銀行などが行う貸付と異なり、ファクタリングはあまり名前を聞いたことがない業者が行っています。
また、ファクタリング業者の中には「銀行から借入できない企業でも資金化可能」などと謳っている業者も多いことから「ファクタリングは違法なのではないか」「ファクタリングと闇金の違いが分からない」と考えている人も少なくありません。
結論から言うと、ファクタリング自体は違法ではありません。
しかし、違法な業者が混じっていることもあります。
安全なファクタリング業者の選び方、ファクタリングが合法である法律の根拠などについて詳しく解説していきます。
貸金業とファクタリングの違い
ファクタリングを消費者金融のような貸金業者と混同している人が少なくありません。
しかし、貸金業とファクタリングは全く異なります。
貸金業は会社と個人の取引
貸金業は企業と個人消費者が行うBtoC取引です。
消費者を企業から守るため、貸金業を営むには国や都道府県への登録が必要で、登録を受けるためには国の厳しい基準をクリアしなければなりません。
また、貸金業は貸金業法という厳しい法律によって業務内容が規制されており、例えば以下のようなルールがあります。
- 総量規制
- 利息制限法の遵守
- 個人信用情報への調査
例えば、貸金業には総量規制というルールがあるので、年収の3分の1を超える借入をすることはできませんし、利息制限法に基づいて10万円以上100万円未満の借入であれば金利18%を超えることはできません。
ファクタリングは会社と会社の取引
一方、ファクタリングはファクタリング会社と事業者が行うBtoB取引になります。
ファクタリング会社の利用者は貸金業のような個人ではなく会社です。
このため、貸金業のように立場の弱い弱者を守るための様々なルールは決まっておらず以下のような事柄はファクタリング会社が自由に決めることができます。
- 手数料
- 買い取る債権の種類
- 期日までの期間等
貸金業であれば利息制限法を超える貸付はできませんが、ファクタリングはさらに高い手数料率を設定することが可能です。
ファクタリングの商品内容は貸金に比べて自由だからこそ、どの業者を選ぶのかということが重要になります。
貸金業にできてファクターにできないこと
また、貸金業とファクターとでは、返済や契約に盛り込める権利についても大きな差があります。主なものとして、分割返済と償還請求権に関する扱いに触れましょう。
分割返済
貸金業者により行われる融資(例:ビジネスローン)では、分割返済をすることが可能です。
一方、ファクタリングでは、ファクターへの分割返済はできません。ファクタリングを利用した場合、得意先から振り込まれた売掛金は、期日通りに一括してファクターに返済する必要があります。仮に、延滞・滞納をしたり、支払い請求に応じなかったりした場合は、ファクターから取り立てられるので注意しましょう。
償還請求権
金銭債権などが債務者によって支払われないときに、金銭債権をさかのぼって直接償還を求める権利のことを償還請求権と言います。貸金業者であれば、売掛金を担保とした貸付(譲渡担保融資)として、償還請求権を盛り込んだ上で融資をすることが可能です。
一方、ファクタリングの場合、原則として契約に償還請求権を盛り込むことはできません。
償還請求権が付されたファクタリング(ウィズリコースファクタリング)も存在しますが、実態は債権を担保にした融資です。そのため、ウィズリコースファクタリングを提供できるのは、銀行やノンバンクなど貸金業法に基づく登録を受けている業者に限られます。
ファクタリングと債権管理回収会社の違い
債権の買取を行う業者として、債権管理回収会社(サービサー)と呼ばれる業者も存在します。
サービサーは債権管理を専門に行う会社ですので、債権を売却できるという意味でファクタリング会社とサービサーを混同している人も少なくありません。
そして、サービサーは総務大臣の認可が必要な業種ですので、ファクタリングは国の認可の元で行われる業種だと感違いしている人も存在します。
しかしファクタリング会社とサービサーは明確に異なる業種です。
債権管理回収会社とは?
