ファクタリング自体は何ら違法性のない取引ですが、利用にあたっては注意が必要なのも事実です。

たとえば、手数料や取引の流れをみても、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングではまったく事情が異なります。

その上、ファクタリング業者(ファクター)選びを間違えてしまうと、トラブルのもとになるので注意が必要です。

銀行(銀行法)や消費者金融(貸金業法)のように、登録や許認可が必要なく、特別法もない以上、悪質なファクターも一定数混じっています。

そこで今回の記事では、ファクターの選び方をさまざまな側面から解説します。

この記事を読めば、自社に最適なファクターが選べ、資金調達を迅速かつ安全に行えるようになるはずです。

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2社間と3社間のどちらを使うかまずは考える

ファクタリング説明図

ファクタリングを契約に関与する当事者の数で分けると、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに分類されます。

手数料 資金化までの時間 売掛先の同意
2社間ファクタリング 10%〜20%程度 最短即日 不要
3社間ファクリング 5%〜10%程度 1週間程度 必要

細かい違いはもっとありますが、まずは手数料、資金化までのスピード、取引先の同意の有無の扱いが違う点を押さえましょう。

ファクターを選ぶ時には、以下の3点を意識した上で、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらを使うかを選択してください。

  1. どのくらいの手数料を負担できるか
  2. いつまでに資金が必要か
  3. 売掛先に知られてもよいか

ファクタリング手数料が相場より高くないか確認する

手数料の違い

ファクタリングには手数料が発生します。具体的な手数料は個々の事例によって異なりますが、適法に運営されているファクターであれば、相場から大幅に外れた手数料を提示してくる可能性は低いでしょう。仮に提示してくる場合でも、明確に根拠を説明してくれるはずです。

説明もなく相場から大幅に外れた手数料を提示してくる業者は、違法業者である可能性も否定できません。手数料の相場を知っておくことは、安全かつ効率的にファクタリングを利用する上でも不可欠です。

2社間ファクタリングの手数料相場

2社間ファクタリングの場合、手数料相場は10%〜20%程度です。

2社間ファクタリングでは、本来の売掛金の支払い期日が到来したら、まず取引先から利用者に支払いが行われます。それを受けて利用者がファクターに送金すれば取引が完了です。

しかし、利用者が持ち逃げしたなどのイレギュラーが生じると、最終的にはファクターが損をしてしまいます。

つまり、取引の流れ上、ファクターが利用者から回収できないリスクを負わざるを得ないため、その分3社間ファクタリングと比較すると手数料の相場が高くなっていると考えましょう。

3社間ファクタリングの手数料相場

3社間ファクタリングの手数料相場は5%〜10%程度です。

3社間ファクタリングは売掛先の同意を得て行うファクタリングであり、2社間ファクタリングとは流れがやや異なります。

本来の売掛金期日になると売掛先がファクターへ直接代金を支払うため、利用者が持ち逃げすることはできません。そのため、ファクターが回収できなくなるリスクも2社間ファクタリングに比べると低いです。

