市場が閉まっている土日や祝日は、多くの金融機関も休業となってしまいます。
しかし、会社の資金繰りには土日・祝日もなく、銀行が休みのときに突然、事業資金が足りなくなることもあるでしょう。
手持ちの資金や借入金に余裕があれば事なきを得ますが、「手元にキャッシュがない」「支払いが月曜に迫っている」という一刻を争う状況では、銀行の営業日を待つ時間も惜しいものです。
そこで、回収前の売掛債権を即日現金化できる「ファクタリング」を土日に利用できれば、急場をしのぐことができるかもしれません。
今回は土日対応のファクタリング会社、土日にファクタリングで資金調達する場合の注意点を解説します。
土日対応のファクタリング会社
土日対応のファクタリング業者をご紹介します。
ここで言う土日対応とは、土日祝もウェブや電話を通して申込みが可能で、24時間振込対応の口座があれば、夜間・土日祝も資金が受け取れるということです。
えんナビ
買取限度額 | 30万~5,000万円 |
手数料 | 5%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 365日24時間対応 |
えんナビは、24時間365日、土日も対応しているファクタリング会社の代表格に挙げられます。
あらかじめ必要書類を揃えた上で、専用の申し込みフォームか電話で申し込みをすれば、営業スタッフとの面談不要で最短即日の入金も可能です。
買取限度額も30万円からと少額利用もOKですので、小規模事業者の方でも利用しやすいでしょう。
ファクタリングのTRY
買取限度額 | 要確認 |
手数料 | 5%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 365日24時間受付 |
ファクタリングのTRYは2018年設立と、ファクタリング会社としては後発ではあるものの、24時間365日電話受付という他社との差別化で、早期の資金調達を希望する顧客ニーズを掴んでいます。
必要書類を事前に揃えた上で申し込めば、夜間・土日祝でも即日で現金を受け取ることができるでしょう。
秘密厳守、赤字決算・税金滞納でも利用可と、柔軟な対応にも注目です。
ウィット
買取限度額 | 30万~500万円 |
手数料 | 5%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
ウィットは小口専門・非対面式を掲げ、ファクタリングと財務コンサルティングの両軸で小規模事業者の資金繰りを支援するファクタリング会社です。
「電話1本でラクラク調達」をモットーとしている通り、土日祝でも営業時間内であれば電話一本で申込み、即日での入金振込も可能としています。
同社の財務コンサルティングでは、さまざまな資金調達方法の提案や事業のマネジメントなどのサポートが受けられるでしょう。
JTC
買取限度額 | 100万円~ |
手数料 | 5%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 365日24時間受付 |
JTCは名古屋、東京、大阪の大都市に店舗を構え、法人企業を対象にした「入金前払いシステム(2社間ファクタリング)」を提供するファクタリング会社です。
土日でもスピーディーに対応してくれるため、急を要する資金調達でも、同社に依頼すればすぐに売掛債権の資金化ができるでしょう。
ただし、利用条件は年商7,000万円以上の法人企業、買取限度額は100万円以上ですので、利用者は限られます(個人事業者は3社間のみ対応)。
オッティ
買取限度額 | 5,000万円まで |
手数料 | 5%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 365日対応 |
オッティは365日電話orメールに対応、最短1日の資金化と業界最安水準の手数料が魅力のファクタリング会社です。
100万円以下の少額債権も積極的に買い取っているため、小規模事業者でも安心して利用できるでしょう。
ホームページから申し込める無料相談にも対応しているため、事前に買取額や手数料を確認することをおすすめします。
ジャパンマネジメント
買取限度額 | 30万~5,000万円まで |
手数料 | 3%~ |
調達スピード | 最短1日 |
営業時間 | 9:30~18:30 |
ジャパンマネジメントは福岡・東京に拠点を構え、九州~関東地方の中小企業の資金調達を支援するファクタリング会社です。
同社のファクタリングは掛け目が設定されており、対象売掛債権額の80~90%が買取対象となります。決済後に、手数料などを差し引いた非買取対象額が入金されます。
対面での取引となるため、即日の入金を希望する場合は要注意です。
土日にファクタリングを利用する場合の注意点
土日も対応しているファクタリング会社を利用する場合、以下に挙げる3つの点に注意しましょう。
事前に必要書類を揃えておく
即日の入金を希望する場合は、事前に必要書類を揃えておくことがマストです。
ファクタリング会社によって必要書類は異なりますが、契約時には商業登記簿謄本や印鑑証明といった書類の提出が求められます。
市町村役場や法務局などは平日の9時~18時頃が業務取扱時間となっているため、あらかじめ取得しておくようにしましょう。
土日祝でも入金対応が可能か
土日対応可としているファクタリング会社の中には、「土日祝の申し込み分は翌営業日に入金対応」といったところも少なくありません。
たとえば、土日祝も申し込みはWEBの専用フォームからできても、営業時間にならないと審査から入金までの手続きができないというケースです。
「24時間メール受付」でも、面談を必須としているファクタリング会社はこのケースが多いため、急いでお金を作りたい場合はいったん電話で問い合わせ、「土日でも入金まで対応が可能か」「本日中に振込んでもらえるか」を確認しましょう。
24時間出入金対応の口座が必須
2018年10月9日以降、多くの銀行が「モアタイムシステム」を導入し、銀行間での平日夜間、および土日・祝日における即時入金が可能となりました。
全国銀行協会に加盟している約500行がモアタイムシステムに対応しているため、ほとんどの都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫などで24時間出入金が可能です。
自社の口座がモアタイムシステムに対応しているかどうかは、以下のサイトで確認をおすすめします。
併せて、事前にファクタリング会社に問い合わせ、当日中の振込が可能かどうかを確認しましょう。
土日のファクタリングに関するQ&A
土日・祝日にファクタリングを利用するにあたり、よくある質問とその回答をQ&A形式にまとめました。
- Q.本当に急いでいるので、手渡しで現金を受け取ることはできますか?
- A.面談を必須としているファクタリング会社であれば、その場で現金の手渡しにも対応してくれる可能性はありますが、今のところ、公式で土日対応かつ現金手渡し可としているファクタリング会社は見当たりません。どうしても急ぐ場合は、事前にファクタリング会社に手渡しでの現金受取に対応してもらえるかどうか、相談しましょう。
- Q.15時以降で銀行が閉まっていても、振込は確認できますか?
- A.「モアタイムシステム」に対応している金融機関であれば、平日、土日祝日を問わず、15時以降でも振込できます。
- Q.土日の対応は手数料が高くなることはありませんか?
- A.ファクタリングの手数料は売掛先の信用や支払いサイトなどで判断され、土日だからといって高く設定されることはありません。ただし、即日プランと3~7日後入金プランの2つがある業者の場合、即日プランは手数料を高めに設定している場合があります。
火急の資金調達でも余裕を持って申し込みを
ファクタリング会社は、市場が閉まっている土日を休業としているところも少なくありません。
どうしても土日対応のファクタリング会社は数が限られるため、より慎重な業者選びが重要となります。
申し込みをする前には、ファクタリング会社のホームページで「電話受付時間内か」「即日で入金できるか」を確認したうえで、念のために電話で問い合わせると無駄がありません。
さらに、自社の口座がモアタイムシステムに対応しているかどうかも確認しておきましょう。
土日対応のみならず、手数料や取引の安全性も忘れずに確認することが必要です。