ファクタリングは銀行や消費者金融のように、業務内容を詳細に取り決めた法律や、国や都道府県への登録や許認可などが必要ない業種です。

どんな業者でもファクタリング業を営むことができるので、納入企業にとっては選択肢が多いというメリットがありますが、残念なことにその分だけ違法・悪徳業者の数が多いというのも事実です。

優良企業とファクタリングを行えば、企業の資金繰りには大きく寄与するものですが、違法・悪徳業者と取引してしまうと金銭的に大きな損失を被ることになってしまうので、ファクタリングの際には業者の見極めが非常に重要になります。

今回は、違法・悪徳業者を見極めるための10のポイントを紹介します。

どの方法も簡単に実践することができるものばかりですので、業者を見極める方法を身につけ、優良業者とファクタリングを有効活用することができるようになりましょう。

 

 

ファクタリングは合法な取引

ファクタリングは金融機関のように登録等が不要であることから参入障壁がなく、違法・悪徳業者が相当数混じっているのが実情です。

しかし、結論からいうと、ファクタリングは違法ではありません

ファクタリングは、2社間か3社間かによって準拠法が異なるため、それぞれ詳しくみていきましょう。

3社間ファクタリングが違法ではない法的根拠

そもそもファクタリングとは「依頼人が保有する売掛債権をファクタリング会社へ譲渡(売却)し、譲渡益を得る」が原則の取引です。

そして、民法第466条において売掛債権は譲渡可能であると明記されています。

第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。(後略)

また、自由に売買ができるという法的根拠の裏をかき、1つの売掛債権を複数業者に同時に買い取ってもらう「二重取引」が行われることを防がなければなりません。

そこで、民法第467条「債権の譲渡の対抗要件」に則り、取引先へ承諾を得ることで第3者への対抗権を獲得しています。

第四百六十七条 債権の譲渡(現に発生していない債権の譲渡を含む。)は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

したがって、3社間ファクタリングは民法第466条と民法第467条に則った合法な取引であることがわかります。

2社間ファクタリングが違法ではない法的根拠

2社間ファクタリングは、取引先への承諾を不要とする売掛債権の売買取引です。

そして、2社間ファクタリングには民法第555条「売買契約」が適用されるといえます。

第五百五十五条 売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

売掛債権は、民法第466条によって自由に売買ができる性質を持っていることがわかっています。

つまり、2社間ファクタリングは「自由に売買できる売掛債権を、日常的な買い物同様に売買取引をしている」といえるのです。

したがって、2社間ファクタリングも民法第466条と民法第555条に則った合法な取引であることがわかります。

給与ファクタリングは違法

同じ「ファクタリング」の言葉が付いていても、給与ファクタリングは違法です。

給与ファクタリングとは、事業者ではない個人に対し、給与を売掛債権に見立ててファクタリングを行なう、給与の前借りに近いサービスです。

給与ファクタリングが違法である根拠には「取引対象が給与」であることがあげられます。

本来、給与は労働基準法第24条において、以下のように定められています。

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。

つまり、3社間ファクタリングの仕組みのように、業者が給与を買い取っても、給与を本人以外の人物が受け取ることはできません。

また、金融庁は給与ファクタリングを債権譲渡ではなく「貸金業」であると明言しています。

そもそもファクタリング会社は貸金業はできないため、違法な業者が合法らしく見せるためにファクタリングの文言を使って「給与ファクタリング」としているケースが非常に多いのです。

違法・悪徳業者と取引をすると、高額な手数料を請求されたり悪質な取り立てを受けたりと大きなリスクを背負います。

給与ファクタリングを謳っている業者とは、取引をしないようにしてください。

違法・悪徳業者の手口

違法・悪徳業者の手口

「ファクタリングには違法・悪徳業者が多い」と一口に言いますが、実際には違法・悪徳業者がどのような行為を行い、自社にはどのような損害があるのか理解している人はそれほど多くありません。