負うべきリスクが低い以上、手数料の相場も低くなります。

相場よりあまりに高い場合は再考を

適切に運営されているファクターであれば、相場からあまりに外れた手数料を提示してくる可能性は低いです。

仮に提示してきたとしても「取引先の信用度が低いため」「利用者のリスクが高いため」など、明確な根拠を示してくれます。

逆に、明確な根拠を示さず、強引に契約を進めようとするファクターを使うのは避けたほうが良いでしょう。

資金調達までのタイミングを確認する

必要なタイミングに資金が間に合うか

ファクタリングを利用する企業の多くが、「急いで資金が必要」という理由でファクタリングを利用しています。

ファクタリングは即日資金化することができるため、融資までに最短1週間かかる銀行融資を待っている時間がない時などに活用することができるのです。

しかし、即日資金化することができるファクタリングの形は限られており、ファクタリングの形によっては銀行融資と同じくらいの時間がかかってしまうことがあります。

自社が必要とするタイミングに資金が間に合うかどうかもファクタリング業者選び方として重要なポイントです。

2社間なら即日資金化可能

2社間ファクタリングであれば、申込日当日に資金化することが可能です。

2社間ファクタリングは売掛先の同意が不要であるため、審査さえ完了すれば即日買取に応じてくれるファクターも存在します。

「月末の支払資金がない」「今日中にお金を用意しないと手形が不渡りになってしまう」というような場合には、2社間ファクタリングを選択すべきです。

最短即日資金化に対応しているファクターを選択するようにしましょう。

3社間は1週間程度の時間がかかる

3社間ファクタリングは資金化までに1週間程度かかるため、即日資金化は不可能です。

3社間ファクタリングの利用には、売掛先の同意が欠かせません。

売掛先の同意を得るまでの手続きに1週間程度の時間がかかってしまうものと考えておいた方がよいでしょう。

3社間ファクタリングは手数料が安いですが、その反面、資金化までに時間がかかる点に注意すべきです。

自社の信用力で審査通過の見込みがあるかで選ぶ

「銀行から資金調達することができない」という理由でファクタリングを利用している会社も多数あります。

それ自体は何ら問題ありませんが、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングとでは、審査における自社の信用力の重視度合いが違う点に注意してください。

3社間は自社の信用力はそれほど重視されない

3社間ファクタリングの審査

3社間ファクタリングは2社間ファクタリングに比べると、自社の信用力はそれほど審査されません。

3社間ファクタリングでは売掛先がファクターに対して直接支払いを行うため、2社間のように自社が売掛金代金を使い込んだり持ち逃げするリスクがないためです。

自社の信用力が低く銀行やビジネスローンで借入ができない場合でも、3社間であれば審査に通過して資金調達することができる可能性が高いと言えます。

ただし、自社の信用力が著しく低い場合は、ファクター側の判断で審査に通過できないケースもあるため、注意してください。

2社間は自社の信用力がかなり重視される

2社間ファクタリングの審査

一方、2社間ファクタリングでは自社の信用力も重視されます。

2社間ファクタリングでは、資金が1度自社を経由するので、売掛金代金を自社が使い込んだり、持ち逃げしたりするリスクがあるためです。

自社の業況があまりにも悪く、近い将来資金ショートしそうな場合には、2社間ファクタリングの審査に通過することは難しくなってしまいます。

違法ファクタリング業者を選ばないよう気を付ける

実質的な融資と判断されれば利息制限法が適用される

ファクタリング業者の中には違法業者も相当数混じっています。

違法業者は実質的な貸付であるにも関わらず、「ファクタリング」という名目のもとに法外な手数料を設定しているので注意が必要です。

ファクタリング業者を選ぶ際は、違法業者でないかを慎重に見極めましょう。

ここで、ファクタリングにおける違法業者の見極め方を紹介していきます。

いずれかに該当する業者とは取引しない方が無難です。

償還請求権を付けて契約したがる業者は選ばない

ファクタリングには、基本的に償還請求権が付されません。

償還請求権とは、万が一売掛先が倒産したなどの理由で売掛債権が回収できなかった場合、ファクターが利用者に支払うよう請求できる権利のことを言います。

そして、償還請求権を付したファクタリング契約は、債権の譲渡ではなく売掛債権を担保にした融資とみなされます。

ファクターが貸金業者として登録を済ませているなら問題ありませんが、済ませていないなら無登録で貸金業を営んだことになるため違法です。

ファクターに貸金業者としての登録の実態がないにも関わらず、償還請求権を付した形での契約を打診された場合は断りましょう。

実質的な貸付とみなされる契約を結ぼうとする業者も選ばない

償還請求権があるということは、ファクターが債権の保全を図っているということです。

つまり、償還請求権ありのファクタリングは実質的な貸付と考えましょう。

この他にも実質的な貸付を行いながらも高額な手数料を設定している業者が存在するので気を付けてください。

実質的な貸付と判断されるケースの具体例を挙げてみました。

ケース1.代金全額を譲渡時に支払わない

債権を譲渡した時には内金として債権金額の一部しか支払わずに、残金は売掛債権回収後に支払う契約もファクターが売掛債権の回収リスクを負っているとは言えないため、実質的な貸付と同じです。