債権管理回収会社のことを一般的にサービサーと言います。
サービサーが買取る債権は支払期日を過ぎた債権である特定金銭債権だけです。
また、業務内容は以下のようになります。
- 借金の取り立て
- 支払い期日を過ぎた特定金銭債権の買い取り
つまり、サービサーに買い取ってもらうことができるのは、支払い期日をすぎた債権だけということになり、期日内の売掛債権はサービサーは買い取りません。
ファクター
一方、ファクタリングの専門業者=ファクターで買い取ってもらうことができるのは、支払期日を過ぎていない健全な売上債権だけになります。
また、ファクタリングは銀行や信用金庫の他、民間の会社も行うことができます。
総務大臣の認可が必要なサービサーとの大きな違いがここです。
また、期日を過ぎていない売上債権しか買い取ってもらうことができないので、ファクタリングでは期日を過ぎて不良債権化した債権を買い取ってもらうことは不可能です。
ファクタリングを規制する法律はない
ファクタリング会社は貸金業者やサービサーとは明確に異なる業種です。
登録が必要で法的な特別な規制を受ける貸金業者などと異なり、ファクタリングは法的な規制がないので、前述したようにファクタリングは自由に業務内容を決めることができるのです。
ファクタリング自体に違法性はない
ファクタリングについては、業務内容が明確に法規制されているわけではなく、行為自体が違法なわけでもありません。
ファクタリングは合法な行為です。
むしろ、法律の空白地帯ということができ、どのような会社もファクタリングに参入できますし、買取条件に関しても自由に決めることができます。
根拠となるのは、民法の売買契約だけ(2社間の場合)ですので、契約内容を説明し、契約通りの手続きを行えば違法性はないことになります。
国の姿勢は曖昧
ファクタリングに関しては、法外なります手数料を請求する悪徳業者が混在し、それが問題になっていることは国も承知しています。
しかし、国はファクタリングで債権を有効活用して欲しいとも考えています。
このように、ファクタリングにはリスクもありますがメリットもあるので、国はあえてファクタリングに対する姿勢を曖昧にしているということもできます。
今後は整備が進む可能性が高い
現状、ファクタリングを規制する法律はありません。しかし、今後整備される可能性が高いことがうかがえる情報を紹介します。
東京都が中小企業者支援の一環として、ファクタリングの適正利用ができるよう、業界団体による自主規制等の取組を支援する事業を開始するとのことです。
参照:東京都産業労働局「売掛債権等を売却し資金化するファクタリング取引に関して自主規制を行う業界団体の設立・運営に係る補助事業者の募集について」
中小企業にとっては重要な資金調達手段であるファクタリングを安全かつ適正に利用できるようにする、という姿勢が表れていると言っても良いでしょう。これを受けた中央省庁や他の自治体の動向も、注意深く見守っていきたいところです。
法規制がないから違法ファクターが紛れ込む
今後整備が進む可能性は高いですが、現状はまだ、ファクタリングに対する法規制はないに等しいです。そのため、違法ファクターが紛れ込みがちなので注意しましょう。
逮捕されるファクターの特徴
ファクターが逮捕にまで至る事例は稀です。しかし、利息制限法・貸金業法・出資法の3つの法律(貸金三法)に違反したと判断された場合は、逮捕される可能性が出てきます。
ここでは、過去の逮捕事例を紹介しましょう。
株式会社東洋商事の事例
東京都渋谷区に事務所を構えていたファクター・東洋商事は2017年1月25日に摘発されました。これに伴い、元経営者の三浦和仁容疑者(36)を含めた関係者8名が、貸金業法違反(無登録営業)の疑いで逮捕されています。
東洋商事およびグループ会社のMINORIは、2社間ファクタリングを装った違法貸付を行っていました。資金繰りが悪化した中小企業に対し総額3億円以上を貸し付け、1億円以上の利益を得ていたとのことです。
違法ファクターの特徴