違法・悪徳業者はどのような手口で違法行為を行なっているのか、まずは詳しく理解しておきましょう。

手数料が回収リスクよりも高い

ファクタリングはノンリコースつまり「売掛先の倒産などによって売掛債権がデフォルトした場合の損失を納入企業が負担しない」というのが原則です。

つまり、ファクターは売掛債権がデフォルトした場合のリスクを背負わなければなりません。

ファクタリングの手数料は「売掛債権の回収リスクをファクターが背負うことに対するリスクプレミアム」として設定されます。

そのため、リスクの低い売掛債権に高い手数料を設定することはできません。

違法・悪徳業者は売掛債権のリスクよりも高額な手数料を設定するため、悪徳業者と取引をしてしまったら、自社が相場よりも高額な手数料を負担させられることになり、収益を大きく圧迫することになってしまいます。

なお、手数料の相場は2社間と3社間によって異なり、以下のようになっています。

  • 2社間ファクタリング:10%〜20%程度
  • 3社間ファクタリング:5%〜10%程度

売掛先の同意が必要になる3社間ファクタリングには、違法・悪徳業者はそれほど多く存在しません。

しかし、自社とファクターだけで取引ができる2社間ファクタリングには違法・悪徳業者が混じっています。

違法・悪徳業者は、リスクの低い大手企業の債権であるにも関わらず30%以上の手数料を設定することもあります。

ファクタリングを偽装して貸付を行い返済を迫る

ファクタリングという名目で顧客に近づき、申込手続の中で融資を勧めて貸付を行う業者も存在します。

ファクタリングは資金繰りに困窮している企業が行う行為ですので、違法・悪徳な業者にとっても格好のターゲットです。

「ファクタリングは合法だから安心」と思っていても、結果的に違法金利で貸付が行われ、法外な利息を支払わなければならないケースもあります。

違法な貸付業者からお金を借りてしまった後はご存知の通り、家族や取引先まで巻き込んだ督促が行われます。

ファクタリングをする前には、貸付なのか、売掛債権の売却なのかを明確にしておき、貸付であるのであれば以下の利息制限法の上限金利を超える金利を提示する業者とは絶対に取引をしてはなりません

  • 10万円未満:20.0%
  • 10万円以上100万円未満:18.0%
  • 100万円以上:15.0%

上記金利を超えて貸付を行う業者は全て違法な貸付業者です。

違法な貸付業者からお金を借りることが怖いのは、利息負担ではなく取り立ててです。

返済ができないと昼夜を問わない取り立て電話や、勤務先への電話、自宅前への張り紙など、悪質なありとあらゆる取り立てが行われ精神的に追い詰められます。

また、違法な貸付業者は決して完済させてくれません。カモに利息を払わせ続けることが目的だからです。

「少しくらい金利が高くてもいいや」程度の気持ちでお金を借りることは絶対にしてはいけません。

一括で買取代金を払わない

違法・悪徳業者の中には売掛債権を売却した際に一括で代金を支払わない(回収できない場合は支払わない)業者も存在します。

売却時には売掛債権代金の一部だけを内金として支払い、残金は売掛債権回収後に支払うというものです。

そもそもファクタリングは売掛債権の入金を待っている時間がないからこそ手数料を支払って行うもので、代金を一括で払わないのであればファクタリングの意味はありません

このような違法・悪徳業者に引っかかってしまうと、ファクタリングをしたにも関わらず、資金繰りを安定させることはできません。

また、「回収できない場合には残金を支払わない」という条件がついていることによって、ファクターが売掛債権の回収リスクを負っていないため、実際には貸付と同じです。

このような契約で利息制限法の上限金利を超える手数料が設定されていたら、違法金利を払わされていることにもなります。

買戻請求特約がついている

買戻請求特約とは「売掛債権がデフォルトした場合には、自社がその債権を買い戻さなければならない」というものです。

つまり、デフォルトした場合のリスクは自社が背負うことになります。

これもファクターが回収リスクを負っているわけではないので実質的な貸付になります。

実質的には貸付であるにも関わらず、利息制限法の上限金を超える手数料を設定していることは違法な貸付業者と同じです。

このような業者と取引をしてしまうと、自社が高額な売掛債権代金を用意しなければならず、場合によっては資金ショートによって倒産してしまう可能性もあります。

 

 