ケース2.売掛債権の一部しか買取に応じない

売掛債権の一部しか買い取らないというのもファクターが売掛債権の回収リスクを背負っているとは言えないので、実質的には貸付になります。

実質的に貸付であるにも関わらず、高額な手数料を設定している業者は違法業者です。

そもそもファクタリング自体が、ファクターが売掛債権を買い取り、買取時には売掛債権の回収リスクも買い取るという仕組みになっています。

だからこそ、リスクプレミアムとして高額な手数料を設定することができるのです。

回収リスクがないのであれば、リスクプレミアムも必要ありません。

債権の保全を図っているにも関わらず高額な手数料を提示してくる業者とは取引をしないようにしましょう。

運営に関し不審な点がある業者は使わない

2022年10月現在、ファクタリングに関しては銀行(銀行法)や消費者金融(貸金業法)のように、特別法がありません。

登録や許認可も必要がないため、悪質な業者が混じりがちなのも実情です。

トラブルに巻き込まれないためにも、社会通念上、運営面で不審な点があるファクターは使わないようにしましょう。

Webサイトを見ても概要がわからない業者はNG

Webサイトに会社概要が記載されていなかったり、記載されていても情報が不十分だったりするファクターは避けてください。

トラブルが起きた場合に問い合わせをしようとしても、連絡がつかず自身が損失を被る恐れがあります。

最低限以下の項目については記載があるか確認しましょう。

いくつかチェックポイントを挙げるので、参考にしてください。

  • 会社名
  • 所在地
  • 電話番号、ファックス
  • 問い合わせ用メールアドレス
  • WebサイトURL
  • 代表者名
  • 事業内容
  • 設立年月

また、記載されている内容に問題がないかも重要です。

特に、所在地と電話番号には気を付けてください。

実在しない住所を所在地として書いていたり、携帯電話番号を使っていたりすることもあり得ます。

ファクターは貸金業法による規制を受けないので、事務所の電話番号として携帯電話番号を使っても(法律上は)問題ありません。

しかし、会社としての信用度を担保する意味では、固定電話のほうが望ましいです。

契約書を渡してこない業者は論外

適切に運営されているファクターであれば、契約にあたっては契約書の取り交わしを行うはずです。

事前に文面を見せ、問題がないか確認するよう促してもくれるでしょう。

しかし、違法性が疑われる取引をしているファクターの場合、契約書を渡してこない可能性は十分にあります。

何らかのトラブルが起きた際、相手方に証拠として突き付けられるのを避けるためです。

「契約書があるはずですが?」と聞いてみればしぶしぶ渡してくることもありえますが、内容が不正確な可能性もあります。

不信感がぬぐえない場合は「今日のところは一度失礼します」と席を外してもかまいません。

担当者の対応に問題がある業者もおすすめしない

担当者に対し取引に関する質問をしたとしても返答が不明瞭など、対応に問題があるファクターも避けたほうが無難です。

違法な取引をしていることが発覚しないように言い逃れをしている可能性もあります。

もちろん、キャリアの浅い社員が担当者になった場合、経験の浅さや緊張からしどろもどろになってもおかしくありません。

それでも、キャリアの長い社員にその場を代わってもらって説明を進めるなどの対応はできるはずです。

担当者からの説明が不明瞭で分かりづらい場合は「どなたか詳しい方を呼んでいただけますか?」と聞いてみましょう。

何らリアクションがないなら、そのファクターを使うのはおすすめしません。

悪い口コミが多すぎる業者は避ける

Web上に悪い口コミが多く書き込まれているファクターも避けたほうが無難です。

Web上の口コミは真偽のほどを確かめようがない以上、すべてをうのみにする必要はありません。

しかし、数件程度ならともかく、数十件も散見されるようなら、運営に著しい問題がある可能性は否定できないでしょう。

信頼のおけるファクタリング会社18選

ファクタリングに関しては、東京都が業界における自主規制等の取り組みを支援する事業の開始をアナウンスするなど、安全に利用できるための取り組みが始まっています。

しかし、現状は特別法が存在せず、登録や許認可も必要がないため、ファクターも玉石混合なのが実情です。

ファクターを装う違法業者や、経営・運営状況に問題があるファクターと契約しないよう気をつけましょう。

ファクターを選ぶ際は、以下の点に着目してみてください。

  • 大手金融機関や上場企業のグループ企業である
  • 大手金融機関や上場企業から出資を受けている
  • 警察OBを顧問に迎えるなど、詐欺行為の撲滅のための強力な取り組みをしている
  • 経営革新等支援機関として認定を受けている
  • 運営歴が長く、取引実績も豊富である
  • 「フリーランス、個人事業主でも使いやすい」「数億円の調達も可能」など特色がある

