保証ファクタリングは売掛金の未回収リスクを回避できるサービスですが、詳しい仕組みがわからず利用を躊躇する人が大半です。保証ファクタリングは、売掛先の倒産リスクを最小化して持続的な経営を可能にします。

今回の記事では、保証ファクタリングのメリット・デメリット・買取ファクタリングとの違い・注意点などについてまとめました。くわえて、おすすめの保証ファクタリング会社6選も紹介します。

本記事を読めば保証ファクタリングの細かな仕組みがわかり、売掛先の倒産リスクに備えられます。保証ファクタリングを上手に利用して、健全で持続可能な事業運営を目指しましょう。

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保証ファクタリングとは?

保証ファクタリングとは、名前の通りファクタリング会社が売掛債権を保証するファクタリングの一種です。

保証ファクタリングの概要や、「ファクタリング」と聞いて連想する買取ファクタリングとの違いを詳しく解説していきます。

保証ファクタリングの仕組み

保証ファクタリングとは、自社が保有する売掛債権をファクタリング会社が保証するファクタリングサービスの一種です。

売掛先が倒産した場合、保証ファクタリングならファクタリング会社が売掛債権の代金を保証してくれます。

商取引は常に取引先のデフォルトリスクにさらされていますが、保証ファクタリングを利用すれば売掛債権が保証されるので安心です。

買取ファクタリングと保証ファクタリングの違い

一般的に「ファクタリング」と呼ばれるものは、買取ファクタリングです。

買取ファクタリングとは、ファクタリング会社が売掛債権を買い取るファクタリングサービスです。ファクタリング会社に売掛債権を売却し、決済期日前に現金化して資金繰りを改善できます。

一方、保証ファクタリングはファクタリング会社が売掛債権の保証を行うだけで、期日前の現金化はできません。

共通しているのは、買取ファクタリング・保証ファクタリングともに売掛債権の回収リスクをファクタリング会社が負ってくれる点です。

取引信用保険と保証ファクタリングの違い

保証ファクタリングと取引信用保険は、ほとんど明確な違いがありません

取引信用保険とは、売掛先に倒産によって売掛債権が未回収になるリスクに備える保険です。利用者は保険料を支払い、もし売掛債権が回収できなかった場合には保険金を受け取れます。

保証ファクタリングと取引信用保険は、売掛先の選択を利用者が自由に選べるかどうかがやや異なる点です。保証ファクタリングでは売掛先を利用者が自由に選べますが、取引信用保険では選べないケースが多いです。

たとえば、取引信用保険は全取引・10社以上・売上上位10社といった条件での加入が求められます。一方、保証ファクタリングはサービスにもよりますが1社から加入できる場合もあります。

これらの違いをしっかりと把握し、どちらのサービスが最適か検討しましょう。

保証ファクタリングの保証料の相場

保証ファクタリングの手数料の相場は、1%~4%ほどになります。なお、保証ファクタリングの手数料は保険の掛け金のようなもので、返金はされませんので注意しましょう。

保証料はファクタリング会社が、売掛先の与信を審査して信頼性をもとに決定します。大手企業・上場企業などの場合は保証料が安くなり、中小零細企業なら高くなる傾向にあります。

保証料はファクタリング会社によっても異なるため、相見積もりを取ってできるだけ安いサービスを利用しましょう

保証ファクタリングはどんなときに保証してくれる?

保証ファクタリングがどんなときに、売掛債権を保証してくれるのか解説します。

  • 保証してくれるのは売掛先が経営破綻したときときのみ
  • 単純な未払いでは保証してくれないので注意

保証ファクタリングの仕組みをしっかりと理解し、賢く活用しましょう。

保証してくれるのは売掛先が経営破綻したときのみ

保証ファクタリングが売掛債権を保証してくれるケースは、以下の通りです。

  • 破産手続の開始
  • 会社更生手続の開始
  • 特別清算の開始
  • 民事再生手続開始の申立
  • その他法的倒産手続の申立
  • 手形交換所の取引停止処分
  • 手形や小切手の不渡り
  • 任意整理着手の公表
  • 営業の全部の廃止
  • 本店事務所の閉鎖

要するに、保証ファクタリングで保証が受けられるのは法的に会社が破綻したと認められる場合のみです。たとえば、「期日になったのに支払ってもらえない」「期日から〇〇日間経過した」といった場合は保証はされません