ファクタリング自体には、何ら違法性はありません。また、ファクタリングを扱う専門業者=ファクターも、関連する法律を守って運営している会社がほとんどでしょう。
しかし、中には法律を守らず、ずさんな運営をしている違法ファクターも存在します。違法ファクターの実態は、無許可で営業している違法貸金業者に近いです。違法ファクターに関わらないためにも、特徴をあらかじめ知っておきましょう。簡単にチェックできる特徴を紹介します。
電話番号が携帯電話
ファクターの公式Webサイトやチラシに掲載されている電話番号が携帯電話のもののみだった場合は、使わないほうが無難です。
貸金業法においては、以下の2点が義務付けられています。
- 貸金業登録を行う際は、必ず固定電話の番号を設置する
- 宣伝広告にはその登録された固定電話の番号のみを掲載する
また、銀行でも法人口座を開設する際は固定電話の番号を登録することが必須となっているのは珍しくありません。
これらの背景を考えると「固定電話の番号があるか」は、社会的に信頼できる会社であるかを推し量る1つのバロメーターと言っても良いでしょう。
ファクタリングの場合、貸金業による規制を受けるわけではありません。そのため、携帯電話番号のみの掲載でも法律上は問題ありませんが、社会的な信用度が低いという意味では警戒すべきでしょう。
ファクタリングの知識があいまい
ファクタリングを使う際は、ファクターの担当者とやり取りをするはずです。担当者のファクタリングの知識があいまいだった場合も、近づかないほうが良いでしょう。違法ファクターの場合、違法な貸付で暴利を得るのが本当の目的であることも少なくありません。
暴利を得るのにファクタリングのきめ細かい知識は必要ないと考えていたら、受け答えもしどろもどろになるでしょう。担当者にファクタリングについて質問しても、しどろもどろになっている場合は怪しんだほうが良さそうです。
契約書の内容が間違いだらけ
一般的に、ファクタリングの契約書には次の9つの項目が盛り込まれています。
- 債権譲渡通知の有無
- 債権譲渡登記の有無
- 償還請求権の有無
- 発生する手数料
- 担保設定の有無
- 報告義務
- 損害賠償・違約金
- 契約の解除
- 契約期間と解約方法
これらの項目のうち、記載されていないものがある契約書を渡された場合は警戒しましょう。疑問点を質問しても適当にかわされたりした場合は「一度持ち帰ります」とでも言ってその場から離れてください。
また、項目自体は盛り込まれているものの内容がでたらめだったり、その他の部分でも間違いが多い契約書も要注意です。会社としての運営体制に問題がある可能性が高く、予期しないトラブルに見舞われるかもしれません。
そもそも契約書を交わさない
もちろん、契約書を渡してこないファクターは問題外です。民法では、口頭でも契約は締結されるとしています(民法第522条)。
そのため、担当者の口頭でのやり取りのみでファクタリングは利用できますが「言った、言わない」でもめるのは明らかです。違法ファクターであれば、証拠が残るのを恐れて敢えて契約書を渡してこないことも考えられます。
契約書の有無をそれとなく聞き、渡そうともしてこない場合は一切かかわらないようにしましょう。
手数料が異様に高い
一般的なファクタリング手数料の相場は以下の通りです。
- 2社間ファクタリングの場合:10%~20%
- 3社間ファクタリングの場合:1%~5%
ファクタリングの手数料については、こちらの記事も参考にしてください。
具体的な手数料は個々のケースによって異なりますが、あまりにこれらの相場から大きくかけ離れている場合は注意しましょう。「なぜ、手数料がこれだけかかるのか」を質問し、回答があいまいだったり、納得がいくものではなかったりした場合は、使わないほうが無難です。
入金が遅い、入金されない
ファクタリングによる売掛債権の現金化の場合、ファクターから入金されるタイミングは、一般的には以下の通りです。
- 2社間ファクタリング:最短1日、平均で2~4日