これらの基準から、信頼できるファクターとして以下の18社を紹介します。

  1. OLTA(オルタ)
  2. 日本中小企業金融サポート機構
  3. トップ・マネジメント
  4. ベストファクター
  5. labol(ラボル)
  6. QuQuMo
  7. ビートレーディング
  8. ウィット
  9. PayToday
  10. アクセルファクター
  11. トラペイ
  12. ペイトナー ファクタリング
  13. フリーナンス即日払い
  14. マネーフォワードアーリーペイメント
  15. 入金QUICK
  16. SHIKIN+[資金プラス]
  17. anewクラウドファクタリング
  18. アイフルビジネスファイナンス

1.OLTA(オルタ)

運営会社名 OLTA株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 一律の制限なし
手数料 2.0%~9.0%

OLTA(オルタ)はOLTA株式会社が運営するファクタリングサービスです。

大手金融グループの三菱UFJフィナンシャル・グループによるスタートアップ支援プログラム「MUFG Digital アクセラレータ」に採択された実績を持ち、国内でも有数の金融機関がパートナー企業として名を連ねています。

静岡銀行などの地方銀行とも、ファクタリング事業の共同提供を行うなど、他社との協業も盛んです。

OLTAは完全オンラインのサービスであるため、利用にあたって面談は必要ありません。

必要に応じてヒアリングが行われることはありますが、自宅や事務所で対応すれば問題ないはずです。

最短即日で現金化が可能である上に、個人事業主であっても問題なく利用できます。

2.日本中小企業金融サポート機構

運営会社名 一般社団法人日本中小企業金融サポート機構
契約方法 2社間ファクタリング
3社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 一律の制限なし
手数料 審査結果によって異なるため要確認

日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人として運営されている珍しいファクターです。

関東財務局長および関東経済産業局長から経営革新等支援機関としての認定を受けており、ファクタリングにとどまらず、中小企業をサポートするための幅広いサービスを提供しています。

経営や資金繰りに関する相談も受け付けているため、悩みがある場合は一度相談する価値がありそうです。

3.トップ・マネジメント

運営会社名 株式会社トップ・マネジメント
契約方法 2社間ファクタリング
3社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 一律の制限なし
手数料 2社間ファクタリング:3.5%~12.5%
3社間ファクタリング:3.5%~12.5%

トップ・マネジメントは東京都千代田区に本社を構えるファクターです。

警察庁OBを顧問に迎えたり、顧客情報等の機密情報を国際規格のISO27001(情報セキュリティシステム)で保存したりなど、安心してファクタリングを利用できるための取り組みを精力的に行っています。

公式Webサイトもスタッフ紹介や動画講座などのコンテンツが充実しているため、得体の知れない会社という印象はありません。

「ファクタリングは怖いのでは?」と思っている場合でも、抵抗がなく使えるファクターの1つです。

4.ベストファクター

運営会社名 株式会社アレシア
契約方法 2社間ファクタリング
3社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 30万円~
手数料 2.0%~

ベストファクターは、東京都新宿区に本店を構えるファクターです。

公式Webサイトによれば、平均買取率は89.7%、即日振込実行率は63.6%(いずれも2022年9月実績)となっています。

柔軟に審査に応じてくれ、しかも申込をした日に資金調達できるケースも多いファクターと言えるでしょう。

また、ベストファクターの特徴として、顧客に向けて財務コンサルティングを行っていることが挙げられます。

ファクタリングを利用しているなら、無料で受けられるので相談してみましょう。

5.labol(ラボル)

運営会社名 株式会社ラボル
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短60分
調達額 1万円~
手数料 一律10%