違法・悪徳業者を見極める10のポイント

違法・悪徳業者を見極める10のポイント

違法・悪徳業者は比較的簡単なポイントで見極めることができます。

違法・悪徳業者である可能性が高い10のポイントは以下のようなものがあります。

  1. 固定電話は持っているか
  2. 消費税などの諸費用がかかっていないか
  3. 手数料は相場の範囲内か
  4. 契約書を作成したか
  5. 入金先の口座はファクター名義か
  6. 担保を要求されていないか
  7. 融資を勧められていないか
  8. 入金期日は売掛金期日以後か
  9. 債権全額を買い取っているか
  10. 保証人を要求されていないか

簡単に見極めることができるものばかりですので、どれか1つでも該当したら取引をしない方が無難です。

それぞれのポイントの見極め方と詳しく解説していきます。

①固定電話は持っているか

違法・悪徳業者は固定電話を持たずに、連絡先が携帯電話だけというケースが非常に多くなっています。

警察の捜査から逃れるために、住所を特定される可能性が高い固定電話を持たないのです。

そのため、違法・悪徳業者はオフィスも持っていないので、オフィスでの面談審査もありません。

連絡先が携帯電話で、面談なしで買取可能という業者は違法・悪徳業者の可能性が高いので、取引はしない方が無難です。

②消費税などの諸費用がかかっていないか

違法・悪徳業者は手数料の他にも様々な費用を請求します。

しかし、ファクタリングには基本的には手数料以外の費用はかからないため、諸費用の数が多い業者とは取引をしないほうがいいと考えた方がよいでしょう。

特に分かりやすいのが消費税です。

違法・悪徳業者は「消費税」という名目で、数万円程度を要求しますが、ファクタリングは非課税取引なので消費税は発生しません

そのため、消費税を設定している業者は違法・悪徳業者か、ファクタリング業務に精通していない信頼できない業者だと断定して間違いありません。

いずれにせよ、このような業者とは取引をしない方が安心です。

③手数料は相場の範囲内か

違法・悪徳業者は高額な手数料を取ることを目的としています。

そのため、手数料が相場の範囲内かどうかも重要です。

前述した相場の範囲内であることはもちろん、売掛先が上場企業や官公庁であるにも関わらず、20%程度の手数料が提示された場合にも違法・悪徳業者を疑った方がよいかもしれません。

手数料が適正なものかどうか知るためには、複数の業者から見積もりを取るのが最も確実です。

手数料が上記の相場を超えたら、他の業者から見積もりを取るようにしましょう。

④契約書を作成したか

違法・悪徳業者は契約書を作成しないことが一般的です。

違法・悪徳業者は後から様々な費用を要求したり、法外な手数料設定の証拠を残さないためにあえて契約書を作成していません。

ファクタリングは消費者金融における貸金業法のように、業務の詳細が法律によって定められていない業種です。

当事者間の契約次第で取引の内容は大きく左右されるため、契約書を締結したかどうかは非常に重要です。

ファクタリングなのに契約書がないということは、その業者との取引内容の根拠となるものが何もないということになってしまいます。

契約書を作成しない場合は違法・悪徳業者の可能性が非常に高いと言えますので、くれぐれも契約書の作成がない業者とは取引をしないようにしてください。

⑤入金先の口座はファクター名義か

違法・悪徳業者は業者名での口座を持っていない場合があります。

業者名の口座を持ってしまったら、違法取引を行なった時に足がつくのが早いためで、これは違法な貸付業者と同じ手法です。

ファクタリング業者名義で口座を持っていないため、個人名の口座に売掛債権金額を振り込ませることが多く、入金先口座名義がファクター名義でなく個人名であることも少なくありません。

このような業者は限りなく違法・悪徳業者の可能性があります。

しっかりとした法人であれば、会計処理のために法人名義の口座に振り込ませた方が利便性が高いため、わざわざファクター名義ではない口座に振り込ませるということは何かしらの後ろめたい理由があるのです。

