ラグレスの会社情報
ラグレスはインベストデザイン株式会社によって運営されている企業間早期支払いサービスです。独自の3社間ファクタリングサービスとして注目を集め、2018年の運用開始から2年目で累計残高が46億円を突破するなど業務を拡大してきました。また2019年には沖縄の投資企業と協業して「ラグレスファンド」を立ち上げ、サービスのさらなる拡充を図っています。
ちなみにラグレスという名前は、入金までのタイムラグ(lag)が少ない(less)、というサービス上のメリットにちなんで名付けられました。
一般的な3社間ファクタリングは、受注企業がファクタリング会社に申し込んで売掛金を売却し、資金を調達するという仕組みです。しかしラグレスではまず発注企業がサービスの導入を行います。そして受注企業およびラグレスと3社間契約を結び、それからラグレスが早期支払いを代行するという流れになっています。
運営会社であるインベストデザインは2016年に設立され、東京都千代田区に本社を構えています。ラグレスを中心に決済サービスを提供していますが、2020年には通信キャリアの1次代理店であるグローバルキャストと提携し、通信業界向けの早期支払いサービス「GCPayment」を開始しました。これはグローバルキャストのパートナー企業に代金の早期回収を可能にする内容になっています。
事業ではAIやビックデータといった先端技術を積極的に用いて業務の効率化を図っています。ラグレスの与信調査にもAIが使用されており、取引のスピード化に貢献しています。
ラグレスのファクタリングの特徴
法人企業向けの3社間ファクタリングになりますが、最初の導入手続きは受注企業ではなく発注企業が行います。まず運営会社であるインベストデザインと契約を交わし、審査に基づいて与信枠が決定されます。そこから早期支払いを行う受注企業(ラグレスでは協力企業と呼ばれます)を選定してリストを作成する、というのが基本的な流れです。与信金額は1社当たり最大3000万円ですが、場合によっては1億円以上の与信も可能です。
その後、ラグレスからリストアップされた協力企業に対して、早期支払いを利用するかどうかの案内が毎月届きます。そこで利用を断っても問題ありません。いつ利用するかを協力企業側が選べる、というのがラグレスの特徴です。利用しない場合は料金は発生しません。毎月の早期支払いの申込みはWEBやスマホからいつでも簡単にできます。
また、協力企業は審査不要でラグレスを利用できます。与信審査は導入側に対して行われるため、協力企業が書類を提出する必要もありません。
コストゼロで導入できる点もラグレスの特徴です。導入企業側には初期費用や月額料金は発生しません。料金は手数料として受注企業がラグレスに支払う仕組みです。手数料は3.5~5.0%に設定されており、申込みから最短5営業日で請求金額が支払われます。
受注(協力)企業は資金繰りの改善に加えて、請求業務の効率化などが見込めます。発注企業が倒産したとしても売掛金は運営会社によって全額保証されるので、未回収リスクの低減にもつながります。
発注(導入)企業のメリットとしては、支払いサイトの短縮によって発注先との関係を強化できる点が挙げられます。また早期支払いはインベストデザインが行うため、発注企業は従来通りのタイミングを維持したまま支払いを行うことが可能です。
取引先からこのサービスを勧められた時は半信半疑でしたが、使い勝手は良好です。早払いをするかどうかは選択制で、必ずしも毎月行う必要はありません。これまで2度ほど早期支払いを行いましたが、煩雑な審査や手続きはなく簡単に申し込めました(もちろん相応の手数料は取られます)。特にコロナショック以降はビルやマンションなど大規模現場への配送が減少傾向にあるため、こうしたサービスは助かります。今後も無理のない範囲で利用するつもりです。