単純な未払いでは保証してくれないので注意

保証ファクタリングで保証が履行されるのは、売掛先が法的に経営破綻した場合のみです。このため、単純な売掛金の未払いで保証は受けられないので注意しましょう。

取引先が倒産したときに保証ファクタリングは大きな効果がありますが、「取引先がお金を払わない」「倒産はしていないけど、経営状態が危うい状況で支払いができない」といった場合には保証が行われません

なお、保証中に売掛先の経営状況が悪化すると保証上限額の減額・保証の終了といった措置が執られる可能性があります。

売掛金の入金サイトが長い業界に向いている

保証ファクタリングの利用が向いている業界は、以下の通りです。

  • 建設・土木業
  • 新規の取引先が多い業界

基本的には入金サイトの長い業界か、与信管理が大変な状況の場合に保証ファクタリングの利用を検討しましょう。

建設・土木業

建設・土木業は、工事開始から工事完成までの期間が長い業種です。

建設・土木業は工事完了後に工事代金が支払われるので、体力がない会社は工期の途中で資金ショートして倒産してしまうケースもあります。また、建設・土木業は元請・下請・孫請といった形で多くの企業が関わっており、長い工事期間中にどこか1社が倒産すると連鎖倒産するリスクを抱えています。

このような場合に保証ファクタリングを利用すれば、連鎖倒産を防ぐことができるのです。

そのほかにも、保証ファクタリングはさまざまな業種で利用できますが、工期が長く多くの業者が介在する建築・土木業でもっとも利用されます。

国土交通省が保証ファクタリングの保証を負担してくれる制度もある!

日本には、下請債権保全支援事業という制度があります

下請債権保全支援事業とは、下請をする建設企業が元請建設企業に対して保有する工事請負代金等の債権を保証ファクタリングに出す場合に、下請建設企業がファクタリング会社に支払う保証料を国が助成する制度です。

下請企業が保証ファクタリングを利用しやすいように国が補助してくれますので、元請の倒産が心配な場合には積極的に活用しましょう。

新規の取引先が多い業界にも向いている

保証ファクタリングは、新規の取引先が多い会社にも向いています

たとえば、業務拡大時に新規の取引先を開拓する場合、与信審査に多くの手間がかかります。新規の取引先が多い業界は、保証ファクタリングを初回取引時に利用すれば与信審査をプロが行ってくれるため安心です。

初回に問題なく取引できれば、2回目以降で保証ファクタリングを利用しなくても安全性が増します。しっかりとした会社かどうかを知るために、初回だけ保証ファクタリングを利用するという活用方法を検討しましょう。

保証ファクタリングのメリット

保証ファクタリングのメリットを解説します。

  • 売掛債権の未回収リスクを大幅に軽減できる
  • 取引先に知られず審査が行われる
  • 取引先の与信管理をアウトソーシングできる
  • メガバンク傘下の大手ファクタリング会社から保証を得られる
  • 国の助成を受けられる業種がある
  • 複数の企業をまとめて依頼できる

保証ファクタリングのメリットをしっかりと押さえ、最大限に活用しましょう。

売掛債権の未回収リスクを大幅に軽減できる

保証ファクタリングのメリットは、売掛債権の未回収リスクを大幅に軽減できることです。

売掛先が倒産しても保証ファクタリングなら資金が回収できるので、安心して取引先と仕事できます。また、売掛債権の未回収リスクを気にせずにすむため、積極的に新しい取引先の拡大が可能です。

支払いサイトが長い業界では、売掛債権が回収できるまでに売掛先の経営状態が悪化するリスクが常にあります。保証ファクタリングを活用して、売掛先の倒産リスクに備えてリスクヘッジを行いましょう。

取引先に知られず審査が行われる

保証ファクタリングは、取引先に知られず利用できます

ファクタリング会社は売掛先を重視して審査しますが、取引先に保証ファクタリングの利用は知られません。

保証ファクタリングの利用は、取引先からすれば「自社が信用されていない」と考えてしまう可能性があります。そのため、保証ファクタリングの利用を取引先に知られるのは好ましくありません。

保証ファクタリングは取引先に知られず利用できるため、今までの関係性を維持しながら倒産リスクを回避できます。

取引先の与信管理をアウトソーシングできる

取引先の与信管理をアウトソーシングできるのが、保証ファクタリングのメリットです。

新規取引先の与信審査は非常に重要です。経営状態の危うい企業との取引は、売掛債権の未回収リスクを跳ね上げて自社の経営まで危険にさらすからです。

また、既存取引先に対しても継続的に与信管理をしておかないと、突然の倒産で莫大な損失が発生するといった事態になりかねません。

企業にとって与信管理は大きな手間になり、専門の人材を雇用するため費用もかかります。専門の人材が雇用できない場合は、与信管理の精度が落ちるケースが大半です。

保証ファクタリングなら、与信のプロが売掛先の審査を行ってくれるため高い精度が期待できます。くわえて、与信管理の手間が省けるため、リソースをほかの企業活動に向けることが可能です。

