぜひ利用してみてください。

取り扱いサービス 2社間
手数料 5%〜
入金スピード 最短2時間
資金調達可能額 数十万円~
審査通過率
記載なし
審査時の必要書類 注文書
利用対象者 個人事業主、法人
公式サイト https://xn--y8jd4aybzqd.jp/

ペイブリッジ|広告業界やIT業界に特化したファクタリング業者

ペイブリッジ

ペイブリッジは、広告・IT業界に特化したファクタリング業者です。

広告・IT業界には広告効果が不透明な点や、技術革新のスピードが速い点などから、売掛金の回収が遅れるリスクがあります。ペイブリッジではこうしたリスクや課題を熟知しているので、適切なファクタリングプランを提案してくれます。広告・IT業界で事業を展開する個人事業主や企業にとって、頼りになる存在です。

また、ペイブリッジではスピード感のあるサービスを実現するため、面談や買い取りを即日行えるシステム体制を整えています。審査がスピーディーで、申し込みから入金まで最短2時間での資金化が可能です。

ただし、貸倒リスクを低減するため、利用できる売掛先は月商500万円以上・設立半年以上の法人に限られます。

取り扱いサービス 2社間・2.5社間・3社間
手数料 0.5%〜
入金スピード 最短2時間
資金調達可能金額 3億円まで
審査通過率 95%
審査時の必要書類 ・取引先と交わした資料
(注文書・契約書・発注書・見積書など)
・通帳のコピー
利用対象者 個人事業主、法人
公式サイト https://www.t-pb.com/

【法人向け】注文書でファクタリングできる業者3選

法人におすすめのファクタリング業者は、以下の通りです。

ファクタリング会社 トップ・マネジメント ベストペイ GMO BtoB早払い
手数料 3.5%〜12.5% 5%〜 2%〜12%
入金スピード 最短即日 最短翌日 最短2営業日
資金調達可能額 1億円まで 100万円~3億円程度 100万円~1億円
申込方法 オンライン・来社・出張 オンライン オンライン

自社に合うファクタリング業者を見つけられるよう、それぞれの特徴を詳しく紹介します。

トップ・マネジメント|最大1億円まで対応!大口の資金確保も可能

トップ・マネジメントの注文書ファクタリングは、最大1億円まで資金調達できるサービスです。スピード感にも優れており、審査は最短30分・最短即日での入金が可能です。

また、トップ・マネジメントでは買取対象を発注書・見積書・受注書のいずれか1点としています。仮に発注書を用意できなくても見積書や受注書で代用できるので、活用の幅が広がりやすいです。

トップ・マネジメントはこれまで45,000件以上の注文書ファクタリングの実績を持っています。知識が豊富な専任のコンシェルジュのサポートを受けられるので、初めて利用する方も安心です。

取り扱いサービス 2社間・3社間
手数料 3.5%〜12.5%
入金スピード 最短即日
資金調達可能金額 1億円まで
審査通過率
記載なし
審査時の必要書類 ・発注書(もしくは見積書または受注書)
利用対象者 設立から半年以上、月商500万円以上の法人のみ
(請求書ファクタリングは個人事業主も利用可)
公式サイト https://top-management.co.jp/

ベストペイ|注文書専門のファクタリング業者

BESTPAY(ベストペイ)

ベストペイは、注文書ファクタリングに特化したファクタリング業者です。2022年に設立された比較的新しい会社ですが、短期間のうちに年間相談件数8,400件以上・平均買取率88%以上という実績を積んでいます。

また、ベストペイは最短翌日での資金化を可能としています。なぜなら、Tranzax株式会社の次世代のリスク分析手法を活用し、審査のスピード化と精度向上を実現しているからです。AIやビッグデータによって取引先の与信リスクを短時間で正確に把握できるため、スピード感のある資金調達を可能とします。

取り扱いサービス 2社間
手数料 5%〜
入金スピード 最短翌日
資金調達可能金額 100万円~3億円程度
審査通過率 88.8%
審査時の必要書類 ・注文書(もしくは発注書)
・通帳3ヶ月分のコピー
利用対象者 法人のみ
公式サイト https://best-pay.jp/

入金されるまでのスピード感や接客対応などを知りたい方は、ファクタリングの口コミを参考にしましょう。

GMO BtoB早払い|東証プライム上場企業提供のサービスを利用できる

GMO BtoB早払いは、GMOペイメントゲートウェイ株式会社が運営するファクタリング業者です。東証プライム上場企業によるサービスなので、高い信頼性と安定性を備えています。