入金口座がファクターとは異なる名義である業者とも取引はしない方がよいでしょう。

⑥担保を要求されていないか

違法・悪徳業者の中には担保を要求する場合があります。

担保は、もしも売掛債権がデフォルトした場合に活用されるものですので、担保を要求する時点で、ファクターが売掛債権の回収リスクを負っているとは言えません。

つまり、実質的な貸付と同じです。

繰り返しになりますが、ファクタリングはファクターが売掛債権の回収リスクを負うために、リスクプレミアムとして手数料を設定しています。

回収リスクを担保によって保全しているにも関わらず、ファクタリングと称して高額な手数料を設定していることには何も合理性がありません。

このような業者とは取引してはなりません。

⑦融資を勧められていないか

ファクタリング業者の中には、違法な貸付業者が混じっていることもあります。

上記の利息制限法の上限金利を優に超える高金利を設定し、延々と利息を払わせ続けることが目的です。

ファクタリングを申し込む業者の中には資金繰りに困窮してファクタリングを希望する業者も多いため、このような業者は違法な貸付業者にとって格好のカモになります。

「金貸し」と名乗って近づけば警戒されますが、「ファクタリング」と偽装して近くことで相手は油断するため、最初はファクタリングの話から入り「当社は〇〇という条件で融資も行っております」と融資の話を持ちかけるのです。

このようにして、最初はファクタリング業者を装っておきながら、途中から融資の話を持ち出している業者は、ファクタリング業者を装っている違法な貸付業者である可能性が高いと言えます。

絶対に取引をしてはなりません。

⑧入金期日は売掛金期日以後か

2社間ファクタリングにおいては、売掛先から売掛金期日に自社へ入金があり、自社がファクターに対して支払いを行うという流れになります。

このため、2社間ファクタリングではファクターへの入金期日は絶対に売掛金の支払い期日と同日かそれ以後になります。

しかし、違法ファクタリング業者は、入金期日を売掛金支払期日以前に設定することがあります。

これでは、期日前にファクタリングした意味がありませんし、そもそも売掛債権はファクターのものであるため、ファクターは売掛金期日以前にお金を受け取る権利はないはずです。