与信管理の手間をアウトソーシングし、社内リソースを確保して効率的な分野に活用しましょう。

メガバンク傘下の大手ファクタリング会社から保証を得られる

保証ファクタリングは、メガバンク傘下の大手ファクタリング会社が取り扱いを行っています

買取ファクタリングは規制がなく、さまざまな企業が参入できるため悪質な業者も混ざっています。そのため、安心して利用できないと考える人も少なくありません。

しかし、保証ファクタリングは大手企業やメガバンクが提供しているサービスなので安心です。万が一、大口の売掛先が倒産してもしっかりと保証を受けられる保証ファクタリングで、リスクヘッジを万全に行いましょう。

国の助成を受けられる業種がある

建設・土木業なら、下請債権保全支援によって保証ファクタリングの保証料の最大1.5%まで助成が出ます。下請債権保全支援とは、下請企業の倒産防止・雇用安定を目的として2010年に国土交通省で制定された支援制度です。

建設・土木業は着工から支払いまでの期間がないため、売掛金の回収までに元請企業の経営が悪化して倒産するリスクがあります。下請企業の連鎖倒産を防ぐため、下請債権保全支援は保証ファクタリングの助成を出して利用を推奨しています。

保証ファクタリングの手数料相場は1%~4%ほどなので、最低でも保証料の4割ほどは助成でまかなえる計算です。建設・土木業は国からの助成を活用し、積極的に保証ファクタリングを利用しましょう。

複数の企業をまとめて依頼できる

保証ファクタリングは買取ファクタリングと異なり、複数企業をまとめて依頼できます

買取ファクタリングは売掛先ごとに審査が必要なため、それぞれ個別に依頼する必要があります。しかし、保証ファクタリングは売掛先・売掛金をリストとしてまとめて提出可能です。

たとえば、与信管理をファクタリング会社に任せたい場合などは、複数企業の依頼をまとめて提出すると手間がかかりません。

保証ファクタリングのデメリット

保証ファクタリングのデメリットは以下の通りです。

  • 保証料が発生する
  • 保証ファクタリングを利用できないケースもある
  • 高めの売掛債権しか利用できない

保証ファクタリングのデメリットについて、わかりやすく解説します。

保証料が発生する

保証ファクタリングは、ファクタリング会社に支払う保証料が必要です。

保証料は売掛先の与信状況によって異なりますが、売掛債権の1%~4%前後の保証料がかかるのが一般的です。

とはいえ、買取ファクタリングの手数料と比較するとかなりリーズナブルです。また、与信管理の手数料として考えれば決して高い費用ではありません。

保証料をできるだけ安く抑えたいなら、複数のファクタリング会社に相見積もりを取りましょう。

保証ファクタリングを利用できないケースもある

取引先の与信が極端に毀損している場合、保証ファクタリングを利用できないケースがあります

保証ファクタリングは倒産リスクの回避が目的ですが、ある程度リスクが低い状況でないとファクタリング会社は引き受けてくれません。すでに倒産寸前であったり、極端に財務状況が悪かったりする状況では保証ファクタリングを受けられない可能性があります。

緊急避難的な保証ファクタリングの利用は無理なので、適切に活用するようにしましょう。

高めの売掛債権しか利用できない

保証ファクタリングは、ある程度の金額の売掛債権からしか利用できません

与信審査を行うためには費用が必要ですが、数万円~数十万円程度の小口案件では経費倒れになる可能性が高いからです。利用可能額を前もって公式サイトでチェックし、自社に適したファクタリング会社を選びましょう。

おすすめの保証ファクタリング会社6選!