- 3社間ファクタリング:平均で10~20日
実際は利用するファクターや現金化する時期によっても多少の差はありますが、あまりに遅いようなら怪しんだほうが良いでしょう。もちろん、入金されないのはもってのほかです。
公正証書・連帯保証を要求してくる
本来、ファクタリングは売掛債権の買取です。借金=金銭消費貸借契約ではないので、公正証書を作成したり、連帯保証人を立てたりしなくても利用できます。
しかし、違法ファクターなら公正証書の作成や代表者に連帯保証人となるよう求めてくるかもしれません。公正証書や連帯保証があることを理由にして脅されるなど、トラブルの原因にもなりかねないので、きっぱり断りましょう。
買戻請求権、償還請求権がついてくる
ファクタリング契約を結ぶ際に、買戻請求権や償還請求権に関する条項が盛り込まれている場合は要注意です。買戻請求権とは売掛金が回収できなくなった場合、譲受人が売掛債権を買い戻すように譲渡人に請求できる権利のことを指します。また、償還請求権とは、債権が債務者によって支払われない場合、ファクタリング利用者に償還を求める権利です。
本来、ファクターは売掛金が回収できないリスクも勘案し、手数料を決めて契約に進みます。そのため、買戻請求権や償還請求権に関する条項を契約に盛り込むことは基本的にありません。仮に、これらの条項が盛り込まれている場合は、ファクタリングを装った違法金融業者の可能性が高くなります。
参照:金融庁「(4) 貸金等に関する相談事例等及びアドバイス等」
執拗な取り立てをしてくる
ファクタリングを利用した場合、回収した債権は期日までにファクターに支払う必要があります。延滞したり、支払い自体を拒否したりすると、取り立てられるのは当然の流れです。一般的に取り立ては、次の流れで進みます。
- 債務の支払い状況について調査される
- 任意に支払いを求める
- 支払督促や訴訟を起こす
- 強制執行が行われる
また、ファクターの中には、執拗な取り立てをしてくる会社があるのも実情です。しつこく電話をかけてきたり、事務所に押しかけてきたり、脅迫・嫌がらせに及んだりすることすらあります。
ファクタリングには貸金業法の規制が及びませんが、それでも違法となる取り立て方法が許されるわけではありません。事前に取り立て方法についても確認するとともに、できる限り「貸金業法に準じた取り立て方法を実施している会社」を選ぶようにしましょう。
違法ファクターの見分け方
違法ファクターには関わらない方が無難です。自分で簡単にできる見分け方をいくつか紹介します。
Webサイトを確認する
手っ取り早いのは、ファクターのWebサイトを確認することです。次のいずれかの特徴にあてはまった場合、そのファクターには関わらないほうが良いでしょう。
- 設立年度が浅い(1年以内)
- 本社の住所がバーチャルオフィスになっていたり、虚偽の住所を用いていたりする
- 電話番号の記載がない、あっても携帯電話番号のみ
- 連絡先自体が記載されていない
登記情報や法人番号を確認する
ファクターの登記情報を調べることで、実在する会社かどうかを判断できます。法務局に行き、ファクターの登記簿謄本を取得・閲覧するのが一般的なやり方です。有料ではあるものの、登記情報提供サービスを利用して登記情報を調べることもできます。
参照:登記情報提供サービス
なお、登記情報を見るときは、以下の点に着目してみてください。
- 社名
- 住所
- 資本金
- 設立年度
- 代表取締役、取締役
- 目的
また、法人番号を調べるのも有効です。国税庁が運営している「法人番号公表サイト」を使えば、ファクターの名称から法人番号や本店または主たる事務所の所在地を調べられます。
ネットやSNSを見る
意外と侮れないのが、ネットやSNSの口コミです。あまりに悪い口コミが多い場合は注意しましょう。単なる誹謗中傷のこともありますが、あまりに悪い口コミばかりの場合は「そんなことを書かれてしまうだけの行動」をしているファクターである可能性が高いです。
違法ファクターに関わってしまったら?