ラボルは、個人事業主や小規模事業者向けのファクタリング会社です。

東証プライム上場のインターネットマーケティング会社・セレスの100%子会社であるため、社会的な信頼性も申し分ありません。

手数料は一律10%、最短60分で資金調達など、あまりファクタリングを使いなれていない人でも使いやすい設計になっています。

免許証などの本人確認書類、請求書、取引を示すエビデンス(取引先とのメール等)があれば申込可能です。

手続きもオンラインで完結するため「どうしても今日中に資金調達したい」場合にも重宝します。

6.QuQuMo

運営会社名 株式会社アクティブサポート
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短2時間
調達額 一律の制限なし
手数料 1%~

QuQuMoは株式会社アクティブサポートが運営するファクタリングサービスです。手数料は1%からと、ファクタリング業界の中でもかなり低水準を誇ります。

また、手続きはオンライン完結であるため、担当者との面談をする必要もありません。ただし、電話によるヒアリングが行われることもあります。

申込から見積もり、契約・送金までの流れが最短2時間で完了するため、その日のうちに資金調達することも十分可能です。

使い方がわからなかったり、ファクタリングの利用自体に不安を覚えたりしているなら、まずはサポート窓口(0120-670-680、10時~17時)に相談してみましょう。

7.ビートレーディング

運営会社名 株式会社ビートレーディング
契約方法 2社間ファクタリング
3社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短5時間
調達額 一律の制限なし
※これまでの実績は3万円~7億円
手数料 2社間ファクタリング:4%~12%
3社間ファクタリング:2%~9%

ビートレーディングは独立系のファクタリング会社で、2012年から営業を開始しています。2022年3月時点での累計買取額は900億円に達している、豊富な実績を有する会社です。

ビートレーディングでは、2社間ファクタリングだけでなく、3社間ファクタリングも手掛けています。取引先の理解が得られそうなら、手数料を節約できる手段として使うのも1つの方法でしょう。

なお、審査にあたって必要な資料は債権に関する資料(請求書、注文書等)、通帳のコピー(2か月分)の2点のみです。色々な書類を集める手間はいらないので、使いたいときにすぐに利用できます。

8.ウィット

運営会社名 株式会社ウイット
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短2時間
調達額 500万円まで
手数料 要確認

株式会社ウィットは、東京都品川区に本社を構えるファクタリング会社です。500万円以下の小口専門のファクタリング会社として運営されており、買取実績は公式Webサイトによれば95%に達するとのことです。

また、コンサルティング事業にも力を入れているため、以下のような悩みがあれば相談してみましょう。

  • 経営状況に不安、不満を抱えている
  • 資金調達のやり方がわからない
  • 事業承継をしたいが資金が足りない
  • 中長期の経営計画に課題、問題がある

9.PayToday

運営会社名 Dual Life Partners株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短30分
調達額 一律の制限なし
手数料 1.0%~9.5%

PayTodayはDual Life Partners株式会社が運営するファクタリングサービスです。名前の通り、最短30分というスピードで即日の資金調達も可能となっています。調達額にも一律の制限がないため、少ない金額であってもまずは相談してみましょう。

なお、手続きはオンラインで完結するため、担当者との面談を行う必要はありません。

ただし、オンラインでのやり取りに不安がある場合は、別途対面での対応もしてもらえます。出張費実費と事務手数料(3万円)が必要ですが、しっかり相談して申込をしたい場合は一考の価値ありです。

10.アクセルファクター

運営会社名 株式会社アクセルファクター
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 一律の制限なし
手数料 2.0%~※実際の手数料は審査により決定

アクセルファクターは東京都新宿区に本社を構えるファクタリング会社です。

東京以外にも仙台、名古屋、大阪に営業所があります。

アクセルファクターの特色として、可能な限り柔軟な審査を心掛けていることが挙げられます。

通帳の原本が用意できないなど、他のファクタリング会社では利用を断られてもおかしくないケースでも、資金調達に成功している例があるくらいです。

従来は来店を前提とした対面型取引を行っていましたが、現在はオンラインにも対応しているため、日本全国から利用できます。

11.トラペイ

運営会社名 株式会社TrustGateway
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 要相談
手数料 2.0%~

トラペイは、株式会社Trust Gatewayが運営するファクタリングサービスです。本社は福岡にありますが、オンライン完結のため日本全国どこからでも利用できます。公式Webサイトによれば、海外からの利用であっても相談に応じてくれるとのことです。