おすすめの保証ファクタリング会社を6つ、紹介します

  • みずほファクター
  • りそな決済サービス
  • SMBCファイナンスサービス
  • 三菱UFJファクター
  • オリコ保証ファクタリング
  • 出光クレジット

自社に適した保証ファクタリングを選び、売掛債権の未回収リスクを回避しましょう。

みずほファクター

手数料 非公開
申し込み金額の制限 ・下請債権保全支援事業:制限なし
・個別保証:1社200万円以上
・包括保証:10社合計5,000万円以上
利用対象 法人・個人事業主
運営会社 みずほファクター株式会社
公式サイト http://www.mizuho-factor.co.jp/

みずほファクターは、売掛債権を保証限度額内で最大100%保証してくれるサービスです。保証対象にしたい売掛先を任意に選定できるので、余計な保証料がかからずコストを抑えられます。

売掛先に通知は行いませんので、保証ファクタリングを利用している事実を知られることはありません。さらに、売掛先の与信情報を定期的に入手できるため売上拡大・与信管理がスムーズに行えます

みずほファクターは包括保証・個別保証・下請債権保全支援事業の3種類のサービスを提供しており、それぞれの内容は以下の通りです。

保証の種類 包括保証 個別保証 下請債権保全支援事業
売掛先数 10社以上 5社以上 1社から
最低保証金額 合計5,000万円以上 1社200万円以上 制限なし
期間 原則1年 任意 工事代金回収対応期間
保証限度額の決定単位 保証先ごと 保証先ごと・売掛債権ごと 売掛債権ごと

最低保証金額が大きいため、中小企業・大企業が利用する保証ファクタリングとしておすすめです。

りそな決済サービス

手数料 非公開
申し込み金額の制限 非公開
利用対象 法人・個人事業主
運営会社 りそな決済サービス株式会社
公式サイト https://www.resona-ks.co.jp/factoring/factoring.html

りそな決済サービスは、半裁先の倒産などにより売掛債権が回収不能になるリスクを回避できるサービスです。1社ごとの与信調査を実施して保証限度額を設定し、売掛先が倒産した場合には補償額をりそな決済サービスから支払います。

また、りそな決済サービスが調査した与信情報を自社内で活用できるので、新規取引の拡大・与信管理がスムーズに行えます。多くの利用者に保証ファクタリングを提供するため、りそな決済サービスでは少額の売掛債権の保証も相談が可能です。

メガバンクの保証ファクタリングを少額から利用したいなら、りそな決済サービスの利用を検討しましょう。

SMBCファイナンスサービス

手数料 保証対象の信用力を、それぞれの保証限度額で金額加重平均した数値
申し込み金額の制限 販売先の信用力に基づき算出された金額
利用対象 法人・個人事業主
運営会社 SMBCファイナンスサービス株式会社
公式サイト https://www.smbc-fs.co.jp/business/factoring_security/

SMBCファイナンスサービスは、売掛先の倒産リスクに備えたり与信管理を強化したりしたい人に向いた保証ファクタリングです。

売掛先に保証ファクタリングの利用を知られないため、余計な疑惑を招くことなく良好な取引関係を維持できます。また、SMBCファイナンスサービスは倒産後のデフォルト債権管理や回収にかかる負担軽減にも役立ちます。

ただし、SMBCファイナンスサービスは原則として8社以上の売掛債権が利用に必要です。そのため、大手企業・中小企業には人気ですが個人事業主には利用しづらいサービスです。

売掛先が多い企業は、与信管理の効率化・ビジネスチャンスの創造にSMBCファイナンスサービスを活用しましょう。

三菱UFJファクター

手数料 非公開
申し込み金額の制限 非公開
利用対象 法人・個人事業主
運営会社 三菱UFJファクター株式会社
公式サイト https://www.muf.bk.mufg.jp/settle/nehosho/

三菱UFJファクターは保証限度額内で売掛債権を100%保証し、売掛先の与信管理をサポートする保証ファクタリングです。

三菱UFJファクターの保証ファクタリングを活用すれば、自社の与信限度を超えて取引を拡大できます。また、三菱UFJファクターは売掛先の信用状況を調査して変化があればすぐに通知します。そのため、与信管理のコストが削減できるとともに、三菱UFJファクターの確かなノウハウによるサポートを受けることが可能です。

ただし、三菱UFJファクターは原則として10社以上の売掛債権からしか利用できません。大手企業・中小企業で与信限度を超えて取引を拡大したいなら、三菱UFJファクターはイチオシの保証ファクタリングです。

オリコ保証ファクタリング

手数料 非公開
申し込み金額の制限 非公開
利用対象 法人
運営会社 株式会社オリエントコーポレーション
公式サイト https://www.orico.co.jp/business/b2b/factoring/

オリコ保証ファクタリングは、信販業界大手4社の1つで販売信用・オートローン業界トップの企業が運営する保証ファクタリングです。

保証限度額内で売掛債権を100%保証し、売掛先に保証ファクタリングの利用を知られることもありません。また、与信管理のアウトソーシングにより、今までかかっていた手間やコストの削減が可能です。