このようなファクタリングは、ファクタリングの原理原則を外れてるということができます。

やはり違法・悪徳業者の可能性が高いので取引してはなりません。

⑨債権全額を買い取っているか

違法・悪徳業者は売掛債権のうち一部だけしか買い取らない場合があります。

これは自社にはメリットがありません。

なぜなら、1つの売掛債権は分割できないからです。

例えばA社に対する売掛債権300万円をファクタリングしようとしたときに、業者から100万円分だけ買い取ると言われたとしましょう。

売掛債権は分割できないので、業者は300万円の売掛債権を100万円で買い取った形になります。

分割できない売掛債権の一部だけを買い取るということは、著しくファクターに対して有利な契約です。

これも実質的には貸付と同じ状態と判断される可能性が高いので、利息制限法の上限金利を超える手数料を設定することは違法行為の可能性が高くなります。

ファクタリングは1つの売掛債権全額を買い取るのが基本です。

くれぐれも「1部だけなら買い取りに応じる」と申し出る業者とは取引しないようにしましょう。

⑩保証人を要求されていないか

こちらは担保を要求するパターンと同じです。

ノンリコースの筈のファクタリングが担保を要求したら、売掛債権の回収リスクを負っておらず、債権の保全を図っていると判断されます。

つまり実質的な貸付に該当しますので、このような行為を「ファクタリング」と名乗って行うことは不正です。

優良なファクターは保証人など要求しないので、このような業者とは取引してはなりません。

優良ファクタリング 業者5つの特徴

優良ファクタリング-業者5つの特徴

違法・悪徳業者の特徴として上記の10のポイントをあげることができます。

逆に優良業者にも特徴があります。

  • 契約書が作成される
  • 固定電話とオフィスがある
  • 対応が丁寧
  • 見積書の内訳が記載されている
  • スケジュールが詳細に提示される

契約書や固定電話があるなど、しっかりとした法人であれば当たり前の特徴に加えて、顧客に対する態度や説明が丁寧だという点もあげることができます。

できれば、下記のポイントを全て網羅している優良業者と取引をしたいところです。

優良なファクタリング業者のポイントを詳しく見ていきましょう。

契約書がある

売買契約を根拠にしたファクタリングという取引では、必ず契約書があります。

契約書がなければ、どのような内容の売買契約なのかを証明するものが何もないためです。

優良業者であれば契約書があるのは当然です。

また、優良業者は契約書をただ交わすのではなく、契約内容についても詳細に説明があります。

契約書を交わし、契約内容について丁寧な説明を行い、こちら側の疑問にも丁寧に答えてくれる業者であれば安心な業者だと思って間違いありません。

固定電話とオフィスがある

しっかりとしたファクタリング事業者であれば、固定電話とオフィスを持っているのは当然です。

ファクターの中には、オフィスで面談した上で契約するというケースがあります。

非対面が当たり前のようになっている今、「面談は面倒」と感じる人も多いかもしれません。

しかし、オフィスで面談まで行う業者は優良業者である可能性が高いと考えて問題ないでしょう。

対応が丁寧

違法・悪徳業者の中には、違法な貸付業者や半グレなども混じっていますので、そのような業者は全般的に対応が丁寧ではありません。

態度や言葉遣いなどに加え、説明なども詳細に行おうとはしません。

しかし、優良業者は社員の教育もしっかりされているので、言葉遣いなどの対応も丁寧ですし、分からないことを尋ねても親身になって説明してくれます。

話した感覚から「対応が悪いな」という業者とは取引をしない方がよいでしょう。

逆に対応が丁寧な業者で、手数料などに問題がないのであれば、その業者は優良業者と判断してもよいでしょう。

見積書の内訳が記載されている

複数の売掛債権をファクタリングする場合、その見積書に内訳が記載されているかどうかも重要です。

違法・悪徳業者であれば、総額に対して「手数料」と「入金額」が記載されているだけです。

しかし、優良業者は1つ1つの売掛債権に対して、手数料や入金額などの内訳が記載されています。

売掛債権のリスクは売掛先企業や日数によって異なるので、1つ1つ手数料が異なって当然です。

そのため、「どの債権にどの程度の手数料が設定されるのか」の内訳の記載は非常に重要です。

違法・悪徳業者はそもそも与信審査をしっかりと行なっていないので内訳を示さないことが多いですが、優良業者は丁寧に調査を行ない、当該債権に適切な手数料の内訳を示します。

見積書の内訳が記載されている業者と取引した方が安心です。

スケジュールが詳細に提示される

「ファクタリングの申し込み〜入金〜ファクターへの支払い」まで、ファクタリングの一連のスケジュールが詳細に説明され、書面の交付がある業者の方が安心して取引ができます。

前述したように、違法・悪徳業者の中には、売掛債権の期日前に支払いを要求してくる場合もあるためです。

顧客が支払いの期日を逃さないように、丁寧に今後のスケジュールを説明する業者は、顧客本位の優良業者であると判断できます。

 

ファクタリングの悪徳・違法業者に関するよくある質問

ホームページに運営会社の記載がない業者は悪徳業者ですか?
悪徳かどうかは分かりませんが取引を避けた方がよいでしょう。法人登記されている会社は少なくとも違法な貸付業者ではないことが考えられます。違法な貸付業者は警察に足がつくことを避けて、法人登記は行わないからです。
ホームページで運営会社を確認し、しっかり法人登記されていることを確認してから取引をした方がよいでしょう。
30%もの手数料を設定する業者は悪徳業者と判断して問題ありませんか?
断定はできないですが、相場よりは高いと言えます。このような高い手数料を提示された場合には、他の業者からも見積もりをとるようにしましょう。
ホームページに「利息は一切かかりません」と記載されている業者は安全でしょうか?
ファクタリングは融資ではないので確かに利息はかかりません。しかし借入利息よりも高い手数料がかかるので、「利息はかからない」としか記載せずに手数料についての説明がない業者は怪しい業者と言えます。このような業者とは取引を避けた方がよいでしょう。
悪徳業者に騙された時(騙されそうな時)の相談先を教えてください。
金融庁へ相談するか、業界団体である日本ファクタリング業協会へ相談するのがよいでしょう。

まとめ

ファクタリングは法律の整備がされていません。

どんな業者でも参入することができるので、中には違法な貸付業者が偽装している場合や、違法・悪徳業者も混じっています。

違法・悪徳業者を見極めることはそれほど難しいことではありませんので、名前を聞いたことがない業者などと取引をする際には、違法・悪徳業者を見極めるポイントを使用して取引すべきどうかを判断してください。

ファクタリングの利用を検討するお金が必要なタイミングは、急いでいるので業者のチェックが甘くなります。

急いでいる時でも、違法・悪徳業者かどうかの見極めは怠らず、優良業者と取引をするようにしてください。