手続きは所定のフォームもしくは電話連絡をし、必要書類を送付すれば完了します。以下の4点が必要です。

  • 本人確認書類
  • 請求書
  • 直近7ヶ月分の入出金明細
  • 昨年度の決算書

12.ペイトナー ファクタリング

運営会社名 ペイトナー株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短10分
調達額 25万円~100万円
手数料 10.0%

ペイトナーファクタリングは、ペイトナー株式会社が運営するファクタリングサービスです。

AIによる審査を行うため、メールや電話でのやり取りをする必要はありません。営業時間内(平日10時~18時)であれば、最短10分で審査結果がメールにより回答され、入金も同時に行われます。

特筆すべき点は、取引先が個人事業主だったとしても利用できることです。一般的なファクタリングでは、取引先が個人事業主の場合は利用できないケースが多いので、個人事業主との取引がある場合は重宝します。

ただし、調達可能額の上限が100万円までである点には注意が必要です。買取額は100万円までとなっているので、小口の売掛債権を保有している中小事業や個人事業主向けのファクタリング会社だと言えるでしょう。

13.フリーナンス即日払い

運営会社名 GMOクリエイターズネットワーク株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
入金スピード 最短即日
調達額 要確認
手数料 3.0%~10.0%

フリーナンス即日払いは、GMOクリエイターズネットワーク株式会社が提供するファクタリングサービスです。賠償責任保険「あんしん補償」を中心とするフリーランス特化型金融支援サービスの一環として設けられています。

一般的なファクタリングとは違い、取引先にフリーナンス口座(専用口座)を記載した請求書を送付した上で即日払いを申請する方法で進められるのが大きな特徴です。

なお、運営会社のGMOクリエイターズネットワーク株式会社は、東証プライム上場のインターネット企業・GMOインターネットグループに属しています。

14.マネーフォワードアーリーペイメント

運営会社名 マネーフォワードケッサイ株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 不可
入金スピード 最短2営業日
調達額 50万円~数億円
手数料 1.0%~

マネーフォワードアーリーペイメントは、マネーフォワードケッサイ株式会社が運営するファクタリングサービスです。東証プライム上場のフィンテック企業・マネーフォワードのグループに属しています。

法人に特化したサービスであり、数億円の調達も可能です。手数料も1.0%~10.0%と業界最安水準となっています。手続きは原則オンラインで完了するため、地方に住んでいるなどの理由で対面での面談が難しい場合でも問題なく使えるのも強みです。

15.入金QUICK

運営会社名 SBIビジネス・ソリューションズ株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
※請求書管理システム「請求QUICK」を
使用中の業歴1年以上の法人であることが条件
個人利用 不可
入金スピード 最短2営業日
調達額 30万円~
手数料 0.5%~4.0%

入金QUICKは、SBIビジネス・ソリューションズ株式会社が運営するファクタリングサービスです。名前の通り、SBI証券や新生銀行、住信SBI銀行を中心とするSBIグループに属しています。手数料は0.5%~4.0%と比較的リーズナブルです。

一点注意したいのは、以下の2点を満たさないとサービスが利用できないことでしょう。

  • 業歴1年以上の法人である
  • クラウド型請求書発行システム「請求QUICK」を使っている

請求書の電子化も含めて業務を見直す予定があるなら、選択肢の1つに加える価値はありそうです。

16.SHIKIN+[資金プラス]

運営会社名 株式会社Biz Forward
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 不可
入金スピード 最短2営業日程度
調達額 数万円~数億円
手数料 1%~10%

SHIKIN+[資金プラス]は、株式会社Biz Forwardが運営する法人向けのファクタリングサービスです。株式会社Biz Forwardは家計簿アプリを主力とするフィンテック企業のマネーフォワードと三菱UFJ銀行の合弁会社なので、信頼性は十分でしょう。

2社間ファクタリングの形態をとっているため、登記や取引先への通知は必要ありません。

申込から資料提出、その後のやり取りもオンラインで完結する上に、最短2営業日程度で資金調達が可能です。

17.anewクラウドファクタリング

運営会社名 anew合同会社
契約方法 2社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 不可
入金スピード 最短即日
調達額 要相談
手数料 2%~9%

anewクラウドファクタリングは、新生銀行とOLTA株式会社が共同で運営するファクタリングサービスです。OLTA株式会社の主力サービスであるOLTAは個人事業主でも利用できますが、こちらは法人に特化しています。