特に、GMO BtoB早払いは定期的に注文書ファクタリングを利用する企業におすすめです。一度審査に通過すれば、2回目以降は売掛債権の金額や取引先の状況などを確認した上で、迅速に資金を受け取れます。審査不要で利用できるため、急な資金繰りにも対応しやすくなります。

また、手数料も2%〜12%と業界内の低水準です。資金繰りの負担を抑えやすいので、経営の安定につなげられます。

取り扱いサービス 2社間・3社間
手数料 2%〜12%
入金スピード 最短2営業日
資金調達可能金額 100万円~1億円
審査通過率
記載なし
審査時の必要書類 ・発注書(もしくは見積書)
・決算書(2期分)
利用対象者 法人のみ
公式サイト https://www.gmo-pg.com/lpc/hayabarai/

注文書ファクタリングのメリット

注文書ファクタリングを利用するメリットは、以下の6つです。

  • 請求書ファクタリングよりも早く資金調達できる
  • 支払いサイトが長い売掛債権も現金化できる
  • 仕事に必要な資金を事前に調達できる
  • キャッシュフローが改善され他の仕事に資金を回せる
  • 売掛先が倒産しても利用者に弁済義務はない(償還請求権なしの場合)
  • 売掛先にバレずに資金調達できる

ファクタリングを利用するにも、注文書と請求書のどちらを売却すればよいのか判断に迷うときもあります。メリットをよく理解し、適切に判断できるようにしましょう。

請求書ファクタリングよりも早く資金調達できる

注文書ファクタリングを利用すれば、請求書ファクタリングよりも早く資金調達できます。なぜなら、買取対象となる書類が発行されるのは、注文書ファクタリングのほうが早いからです。

たとえば、商品やサービスの納品予定が3ヶ月先の仕事を受注したとしましょう。請求書ファクタリングの場合、納品後に発行された請求書をファクタリング会社に売却するため、資金調達までに3ヶ月かかります。一方、注文書ファクタリングは注文書発行のタイミングで売掛債権を現金化できます。注文書は商品やサービスの見積もり提案後に発行されるため、3ヶ月も待たずに資金調達が可能です。

請求書ファクタリングも通常より1ヶ月〜2ヶ月早く現金化できる資金調達法です。しかし、注文書ファクタリングなら、さらに早い現金化が可能となります。

支払いサイトが長い売掛債権も現金化できる

注文書ファクタリングには、支払いサイトが長い売掛債権も現金化できるというメリットがあります。

そもそも、支払いサイトとは売掛債権の支払い期日までの期間です。一般的に、支払いサイトが長い売掛債権は未回収リスクが高くなるため、審査に通りにくい傾向があります。

しかし、注文書ファクタリングの支払いサイトは30日〜180日程度と、請求書ファクタリングよりも長い傾向にあります。注文書ファクタリングは商品・サービスを納品する前に資金調達するため、必然的に支払いサイトが長くなるのを考慮しているからです。

特に、注文書ファクタリングは製品やサービスの納品までに時間がかかりやすい、建設業や製造業などにおすすめの資金調達法です。

仕事に必要な資金を事前に調達できる

注文書ファクタリングを利用するメリットは、仕事に必要な資金の事前確保が可能になるところです。注文書は仕事を受注した段階で発行されるので、着手する前にまとまった資金を調達できます。

たとえば、建設会社の場合は工事が終わるまでの間に、原材料費や人件費などの支出が発生します。これらの支出を自己資金で賄うのは厳しいです。場合によっては、資金繰りが厳しくなる可能性があります。

注文書ファクタリングを利用すれば着手金や原材料費などの資金を、仕事を受注した段階で調達できます。まとまった資金があればスムーズに工事の着手ができるので、工期短縮や利益率アップに有効です。納期遅延の予防にもつながるため、取引先からの信頼が高まり、事業の安定化にも貢献します。

キャッシュフローが改善され他の仕事に資金を回せる

注文書ファクタリングは、キャッシュフローの悪化によって事業展開できずにいる個人事業主や企業にもおすすめの資金調達法です。

注文書ファクタリングを利用すれば、売掛債権の回収を待たずに資金調達できるため、キャッシュフローの改善につながります。キャッシュフローが改善されると、運転資金が確保しやすくなり事業活動が安定します。その結果、新たな設備投資や仕事の受注に資金を回せるため、事業の成長につながるのです。

また、キャッシュフローの悪化を防げるため、黒字倒産のリスク軽減としても有効です。

売掛先が倒産しても利用者に弁済義務はない(償還請求権なしの場合)

仮に、売掛先が倒産してしまい売掛債権を回収できなくても、利用者には弁済義務は発生しません。なぜなら、注文書ファクタリングには償還請求権が付いていないケースが多いからです。