万が一、違法ファクターを利用してしまった場合はどうすべきなのかについても触れておきます。
まずは弁護士に相談すること
まずは弁護士に相談しましょう。仮にファクターから執拗な取り立てを受けていたなど、明らかな違法行為が起きていた場合は、告訴を視野に入れて動く必要があります。この場合、弁護士に告訴状、告発状を作成してもらい、警察に被害申告を行うのが通常の流れです。
明らかな違法行為にまで至っていなかったとしても、弁護士が代理人となってファクターと交渉を行ってくれます。精神的なストレスが軽減できるという意味でも、弁護士に相談するのは非常に有効です。
警察への相談は弁護士と一緒に
警察に被害届を出す際も、できれば弁護士と一緒に行きましょう。原則として、警察は提出された被害届を必ず受理しなくてはいけません。しかし、以下のいずれかに当てはまる場合は、被害届が受理されないこともありえます。
- 民事事件として扱うのが相当と判断された
- 犯人の特定が難しい
- 被害が軽く、発生から時間がたっている
逆に、被害届を受理してもらうためには、これらを覆すだけの証拠をそろえるのが重要です。
また、被害届が受理されたとしても、必ず捜査が行われるとは限りません。警察に捜査する義務が発生しない以上、優先順位が低いと判断されれば捜査されないことも考えられます。
一方、告訴状を受理した場合は、告訴調書を作成しないといけないため、必ず捜査が行われる流れです。
何としてもファクターから受けた被害について捜査して欲しい場合は、やはり弁護士に依頼するのが無難でしょう。
安全なファクタリング会社5選
ファクター全体からすれば、きわめて問題のある運営をしている違法ファクターはごくわずかです。安全なファクターを選んで利用すれば問題ありません。そこで、安全かつ信頼して利用できると評判の高いファクターを5社紹介します。
ベストファクター(Bestfactor)
スピーディーかつ柔軟な対応に定評があるファクターです。電話・Web・出張訪問など申込方法も選べるため、近くにファクターの事務所がない地域であっても利用できます。
審査通過率も92.25%と高いので、他のファクターで断られた場合でも一度相談してみましょう。
FPSメディカル
社名に「メディカル」とあるように、診療・介護報酬債権の買取に特化したファクターです。みずほフィナンシャルグループ系の大手総合リース会社、芙蓉リースグループの一員でもあるため、信頼性は抜群でしょう。
参照:事業を通じた社会課題の解決|サステナビリティ|芙蓉総合リース株式会社
OLTA(オルタ)
オンライン完結型のサービスであるため、自宅やオフィスなど、好きな場所から利用できます。スタートアップの支援プログラム「MUFG Digital アクセラレータ」にも採択された実績を持つ会社です(第2期)。
このプログラムは大手金融グループの三菱UFJフィナンシャル・グループが主催しているため、技術力と信頼性においては問題ないでしょう。
参照:MUFG Digitalアクセラレータ|三菱UFJフィナンシャル・グループ
QuQuMo(ククモ)
オンライン完結型のサービスであるため、店舗や事務所に出向く必要がありません。申込から入金まで最速2時間で対応してくれる上に、請求書と銀行通帳の2点だけで利用できるので、非常に便利です。
法人はもちろん、個人事業主でも売掛金さえあれば利用できます。
ウィット(WIT)
中小企業、個人事業主に特化したファクタリング会社です。電話やLINEでの相談に応じてくれるのはもちろん、審査開始から最短2時間で資金調達ができるなど、親切かつスピーディーな対応が受けられます。
開業届を出していない白色申告の個人事業主でも利用できた実績があるなど、柔軟な対応をしてくれるファクターです。
ファクタリングの法律に関するよくある質問
- 電話での対応が悪い業者は悪徳業者と判断してよいですか?
- 悪徳業者とまでは言い切れません。しかし優良業者は顧客対応の社員教育もしっかりと行なっていますので、できれば電話対応がよい業者と取引をした方がよいでしょう。
- 業者が契約時に代金の一部しか支払わない場合は違法ですか?
- 違法の可能性が高いと言えます。ファクタリングの原則は代金の一括払いです。契約時には代金の一部だけ手付金で支払う業者は買取代金全額の回収リスクを負っていませんので、実質的な貸付と同じです。実質的な貸付と同じなのに利息制限法を超える手数料を設定していたら違法の可能性が高いと言えますので、そのような提案をする業者とは取引をすべきではありません。
- ファクタリングで納入企業が違法になるケースはありますか?
- 虚偽申し込み、架空の請求書の売却、売掛債権の代金流用などは刑事罰に問われる可能性が高くなります。
まとめ
ファクタリング自体は違法ではありません。
しかし、ファクタリング業者を装った違法闇金が逮捕されていますので、ファクタリングと言いながら、お金を高金利で貸し付ける業者から絶対に借金をしないようにしましょう。
また、ファクタリングは法律のルールがないからこそ、契約通りであればほとんどの行為に違法性がありません。
だからこそ法外な手数料を設定する悪徳業者は存在します。
ファクタリングは業者選びが非常に重要です。悪徳業者に騙されないように、悪徳業者の共通点をしっかりと理解し、できれば初めて取引をする業者とは相見積もりをとった方がよいでしょう。