オリコ保証ファクタリングは法人のみ対応しており、個人事業主・フリーランスには対応していませんので注意しましょう。オリコ保証ファクタリングを活用して、売掛先の倒産リスクに備えて持続的な経営を目指しましょう。

出光クレジット

手数料 非公開
申し込み金額の制限 10万円以上
利用対象 法人・個人事業主
運営会社 出光クレジット株式会社
公式サイト https://www.idemitsucard.com/corporate/factoring.html

出光クレジットは2023年8月現在、初月の保証料無料キャンペーンを行っている保証ファクタリングです。

出光クレジットの大きな特徴は、最低保証限度額が10万円とほかの保証ファクタリングに比べて低いことです。そのため、大企業・中小企業のみならず個人事業主・フリーランスにも利用しやすい点が高い人気を得ています。

新規取引先の与信管理ができない個人事業主にとって、出光クレジットは非常に便利な保証ファクタリングです。急激な売掛債権額の増加など、取引状況が変化した場合は出光クレジットを活用してリスクヘッジを行いましょう。

保証ファクタリングの流れ

保証ファクタリングの流れは以下の通りです。

  1. 商取引によって売掛金が発生
  2. 納入企業が保証ファクタリングを申し込む
  3. ファクタリング会社が支払企業の与信審査を行う
  4. 納入企業とファクタリング会社で契約を締結
  5. 支払企業が倒産した場合はファクタリング会社が納入企業に代金支払い

保証ファクタリングの保証が、開始されるまでの流れを解説します。

1.商取引によって売掛金が発生

取引先との取引で売掛金が発生します。

2.納入企業が保証ファクタリングを申し込む

売掛金が発生して保証ファクタリングの利用を決定したら、ファクタリング会社へ保証ファクタリングを申し込みます。また、ファクタリング会社に対して売掛先の情報を提供してください。

3.ファクタリング会社が支払企業の与信審査を行う

ファクタリング会社は、売掛先に通知せず支払企業の与信審査を行います

ファクタリング会社は支払企業の決算情報などを入手して、数字から支払企業の売掛債権を保証しても問題がないかどうかを審査します。

このとき、支払企業が赤字や債務超過だった場合には保証を断られてしまう可能性があります。

4.納入企業とファクタリング会社で契約を締結

支払企業の審査に問題がなければ、ファクタリング会社と自社で保証ファクタリングの契約を締結します。

5.支払企業が倒産した場合はファクタリング会社が納入企業へ代金支払い

支払企業が上記の理由で法的な破綻をした場合のみ、ファクタリング会社が納入企業へ売掛債権の代金を支払って保証が履行されます。

保証ファクタリングに関するよくある質問

保証ファクタリングに関するよくある質問を解説します。

  • 保証ファクタリングで保証対象となる債権は?
  • 保証ファクタリングは海外企業に対して利用できる?
  • 保証料の支払い方法は?

前もって疑問を解消し、スムーズに保証ファクタリングを活用しましょう。

保証ファクタリングで保証対象となる債権は?

保証ファクタリング会社によって異なりますが、一般的には受取手形・売掛債権・でんさいが保証対象となります。一方、貸付金・リース債権・1年以上の長期回収債権・回収が遅延している売掛債権は対象となりません。

保証ファクタリングは海外企業に対して利用できる?

保証ファクタリングは国内企業のみを対象としており、海外企業には対応していません。海外企業の支払いを保証したいなら、国際ファクタリングの利用を検討しましょう。

保証料の支払い方法は?

保証料の支払い方法は、一般的に振り込み・口座振替のどちらかになります。保証ファクタリングを提供する企業によって異なりますので、前もって確認しておきましょう。

メリット・デメリットを理解して保証ファクタリングを上手に活用しよう!

保証ファクタリングとは、売掛先が倒産したときに売掛債権を保証してくれるサービスです。保証ファクタリングを活用すると債権の未回収リスクの回避以外に、与信管理のアウトソーシング化でコストと手間の削減も行えます

今回の記事では、保証ファクタリングの仕組み・メリット・デメリット・おすすめの保証ファクタリング会社などをまとめました。また、保証ファクタリングの利用の流れ・向いている業界についても紹介しました。

保証ファクタリングを上手に活用し、売掛債権未回収リスクの軽減・与信管理のアウトソーシング化でさらなる事業拡大を目指しましょう。