AI審査を行うため手数料は2%~9%と低く抑えられている上に、オンライン完結なので面談もいりません。見積もり結果も24時間以内で回答されるため、急に資金が必要になった場合でも有効活用できます。

なお、申込に当たっては決算書が必須ですが、設立したばかりの場合は以下の書類で代替可能です。

法人設立の場合 試算表(貸借対照表・損益計算書)
法人名義口座の4カ月分の入出金明細
法人成りの場合 試算表(貸借対照表・損益計算書)法人名義口座または法人+個人事業主で通算して4カ月分の入出金明細

18.アイフルビジネスファイナンス

運営会社名 アイフルビジネスファイナンス株式会社
契約方法 2社間ファクタリング
3社間ファクタリング
法人利用 可能
個人利用 可能
※ただし、買取可能金額に制限有
入金スピード 最短即日
調達額 10万円~
手数料 2%~

アイフルビジネスファイナンスは、名前からもわかるように、大手消費者金融・アイフル(東証プライム上場企業)のグループ会社です。個人事業主でも利用できる上に、手数料は2%からと低めの水準に設定されています。

電話(0120-888-275)またはWebページから申込が可能です。来店する必要もないため、日本全国どこからでも利用できます。

また、同社は独自の審査基準を用いています。赤字決算・債務超過・銀行リスケ中・開業1年未満・税金未納有など他のファクタリング会社では断られるケースでも柔軟に対応してくれるので、一度相談してみましょう。

不安な場合には複数業者からの見積もりを

⑤悪徳業者に引っかかるリスク

悪徳業者を判別するためには、複数の業者から見積もりを取るのがベストです。

ファクタリングの手数料はリスクプレミアムとして設定されるので、優良業者はリスクが低い売掛債権のファクタリングには低い手数料を設定します。

一方、悪徳業者はリスク以上の手数料を設定するので、リスクの低い優良業者の債権でも高い手数料を設定します。

複数の業者から見積もりを取ることによって、リスク以上の高額手数料を設定している悪徳業者を炙り出すことができます

ファクタリングは登録も許認可も必要ない業種であるため、悪徳業者を見極めるための客観的なベンチマークがありません。

そのため、名前の聞いたことがない初めて取引する業者と契約する前に、複数の業者から見積もりを取った方がよいでしょう。

ファクタリング業者の選び方に関するよくある質問

個人事業主は2社間ファクタリングで即日資金調達できますか?
個人事業主は2社間ファクタリングを基本的に利用できません。法人しか債権譲渡登記を行うことができないためです。ファクターによっては個人事業主への取り扱いを行なっている場合もあるので、個人事業主でファクタリングを利用したい人はまずはファクターへ相談するようにしましょう。
ホームページに「貸付ではないので利息は一切かからない」という記載を見つけました。費用がかからないファクタリングは存在するのでしょうか?
ファクタリングには絶対に手数料がかかります。貸付ではないので利息はかかりませんが手数料はかかります。「利息はかからない」と表記している業者は、顧客を誤認させるために意図的に悪意ある表記をしている可能性がありますので、このような業者とは取引をしない方がよいでしょう。
闇金がファクターを装っていることはありますか?
闇金がファクターを装うケースは多々あります。闇金はファクタリングを利用するお金に困った人を狙っていますので、取引の前には絶対に借入なのか、ファクタリングなのかということを明確にしておくようにしましょう。

まとめ

ファクタリング業者の選び方は、自社がどのような形で資金調達したいかによって異なります。

早期に資金化したいとか、売掛先に秘密にしたいのであれば2社間、審査に自信がなく、手数料を低く抑えたいのであれば3社間などというように、ニーズに応じて最適なファクターを選びましょう

また、ファクタリング業者の中には実質的な貸付を行う業者や、リスクプレミアム以上の法外な手数料を設定する悪徳業者も相当数混じっていますので、このような業者を選んではなりません。

優良なファクターを選びたいのであれば、複数業者から見積もりを取り、手数料が異常に高い業者とは取引をしないようにしましょう