償還請求権とは、債務者から金銭債権が支払われないときに、元の債権者に遡って支出した費用の返還を求める権利です。償還請求権がない注文書ファクタリングは売掛債権が回収できなかったとしても、ファクタリング会社に返済する必要がありません。そのため、利用者は売掛先が倒産しても損失を被らずに済みます。この理由から、注文書ファクタリングは売掛先の倒産リスクに備える方法としても有効です。

売掛先にバレずに資金調達できる

注文書ファクタリングを利用すれば、売掛先にバレずに売掛債権を売却できます。

注文書ファクタリングは、ファクタリング業者と利用者間で成立する2社間ファクタリングが採用されるケースがほとんどです。そのため、利用者は取引先への通知なしに売掛債権を現金化できます。

売掛先が売掛債権の売却を知れば、資金繰りの悪化を懸念して今後の関係に影響を及ぼす恐れもあります。注文書ファクタリングは、取引先との良好な関係を保ちながら資金繰りの改善を図りたいときに有効な手段です。

注文書ファクタリングのデメリット

注文書ファクタリングのデメリットは、以下の4つです。

  • 手数料は高くなる傾向が強い
  • 注文書ファクタリングを提供する業者が少ない
  • 請求書ファクタリングよりも審査は厳しい傾向にある
  • 3社間ファクタリングに対応していない業者が多い

注文書ファクタリングを利用してから後悔しないよう、デメリットもしっかり押さえておきましょう。

手数料は高くなる傾向が強い

注文書ファクタリングの大きなデメリットは、手数料が高くなりやすいところです。

注文書ファクタリングは2社間ファクタリングが採用されるケースがほとんどです。2社間ファクタリングは3社間ファクタリングよりも未回収リスクが高くなるため、手数料は高く設定されています。実際の手数料相場を比較すると、2社間の請求書ファクタリングは2%〜18%に対し、3社間ファクタリングよりは1%〜9%程度です。

また、ファクタリングの場合、売掛債権の支払いサイトが長いほど手数料は高くなる傾向にあります。注文書ファクタリングで買い取る売掛債権は支払いサイトが長いため、手数料は高くなりやすいです。同じ2社間ファクタリングでも、注文書ファクタリングは2%〜5%程度高く設定されています。

注文書ファクタリングを検討する場合は、手数料の額をしっかり確認するのがポイントです。手数料が高すぎると、資金調達のメリットが損なわれる可能性があります。

注文書ファクタリングを提供する業者が少ない

注文書ファクタリングは、どのファクタリング業者でも提供しているわけではありません。

そもそも、注文書ファクタリングは比較的新しいサービスです。加えて、通常の請求書ファクタリングよりも未回収リスクが高くなる分、提供する業者はそう多くありません。個人事業主はさらに利用できる業者が限られるため、思い通りに資金調達できない可能性があります。

請求書ファクタリングよりも審査は厳しい傾向にある

注文書ファクタリングの審査は、請求書ファクタリングよりも厳しい傾向にあります。

注文書ファクタリングは請求書ファクタリングとは異なり、売掛金が発生していない状態でファクタリング業者に売却します。そのため、売掛金の回収が問題なくできるかという観点から、審査が厳しく設定されているのです。

審査を通過できるよう、信用度が高く経営が安定している取引先の売掛債権を選ぶのがポイントです。

3社間ファクタリングに対応していない業者が多い

注文書ファクタリングは、3社間ファクタリングに対応していない業者がほとんどです。今回紹介したファクタリング業者でも、注文書ファクタリングで利用できるのは2社間ファクタリングのみです。なお、請求書ファクタリングであれば3社間ファクタリングも利用できます。

そのため、3社間ファクタリングを利用して手数料を抑えるといった選択はできないので注意しましょう。

注文書ファクタリングの審査で見られる3つのポイント

注文書ファクタリングの審査で見られるポイントは、以下の3つです。

  • 売掛先の信用力
  • 売掛金が支払われるまでの期間
  • 売却希望金額

これらのポイントをしっかり押さえ、審査通過率を高めましょう。

売掛先の信用力

注文書ファクタリングの審査では、売掛先の信用力が重視されます。なぜなら、売掛先が倒産してしまい売掛債権を回収できなければ、ファクタリング業者が損失を被るからです。

審査では、財務状況・取引実績・業界動向などが見られやすいです。ファクタリング業者はこれらの要素を総合的に判断して、売掛先の支払い能力や倒産リスクなどを評価します。売掛先の信用力が低いと判断されると、審査に通らなかったり手数料が高く設定されたりする可能性があります。

売掛金が支払われるまでの期間

注文書ファクタリングは売掛金が支払われるまでの期間が長いほど、審査では不利になる傾向にあります。

そもそも、注文書ファクタリングは売掛先からまだ代金が支払われていない売掛債権を、ファクタリング業者が買い取るサービスです。支払いサイトが長くなるほど、ファクタリング業者が回収できるまでの期間が長くなり、回収不能リスクが高まります。

ファクタリング業者が回収不能リスクを負っている間に、売掛先の経営状況が悪化し、支払いの滞納や倒産する可能性は十分にあります。特に、納品・支払いが6ヶ月以上先の売掛債権は不利になりやすいので注意が必要です。

売却希望金額

注文書ファクタリングを利用する際は、売却希望金額も重要な審査項目です。個人事業主や企業が持つ年間の売上に対し、売却金額が大きいと審査は通りにくい傾向にあります。なぜなら、売上規模を超える売掛債権は、資料の偽造が疑われやすいからです。

たとえば、年間の売上が500万円の個人事業主が、1,000万円の売掛債権を審査に出したとしましょう。売上規模を大きく超えているため、ファクタリング業者は水増しや架空請求を疑います。ファクタリング業者は売掛先の信用調査や、書類の精査をより徹底して行います。そのため、審査に時間がかかったり審査に落ちたりする可能性が高くなるのです。

注文書ファクタリングを利用する場合、売却希望金額は売上規模と釣り合う金額に設定するのがポイントです。

注文書ファクタリングに関するよくある質問

最後に、注文書ファクタリングに関するよくある質問を見ていきましょう。

建設業も注文書ファクタリングは利用できる?

建設業も利用できます。

建設業は請求書発行までの期間が長く、資金繰りが悪化しやすい業界です。注文書ファクタリングを利用すれば入金までの期間を短縮し、資金繰りを改善できます。また、運転資金を確保できるので、経営の安定にもつながります。

特におすすめなのが、建設ガーディアンやけんせつくんは建設業に特化したファクタリング業者です。建設業界特有の課題を理解しており、それらに対応したサービスを提供しています。

注文書ファクタリングの手数料相場はいくら?

5%〜20%程度です。注文書ファクタリングは、請求書ファクタリングの手数料相場よりも2%〜5%高くなります。

そもそも、注文書ファクタリングは請求書発行前に売掛債権を現金化するサービスです。ファクタリング会社が負う回収不能リスクは請求書ファクタリングよりも大きくなります。リスクを低減するため、多くのファクタリング業者では手数料を高めに設定する傾向が見られます。

注文書で融資を受けられる?

注文書で融資を受けたい場合は、POファイナンスの利用を検討しましょう。POファイナンスとは、注文書を担保に金融機関から融資を受ける資金調達法です。

注文書ファクタリングの場合、資金調達できるのは売掛債権の額面に対して80%〜95%程度の金額です。一方、POファイナンスは担保額の100%を調達できるので、融資額が大きく資金繰りに余裕を持てるというメリットがあります。ただし、金利が発生する点には注意が必要です。

金利は、融資額・融資期間・担保の質などによって異なります。POファイナンスを利用する場合は、事前に金融機関から金利の見積もりを取り、資金繰りへの影響を十分に検討しましょう。

注文書ファクタリングは発注書や見積書でも利用できる?

利用できる場合もあります。

発注書や見積書を買取対象とするファクタリング業者は比較的多いです。また、ファクタリング業者によってはメールでのやり取りや、FAXの履歴などで代用できる場合もあります。注文書を発行しない取引先の売掛債権の売却も可能になるので、活用の幅がさらに広がります。

注文書ファクタリングを利用して経営の安定化を目指そう!

注文書ファクタリングとは、売掛先から受注した注文書を、ファクタリング業者に売却して現金化する方法です。売掛金の入金までの期間を待たずに資金調達できるため、運転資金の確保や資金繰りの改善に役立ちます。

注文書ファクタリングは、以下のような個人事業主や企業におすすめです。

  • 売掛金の入金までの期間が長い
  • 資金繰りが厳しい
  • キャッシュフローの安定化を図りたい
  • 取引先への与信管理の負担を軽減したい

注文書ファクタリングを利用して運転資金の確保や資金繰りの改善を図り、経営の安定化を目指しましょう。

なお、手数料や審査基準はファクタリング業者によって異なります。業者選びを間違えると、想定外の費用や手間が発生する可能性もあるので、ファクタリング会社の口コミを参考にしながら慎重に選びましょう。